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22. 王太子の来訪 1
「挨拶はよい。今日はエリザベス嬢と話がしたくて来たんだ」
王太子殿下はそうおっしゃられましたが、部外者は入れたくないといわれましても、さすがに未婚の男女だけというのはタブーです。
ですので、外の四阿で私と殿下とロイド様の三人で話をすることになりました。
なぜロイド様もご一緒なのかわかりませんが、もしかするとお兄様の事とか。なんだか不安になってきました。
メイド達がお茶の準備を済ませてその場を離れたのを確認をされてから、リュベルス殿下が紅茶を一口飲んで話し始めたのです。
「ルカが君を訪ねて来ただろう?」
「ルカ様…ですか?ええ、先日来られましたが、それが何かございましたか?」
「実はね。ユーゴからそのルカの事で相談を受けたんだよ」
「ユーゴ殿下からですか?」
ユーゴ第二王子殿下は私がルカ様の婚約者だと知らなかったくらいですが、ルカ様も何の相談があったのでしょうか。
ああ、もしかすると婚約解消の件ですか?親の説得をお願いしたいとかですかね?
自分でそうなんだろうと考えると、胸がチクリと痛みますわね…
「ルカが君がブレイクと会っていることと、君から婚約の解消を申し出られたと、えらく落ち込んでいるようだとね」
「は…?落ち込んでいる?どうしてですか?ルカ様とは学園に入学してからというもの、顔を合わせたのはつい最近の数回……そうですわね、3度だけです。それもまともに会話ができたのは唯の一度だけです。婚約者らしいことなど何もしていませんのに、それで落ち込んでいると言われましても」
私の頭の中では色々と想像してしまいました。ブレイク様とのことはさておき、格下から言われたことがショックだったとかですかね?
まさか私と婚約を解消するのが嫌で落ち込んでいるとか…いやいや、それはないでしょう。あれほどリリアンナ様とご一緒にいらっしゃいますものね。
ああ、でも港の使用の件でご両親から言われているのかもしれませんわ。
自分で考えても嫌になるわ。
でも、さすがに会っていなさすぎで、お二人とも驚いていますわ。
そうですよね。一応婚約者です。しかもこの一年は同じ学園に通っていたのですから。
「エリザベス嬢。すまない」
「なぜ、ロイド様が謝られるのですか??私、謝られるようなことはしていません。頭をお上げください」
殿下と一緒に来られたロイド様がいきなり立って、私に頭を下げて謝られて。
いやいや、ロイド様は次期公爵家当主でいらっしゃいます。どうして格下の、しかも女の私に謝られるのですか??訳がわかりません。
「ロイド、いきなり謝っても彼女はその理由も知らないのだから、ちゃんと順を追って説明してからだろう?」
「は、はい…すみません。では、最初から順に説明します」
そして席に座り直したロイド様は、今までの事を順に話し始めました。
まず、このことを知ったのは、つい数日前、ユーゴ殿下が王太子殿下を訪ねてきた時だという事で、それがこの間のルカ様が我が家に来た後。
本当につい数日前ですわね。
今の状況は、私が領地にいた頃に、ルカ様のお兄様が怪我の為に次期侯爵の座をルカ様へとお譲りになると決められたことが発端らしいのです。
「妹のリリアンナは昔から我儘で、4年ほど前に婚約が解消になってね」
「解消ですか?」
「ああ、とある公爵家の嫡男だったんだが、勉強が嫌いなリリアンナが、公爵夫人としての勉強に耐えられなかったんだよ」
「でも、高位貴族のご令嬢ともなれば、ある程度の事は学ばれているのではありませんか?」
「それが、リリアンナは末娘で母親によく似ていてね。甘やかされて育ったんだ。それで、今では…」
そう言われてみると、ローズマリーは「天然ぶってる頭空っぽ女」とか、「男好きのバカ女」って言っていたわ。それにCクラスだし。
つまりその通りってことなのかしら?
「そんな時にルカ殿が侯爵家の嫡男になることが発表されたんだ」
「それが今回の事と何の関係があるのですか?」
王太子殿下はそうおっしゃられましたが、部外者は入れたくないといわれましても、さすがに未婚の男女だけというのはタブーです。
ですので、外の四阿で私と殿下とロイド様の三人で話をすることになりました。
なぜロイド様もご一緒なのかわかりませんが、もしかするとお兄様の事とか。なんだか不安になってきました。
メイド達がお茶の準備を済ませてその場を離れたのを確認をされてから、リュベルス殿下が紅茶を一口飲んで話し始めたのです。
「ルカが君を訪ねて来ただろう?」
「ルカ様…ですか?ええ、先日来られましたが、それが何かございましたか?」
「実はね。ユーゴからそのルカの事で相談を受けたんだよ」
「ユーゴ殿下からですか?」
ユーゴ第二王子殿下は私がルカ様の婚約者だと知らなかったくらいですが、ルカ様も何の相談があったのでしょうか。
ああ、もしかすると婚約解消の件ですか?親の説得をお願いしたいとかですかね?
自分でそうなんだろうと考えると、胸がチクリと痛みますわね…
「ルカが君がブレイクと会っていることと、君から婚約の解消を申し出られたと、えらく落ち込んでいるようだとね」
「は…?落ち込んでいる?どうしてですか?ルカ様とは学園に入学してからというもの、顔を合わせたのはつい最近の数回……そうですわね、3度だけです。それもまともに会話ができたのは唯の一度だけです。婚約者らしいことなど何もしていませんのに、それで落ち込んでいると言われましても」
私の頭の中では色々と想像してしまいました。ブレイク様とのことはさておき、格下から言われたことがショックだったとかですかね?
まさか私と婚約を解消するのが嫌で落ち込んでいるとか…いやいや、それはないでしょう。あれほどリリアンナ様とご一緒にいらっしゃいますものね。
ああ、でも港の使用の件でご両親から言われているのかもしれませんわ。
自分で考えても嫌になるわ。
でも、さすがに会っていなさすぎで、お二人とも驚いていますわ。
そうですよね。一応婚約者です。しかもこの一年は同じ学園に通っていたのですから。
「エリザベス嬢。すまない」
「なぜ、ロイド様が謝られるのですか??私、謝られるようなことはしていません。頭をお上げください」
殿下と一緒に来られたロイド様がいきなり立って、私に頭を下げて謝られて。
いやいや、ロイド様は次期公爵家当主でいらっしゃいます。どうして格下の、しかも女の私に謝られるのですか??訳がわかりません。
「ロイド、いきなり謝っても彼女はその理由も知らないのだから、ちゃんと順を追って説明してからだろう?」
「は、はい…すみません。では、最初から順に説明します」
そして席に座り直したロイド様は、今までの事を順に話し始めました。
まず、このことを知ったのは、つい数日前、ユーゴ殿下が王太子殿下を訪ねてきた時だという事で、それがこの間のルカ様が我が家に来た後。
本当につい数日前ですわね。
今の状況は、私が領地にいた頃に、ルカ様のお兄様が怪我の為に次期侯爵の座をルカ様へとお譲りになると決められたことが発端らしいのです。
「妹のリリアンナは昔から我儘で、4年ほど前に婚約が解消になってね」
「解消ですか?」
「ああ、とある公爵家の嫡男だったんだが、勉強が嫌いなリリアンナが、公爵夫人としての勉強に耐えられなかったんだよ」
「でも、高位貴族のご令嬢ともなれば、ある程度の事は学ばれているのではありませんか?」
「それが、リリアンナは末娘で母親によく似ていてね。甘やかされて育ったんだ。それで、今では…」
そう言われてみると、ローズマリーは「天然ぶってる頭空っぽ女」とか、「男好きのバカ女」って言っていたわ。それにCクラスだし。
つまりその通りってことなのかしら?
「そんな時にルカ殿が侯爵家の嫡男になることが発表されたんだ」
「それが今回の事と何の関係があるのですか?」
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