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序章☆始まりはキス
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「ぼく、瑠香兄みたいにドスケベにならないから…四年待ってくれる?」
従兄弟でまだ中学生だった春陽は真陽にそういった。
真陽は星空を見るのが趣味で望遠鏡で星を眺めていたら春陽がそっと真陽に寄りそってそう言ってきたことに驚く。
(いや、好意を持っていてくれたことは知っていたけれど……)
年の差がある。
弟の瑠香より年下だ。
しかも七つも……
瑠香はあの性格だからカワイイとは思えないけど、春陽は生まれた時から可愛い弟のような存在だった。
なのに、今、本気でそんなことを言われて、ときめいてしまった。
本気だったから……
「うーん。その時は私は二十五か………」
「待てない?」
潤んだ瞳で絶望に近い表情で言われた。
「四年くらいなら待ってあげてもいいわよ」
「ほんと!」
こんどは喜ぶ子犬のように明るくなって、頬を紅潮させて喜ぶ春陽は可愛い。
真陽は春陽の将来を思い浮かべる。
「なんか、春陽君は葛葉子ちゃんに似てるし、将来クズハ君ぽくなりそうだしね…」
理想な男性に返信した葛葉子に一目惚れしてふられて少し傷心ぎみだった真陽は春陽が理想な男性になることを想像する。
「……クズハ君?だれ?」
春陽はすぐライバル視する。
自分のためのヤキモチは嬉しいし………素直すぎて、
「春陽くんかわいいっ!」
チュッ!
と唇にキスをする………
いや、思わずキスしてしまった。本当は頬にしようと思っていたのに、狙いを間違えた。
柔らかな感触が心地よく感じる。もう一度したいくらいに……
(あー……私、犯罪者だわー)
と思うものの心が浮かれる。
葛葉子とした冗談のキスとは違うと思う………
ドキドキが止まらなくなる。
本気の恋の約束のように感じる。
「ほ、本気だよ!」
春陽は真っ赤になって言う。
真陽の心は春陽に筒抜けだったようだ。
知られて真陽は顔を赤くする。
やましい隠し事はできないテレパシーの能力者同士、ある程度のふしだらな考えはあたりまえにある、理解してるけど………
覗かれた心を口に出されたり、好きな人にしられるのは恥ずかしいものがあると初めて知った。
好きになるとどうしても気にしてしまうものらしい。
(ふしだらな考えを覗かれるのは互いに恥ずかしい……好きだから、お互いの考えてることを覗かない
それがテレパシーを使う者達の暗黙の恋愛の約束よ)
真陽はこの心が聞こえているだろう春陽に語りかけるように
(互いの考えを覗かない約束をして)
「や、やくそくだよ。」
「う、うん。春陽くんも私をおばさんだと思っちゃダメよ」
真陽は戸惑い、今のところ唯一の懸念が口に出た。
年上である事の悩みだ。
「思わないよ。真陽姉は僕の永遠の女神様だもん!」
そういうと、見つめあって、互いにもう一度、唇にキスをした。
趣味の天体観測をしていたときに、星のきらめきのごとくに見つめてくる少年にキスした瞬間に恋をした。
ただ、弟よりも年下の従兄弟の男の子に親愛のキスをしただけなのに……本気になってしまうなんて……
最初、弟の瑠香と葛葉子が羨ましかった。
誰でもいいから私を好きになってくれる人が現れればそれで良いと思っていたら、従兄弟の春陽が恋をしてくれていた……
年上の従姉妹であるお姉さんという憧れだけだと思っていたけれど、純粋で真っ直ぐな気持ちが伝わった。
可愛い年下の従兄弟から
愛しい年下の彼に……
互いに好きだという気持ちは育っていたけど幼いままごとの恋愛だった………
デートとキス以外、四年経った今でも進展していないのだから……
さらに、真陽は社会人として仕事が楽しく忙しい。
春陽は学生として忙しく最近会えていない……
恋心より、不安が募っていった。
それは、年齢差?
