96 / 181
あやかしと神様の恋縁(こいえにし)
17☆契るための誓(うけい)☆エンド☆
しおりを挟む
香茂に帰ると瑠香の部屋に行く。
香茂の人たちは出かけていていなかった。
親戚の家を回る予定だった。
葛葉子は父の言葉を思い出して再び憤る。
よく考えれば考えるほど思い出せば思い出すほど怒りが湧く。
葛葉子の思っている事を覗けば瑠香も憤る。
瑠香が葛葉子を殺すことになる…
そんな言葉信じたくない。
舅として嫌がらせか?とも思う…
(オレならやる。)
根性の悪さも同じならいいのにと瑠香は思う。
そうベットに座りため息を吐いた。
一日で緊張もしたし、力も使ったしで、家に帰ればやっと落ち着いた気分になった。
「とりあえず、目的は果たせてよかっ…」
葛葉子の様子をみると、突然、ブラウスのボタンをはずして、姉から買ってもらった可愛いブラジャーを顕にして、瑠香の手をとって胸に押し当てる。
瞳は潤んで、頬を染めている。
触る胸はドキドキと鼓動が早い。
「瑠香…
私を瑠香のものにして……
阿倍野に帰れないように今すぐ妻にして…」
さらに、手を胸に押し付ける。
涙で訴えられる。
必死なほど切羽詰まった感じだ。
とても、そそられるけれど…
だけど…
瑠香は胸から手を離し葛葉子の、肩に手を置き腕の長さ分距離を取る。
「ダメだ。それは、父親に対しての反抗だろ?」
「うっ…」
図星を刺され黙る。
けれど、瞳に溜めていた涙と共に言葉が溢れる。
「不安で仕方ないのに…
今すぐ結ばれれば父様に言われたことが嘘だと思えるのに…」
涙をポロポロこぼして瑠香に訴える。
その涙を瑠香は優しく拭う。
「でも瑠香の言う通り、父への反抗には変わりないよね…」
そんな葛葉子をぎゅっと抱きしめる。
このままベッドに横になって既成事実を作ってしまってもいいけれど、作りたいけれど…
瑠香は葛葉子の肩を抱き考え悩んで結論を出し葛葉子と瞳を合わせる。
「……決めた。
次に阿倍野殿と対峙するまで葛葉子に手を出さない。
妻にするのはおあずけにする。」
「え?」
突然の宣言に葛葉子は目を丸くして瑠香を見る。
そんな葛葉子をみてフッと笑って、葛葉子の小指に小指を絡ませ指切りをする。
「これは誓だ。
阿倍野殿に勝つまで手を出さない。夫婦の契を交わさない。
そして、阿倍野殿に勝ったらお前を怖がらせてでも、メチャクチャに抱いてやる!」
最後の方は真剣に熱を込めて宣言する。
「め、メチャクチャってどんなことするつもりだっ!」
葛葉子はそのセリフに恥ずかしくなりながらドキドキするし期待をする。
「絶対に逃さないから覚悟しておいて。」
軽くおでこにキスをする。
「これは葛葉子に誓だからな。覚えておいてくれ」
「うん。」
葛葉子はやっと笑顔になった。
「父様に勝ったらメチャクチャにするほど、瑠香のものにしてね。」
「ああ…ほんとは今すぐにオレのものにしたいけど、我慢することが誓の力になるから…」
誓は神に誓いをたて良し悪しを【懸ける占い】だ。
しかも、かけに勝利すれば阿倍野殿の呪いのような未来は回避されることになる。
葛葉子の不安を根本的に無くすのはこれしかないと瑠香は思った。
「絶対に勝って葛葉子を妻にするから…」
「瑠香を信じてる。」
そう言うとどちらともなく唇を重ねる。
葛葉子の頭をささえて、深いキスをする。
葛葉子の魂に眠る神狐で九尾の狐、ココにも誓いを込めて…
深いキスを繰り返しても葛葉子は狐になることはなかった。
まだ阿倍野殿にかけられた呪いのようなものに、縛られているのだと思う…
「んっ…んっ…はぅ…んんっ!」
その縛りに少し感謝しながらも開放されるように祈りながらキスをするが、瑠香は無意識に葛葉子の胸を揉む。
ブラの内側に手を入れて敏感なところを触った瞬間その手の甲を葛葉子はギュッとつねる。
「うけい…しただろ?」
怖い笑顔。
「ごめん。止まらなくて…」
狐にならないからと調子にのって誓いを破られても困るし、瑠香を信じられなくなる。
葛葉子は案をひらめいて、
誓の懸けに負けた時の条件として、
「誓を守れなかったら将来のジジ様のような姿のスケベ爺になることを覚悟しておけ!
これは白狐の呪になるからな!」
指を瑠香の胸に突きさして宣言にする。
瑠香は想像してゾッと…する。
妖怪禿頭顎髭子泣き爺はイヤだ!
