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義妹との出会い
しおりを挟む片道三日の所…… 俺は猛スピードで空を駆けてる為、僅か一時間ぐらいでそろそろ目的地に近付いていた
親父から指定された場所は【禁足地 アガクノ森】
そこはかつて、多くの魔物が住み着いていて熟練の冒険者でなければ立ち入りを許されなかった地……
それは今も変わらないが魔物は数は減ったものの危険度がXレベルといったヤバい魔物の住処になっている
だが親父は[禁足地 アガクノ森の土地を買った これからはそこに住む事になった]と言っていた
(親父のやろう…… 前住んでた所は確かに俺が王国に出立の時に爆発させて吹き飛ばしていたけどよ……
禁足地の土地を買うか? 普通…… 再婚したなら安全な場所がいいだろうに)
そんな事を考え、溜息を吐くが俺は思考を切り替えた
(禁足地…… 誰も寄りつかない場所……
そこから逆算するに…… 親父の再婚相手は他の奴らには見られちゃマズイ、と言う事か……)
わざわざ禁足地の土地を買って、そこに住むと言うだけの事があるって事だな……
そんな事を考えつつ、ようやく目的の場所に着いて、地面に降りた
着地をして、前を向くとそこには昨日、建てられたばっかの大きな家が建っていた
豪邸…… とはいかないがそこそこの大きさがある
それにここは禁足地の奥の方だ……
誰も迷惑をかけるわけでもないから結界がやけに広いのも頷ける
柵を越えて、敷地内に入ると俺は思わず顔を顰めた
歩くだけでわかる…… ここの土は畑には向かない……
栄養素が周りの樹木に奪われてしまっているからここに生えてる草は元気は無く…… 枯れかけているのもある
(親父…… ここで畑やるにしたって土から作る必要あるじゃねぇかよ……
これだったら食材を買い込んでおくべきだった……)
敷地内を進み、家の前に来ると俺は扉をノックした
「親父!! 来たぞ!!」
出来るだけ大声で中に呼びかけたが親父からの返事がなかった
溜息をして、中に入ろうと扉に手を伸ばすと掴む前に扉が開いた
そして扉から出てきた人物に俺は思わず息を呑んだ
そこにはピンクの髪が腰を超えるくらいに長く天然が混ざってるのか フワフワとした髪が印象に残った
顔立ちは幼い顔をしているが間違いなく王国では会えなかった美人と言っていいだろう……
スタイルもまるで女性の理想を詰め込んだと言っていいほどの良さだ
胸は大きい 腰は括れている 足はスラッとして背も高い
王国に居たら間違いなく貴族までも巻き込んだ婚約者騒動になっていただろう
「あの…… もしかしてお母さんが再婚した人の……」
俺が彼女に見惚れてると彼女はおずおずと心配そうに聞いてきた
そこで俺は「あ」と気付き、咳払いをしてから改めて姿勢を正した
「初めまして 親父…… 貴女の母さんと再婚した人の子供でアリス・ワンダーと申します」
「初めまして 私はサクラと申します
義父さん…… 貴方のお父さんから貴方の話は聞かされております」
俺が名乗ると彼女…… サクラは半歩下がると綺麗なお辞儀をしてきた
その姿を見て、俺は彼女の出立を何となく理解した
「サクラさん…… でしたね?」 「サクラで構いません 私達は既に家族なのですから 敬語も不要です」 「あーと…… それならそっちも敬語抜きで頼む それでおあいこだ」 「そうね ふふふwww」
お互いに顔合わせしてから時間は経ってないが気が合い、お互いに笑い合うと俺は家の中に案内された
「それで親父は何処だ? あと出来るなら母さんにも挨拶をすませたいんだが」
「あ、それが義父さんとお母さんは今日の早朝に旅行に出かけて行きました」
「……は?」
とりあえず母さんにでも挨拶をと考えていた俺だったがサクラの言葉に思わずポカンとして声が漏れた
[いや~ すまんすまんwww 船のチケットが今日付だったから急いで出発する事にしたんだwww] [ふざけんなよ!! クソ親父!! 何で俺が挨拶する前に出発してんだよ!?]
サクラに言われて、数分後……
親父に連絡をしたらそんな返事が返ってきた為、俺は思わず叫んでいた
隣でサクラがアワアワしてるが今はそれは置いておこう
[まぁ、なんだ…… 帰って来たら挨拶と行こうじゃないか それまでのお楽しみでいいだろう?] [全く…… で、旅行はいつまで何だ?] [ザッと一年くらいかなwww] [オイ!? 親父!! 何でソレを先に言わねえ!?]
とりあえず親父達の旅行期間を聞くとそんな答えが返ってきた為、思わずツッコんでいた
いくら親父でもそう言うのは先に言ってくれ……
[それはそうとアリス お前、畑と庭とか見たろ?] [あぁ やりごたえがありそうだ] [なら話は早ぇ すまんが畑とか頼んだ そしてサクラちゃんと仲良く暮らしててくれ 俺たちが居たら、気を使っちまってなかなか仲良くなれねぇだろ?] [……親父 最初から俺たちを二人にする為にワザと理由付けたのか?] [はて? なんのことやら? と、いけねえ そろそろ船の時間だ]
そう言って親父は通話を切ってしまった
(全く…… 相変わらず俺の事になるとカッコよすぎだろ……)
親父はいつも俺の事を思ってくれている……
今回もあぁ言ってはいたが本当は俺がサクラと仲良くするのに親が居たら気まずいと思っていたのだろう
そんな親父を思い、自然と笑みが出てしまっているとコトッと俺の前に水が入ったコップが置かれた
「お話、終わりましたか?」
見ると先程、オドオドしていたサクラがいつの間にか 冷静になっていて水を用意してくれていた
「あぁ なんか悪いな
いきなり親父とああなって」
「いいえ 仲が良くて素晴らしいです」
親父とのやりとりの事を思い出して恥ずかしくなり、頬を掻きながらそう言うと口元を手で隠しながらクスクスとサクラが笑った
それを見て、俺もまた笑うとサクラが渡してくれた水を一気に飲み干した
「とりあえず一年くらいは二人だけの生活になるけどサクラは大丈夫か?」
「はい こんな私でよければ」
先程の内容を簡潔にまとめてサクラに伝えるとサクラは笑顔でそう言ってきた
どうやら俺と二人で暮らすのは問題ないようだ
あと…… さっきから笑顔が可愛いな……
「明日からだが俺はまず畑などの整備に入るがサクラはどうする?
働いているのであるなら少しなら手伝えるが?」
「大丈夫です 仕事は私の部下に任せてあります
それに魔王と言っても部下に任せられる範囲以外は暇なのですよ」
仕事を辞めたから時間がある為、俺は明日の予定を決めながらサクラの事を聞いた
するとサクラからそんな事を言ってきたから俺はピキッと音を立てて、動きが止まった
「……サクラ なんて言った?」 「え? 魔王と言っても暇なんです と言ったのですが?」
聞き返すとサクラは不思議そうな顔をしてそう言ってきた
それを見ながら俺は思わず頭を押さえた
(親父…… 魔王の母親と何処で知り合ったんだよ……)
旅行中の親父に思わずそんな愚痴を思いながらもサクラに心配かけないようにと微笑んだ
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