社会人と学生だから?
従姉弟同士という血筋が近い以外共通点が無いと言うことを最近気づいてしまった……
従兄弟でまだ中学生だった春陽は真陽にそういった。
真陽は星空を見るのが趣味で望遠鏡で星を眺めていたら春陽がそっと真陽に寄りそってそう言ってきたことに驚く。
(いや、好意を持っていてくれたことは知っていたけれど……)
年の差がある。
弟の瑠香より年下だ。
しかも七つも……
瑠香はあの性格だからカワイイとは思えないけど、春陽は生まれた時から可愛い弟のような存在だった。
なのに、今、本気でそんなことを言われて、ときめいてしまった。
本気だったから……
「うーん。その時は私は二十五か………」
「待てない?」
潤んだ瞳で絶望に近い表情で言われた。
「四年くらいなら待ってあげてもいいわよ」
「ほんと!」
こんどは喜ぶ子犬のように明るくなって、頬を紅潮させて喜ぶ春陽は可愛い。
真陽は春陽の将来を思い浮かべる。
「なんか、春陽君は葛葉子ちゃんに似てるし、将来クズハ君ぽくなりそうだしね…」
理想な男性に返信した葛葉子に一目惚れしてふられて少し傷心ぎみだった真陽は春陽が理想な男性になることを想像する。
「……クズハ君?だれ?」
春陽はすぐライバル視する。
自分のためのヤキモチは嬉しいし………素直すぎて、
「春陽くんかわいいっ!」
チュッ!
と唇にキスをする………
いや、思わずキスしてしまった。本当は頬にしようと思っていたのに、狙いを間違えた。
柔らかな感触が心地よく感じる。もう一度したいくらいに……
(あー……私、犯罪者だわー)
と思うものの心が浮かれる。
葛葉子とした冗談のキスとは違うと思う………
ドキドキが止まらなくなる。
本気の恋の約束のように感じる。
「ほ、本気だよ!」
春陽は真っ赤になって言う。
真陽の心は春陽に筒抜けだったようだ。
知られて真陽は顔を赤くする。
やましい隠し事はできないテレパシーの能力者同士、ある程度のふしだらな考えはあたりまえにある、理解してるけど………
覗かれた心を口に出されたり、好きな人にしられるのは恥ずかしいものがあると初めて知った。
好きになるとどうしても気にしてしまうものらしい。
(ふしだらな考えを覗かれるのは互いに恥ずかしい……好きだから、お互いの考えてることを覗かない
それがテレパシーを使う者達の暗黙の恋愛の約束よ)
真陽はこの心が聞こえているだろう春陽に語りかけるように
(互いの考えを覗かない約束をして)
「や、やくそくだよ。」
「う、うん。春陽くんも私をおばさんだと思っちゃダメよ」
真陽は戸惑い、今のところ唯一の懸念が口に出た。
年上である事の悩みだ。
「思わないよ。真陽姉は僕の永遠の女神様だもん!」
そういうと、見つめあって、互いにもう一度、唇にキスをした。
趣味の天体観測をしていたときに、星のきらめきのごとくに見つめてくる少年にキスした瞬間に恋をした。
ただ、弟よりも年下の従兄弟の男の子に親愛のキスをしただけなのに……本気になってしまうなんて……
最初、弟の瑠香と葛葉子が羨ましかった。
誰でもいいから私を好きになってくれる人が現れればそれで良いと思っていたら、従兄弟の春陽が恋をしてくれていた……
年上の従姉妹であるお姉さんという憧れだけだと思っていたけれど、純粋で真っ直ぐな気持ちが伝わった。
可愛い年下の従兄弟から
愛しい年下の彼に……
互いに好きだという気持ちは育っていたけど幼いままごとの恋愛だった………
デートとキス以外、四年経った今でも進展していないのだから……
さらに、真陽は社会人として仕事が楽しく忙しい。
春陽は学生として忙しく最近会えていない……
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