熱くなった体も冷める。
「絶対それだけは勘弁だ!」
青ざめて叫ぶ。
「キス以外は禁止!」
「わ、わかった。絶対に阿倍野殿に勝ってやる!」
葛葉子の父と早く対決して絶対に勝たなくてはいけない条件が一つ追加された。
香茂の人たちは出かけていていなかった。
親戚の家を回る予定だった。
葛葉子は父の言葉を思い出して再び憤る。
よく考えれば考えるほど思い出せば思い出すほど怒りが湧く。
葛葉子の思っている事を覗けば瑠香も憤る。
瑠香が葛葉子を殺すことになる…
そんな言葉信じたくない。
舅として嫌がらせか?とも思う…
(オレならやる。)
根性の悪さも同じならいいのにと瑠香は思う。
そうベットに座りため息を吐いた。
一日で緊張もしたし、力も使ったしで、家に帰ればやっと落ち着いた気分になった。
「とりあえず、目的は果たせてよかっ…」
葛葉子の様子をみると、突然、ブラウスのボタンをはずして、姉から買ってもらった可愛いブラジャーを顕にして、瑠香の手をとって胸に押し当てる。
瞳は潤んで、頬を染めている。
触る胸はドキドキと鼓動が早い。
「瑠香…
私を瑠香のものにして……
阿倍野に帰れないように今すぐ妻にして…」
さらに、手を胸に押し付ける。
涙で訴えられる。
必死なほど切羽詰まった感じだ。
とても、そそられるけれど…
だけど…
瑠香は胸から手を離し葛葉子の、肩に手を置き腕の長さ分距離を取る。
「ダメだ。それは、父親に対しての反抗だろ?」
「うっ…」
図星を刺され黙る。
けれど、瞳に溜めていた涙と共に言葉が溢れる。
「不安で仕方ないのに…
今すぐ結ばれれば父様に言われたことが嘘だと思えるのに…」
涙をポロポロこぼして瑠香に訴える。
その涙を瑠香は優しく拭う。
「でも瑠香の言う通り、父への反抗には変わりないよね…」
そんな葛葉子をぎゅっと抱きしめる。
このままベッドに横になって既成事実を作ってしまってもいいけれど、作りたいけれど…
瑠香は葛葉子の肩を抱き考え悩んで結論を出し葛葉子と瞳を合わせる。
「……決めた。
次に阿倍野殿と対峙するまで葛葉子に手を出さない。
妻にするのはおあずけにする。」
「え?」
突然の宣言に葛葉子は目を丸くして瑠香を見る。
そんな葛葉子をみてフッと笑って、葛葉子の小指に小指を絡ませ指切りをする。
「これは誓だ。
阿倍野殿に勝つまで手を出さない。夫婦の契を交わさない。
そして、阿倍野殿に勝ったらお前を怖がらせてでも、メチャクチャに抱いてやる!」
最後の方は真剣に熱を込めて宣言する。
「め、メチャクチャってどんなことするつもりだっ!」
葛葉子はそのセリフに恥ずかしくなりながらドキドキするし期待をする。
「絶対に逃さないから覚悟しておいて。」
軽くおでこにキスをする。
「これは葛葉子に誓だからな。覚えておいてくれ」
「うん。」
葛葉子はやっと笑顔になった。
「父様に勝ったらメチャクチャにするほど、瑠香のものにしてね。」
「ああ…ほんとは今すぐにオレのものにしたいけど、我慢することが誓の力になるから…」
誓は神に誓いをたて良し悪しを【懸ける占い】だ。
しかも、かけに勝利すれば阿倍野殿の呪いのような未来は回避されることになる。
葛葉子の不安を根本的に無くすのはこれしかないと瑠香は思った。
「絶対に勝って葛葉子を妻にするから…」
「瑠香を信じてる。」
そう言うとどちらともなく唇を重ねる。
葛葉子の頭をささえて、深いキスをする。
葛葉子の魂に眠る神狐で九尾の狐、ココにも誓いを込めて…
深いキスを繰り返しても葛葉子は狐になることはなかった。
まだ阿倍野殿にかけられた呪いのようなものに、縛られているのだと思う…
「んっ…んっ…はぅ…んんっ!」
その縛りに少し感謝しながらも開放されるように祈りながらキスをするが、瑠香は無意識に葛葉子の胸を揉む。
ブラの内側に手を入れて敏感なところを触った瞬間その手の甲を葛葉子はギュッとつねる。
「うけい…しただろ?」
怖い笑顔。
「ごめん。止まらなくて…」
狐にならないからと調子にのって誓いを破られても困るし、瑠香を信じられなくなる。
葛葉子は案をひらめいて、
誓の懸けに負けた時の条件として、
「誓を守れなかったら将来のジジ様のような姿のスケベ爺になることを覚悟しておけ!
これは白狐の呪になるからな!」
指を瑠香の胸に突きさして宣言にする。
瑠香は想像してゾッと…する。
妖怪禿頭顎髭子泣き爺はイヤだ!
熱くなった体も冷める。
「絶対それだけは勘弁だ!」
青ざめて叫ぶ。
「キス以外は禁止!」
「わ、わかった。絶対に阿倍野殿に勝ってやる!」
葛葉子の父と早く対決して絶対に勝たなくてはいけない条件が一つ追加された。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ワイルド・プロポーズ
藤谷 郁
恋愛
北見瑤子。もうすぐ30歳。
総合ショッピングセンター『ウイステリア』財務部経理課主任。
生真面目で細かくて、その上、女の魅力ゼロ。男いらずの独身主義者と噂される枯れ女に、ある日突然見合い話が舞い込んだ。
私は決して独身主義者ではない。ただ、怖いだけ――
見合い写真を開くと、理想どおりの男性が微笑んでいた。
ドキドキしながら、紳士で穏やかで優しそうな彼、嶺倉京史に会いに行くが…
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる