社畜仲間とまったりスローライフ〜ノルマもパワハラもない世界でそれぞれの個性を生かし頑張ります〜

けい

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異世界②

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その、司の姿。
それに、女性は焦る。

「お、おいどうしたんだ? いきなりんなことすんなって。余計疲れんぞ」

「で、でも。みんなが」

「落ち着けって。とりあえず冷静になれ」

「……っ」

女性の言葉。
それに司は冷静になる。

ちいさく息をつきーー

「あ、あの。その。僕以外にこんな服装を着た人たちを見ませんでしか?」

不安そうな表情。
それをたたえ、女性へと問いかけた司。

「き、きっと。みんなも居ると思うんです。確信はないのですが……きっと」

震え、泣きそうな、司。

その姿。
それに女性もまた同情する。

「仲間が居んのか? そりゃ、心配だな」

獣耳。
それをたたみ、司と同じような表情を浮かべた女性。

そして。

「よし。なら、わたしが一緒に探してやる。この辺のことはよく知ってるからな」

そう声を発し、女性は笑顔で司と肩を組む。

「ちなみに。わたしはルリ。見ての通り、狼の獣人だ。あんたは?」

「ぼくは、司。信条 司です」

「司。司か。呼びやすい名前だな、あんた」

「は、はい。よく言われます」

「よし、司。これからよろしくな。あんたの仲間。それが見つかるまで、あたしが面倒を見てやる」

微笑み。
司に寄り添う、ルリ。

その姿。
それはまさしく、迷子に優しく接するお姉さんそのもの。

そしてそんなルリの屈託のない優しさ。

それに司もまた、瞳を潤ませ頼る。

「お、お願いします。とても、優しいですね……ルリさんは」

人の優しさ。
はやくから家を出、独り過ごしていた司はそれに飢えていた。

パワハラ。
ノルマ。
暴言。
暴力。
虐待。

それに常に怯え過ごしていた、信条 司の人生。

だから、こそ。

「お、おい。こんくらいで泣くなって。こここ。困っちまうだろ」

「……っ」

ルリの当たり前の優しさ。
それが胸に沁み、涙が止まらない。
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