祈り姫

花咲マイコ

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5☆秘密の授業

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 李流は学校では教えてくれない歴史を教えてくれる。
 最初からというわけではなくて長い日和国の素晴らしくワクワクする物語のような史実。

 学校では日和は大昔、大陸からの流れてきた者たちの国だから隣の国とは兄弟だとかよく言っていたけれど、李流がいうには、もとから原住民が日和列島にはいて国を形成していた、大陸の文化を手本にしただけで流れ込んできた異民族の国ではないという目からウロコと納得いく話だった。

 日和国は歴史が長いことは知っていたけれど世界一長く神話から続いていることにも改めて納得する。

 皇室は神の時代から繋がる。
祝皇たる祖父は神事で神と繋がり民を導き幸せを祈る世界で唯一の存在。
 世界では法王が幸せを祈る王ではあるけれど国を統治してるわけではない。
 けれど日和国は祝皇が統治し民の幸せを願い寿ぐ存在だ。


 日和歴代祝皇のものがたりも面白くて海外のおとぎ話や学校がいう王は横暴とか倒して民が幸せになるものではなくて、祝皇は民と共に国の安定、平和を求め統治し、民のために祈り民も皇の幸せを祈るという幸せが繋がる国だということも知った。


 そういうわくわくする、日和国を好きになる。
 皇族である私が誇りに思えるようになっていった。

 自分は不幸の存在だと思うこと罪だと思うことはなくなり、日和国に生まれてよかったさらに民を祈る皇族のうまれで良かったと思うようになった。

 さらに『祈り姫』という国の幸せや安寧を祈る神子姫を務める皇女は今のところ自分しかいなくて、悪い事をした日和国のために祈るのは嫌だと思っていたことは逆に是非とも担わしてもらいたい役目だと強く思うようになった。

 全ては塀を乗り越えた先に李流がいた事が自分を変えた。

 そして皆が知らない知らされない真実があることを知った。

 覆い隠されて小さな世界で押し付けられた常識よりもより多くの意見があると言うことがとても楽しくて仕方かなく、侍女たちを騙してここまで来ている。

 今なら思う。

 侍女たちのなかでも国について解らぬ者もいるという事。

 さらには日和国の歴史しらない民は皇室なんてどうでもいいと思っている者もいる……

 逆に李流のように熱心的なモノもいる。

 それは、李流が教えてくれるような楽しい物語を知らないから、不幸な民だと思うと、昔の自分を思い悲しくなる。
 知りたくもなくなる。
 皆は知りたくないから知ろうとはしない。
 法子はそれを憂い決意する。
 一人でも多くに日和国の真実に気づいて欲しいという思いが強まっていた頃。

学校の特別授業で
『戦争と平和について』という発表会があるという。

 きっと自分の国を貶める発表会をするだろうと、李流は思う。
「その日は予定では学校を休みになっているのだ」

 事前に法子の側近もそのことは気づいており、法子に配慮してのものだった。

「私はその発表会に出たいと思う」

 凛としたはっきりとした声でそう宣言した。

「きっと皇族を悪く言う事が多い。私はそれを正したいのだ」

 志しに燃えてる真摯な瞳で李流を見る。
 その思いは法子に出会う前に李流が強く思っていたこと。

 その思いを法子自ら身近な存在であるクラスメイトに伝える。
 一般人の李流がやるより効果あることだし説得力がある。
 李流も法子とおなじ事をしたことがある。
 けれど耳を傾けるこもとしないし、信じてくれなかった。

 恐れながらリベンジを法子さまのになさってもらうことになるとは……

 いや志は同じなのだ。

 李流は法子の小さな手を握って

「私も微力ながら法子さまのお心の為にしいてはクラスメイトを国民としての魂を甦らせてやりましょう!」

 法子はだいぶ遠慮なく手を握られていことになれてきたが少しドキドキして顔を赤らめながら力強く頷いて李流と見つめ合った。
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