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49. 帰り際
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「やあ、ルカ殿。今日は愛しい婚約者とご一緒かい?」
ざわついていたのはどうやらロイド様がいらしたからみたい。お一人でいらしたのかしら?
ルカ様はロイド様に歩み寄って私をそっと隣に連れて。
「ロイド殿のおかげです。これから婚約者との時間が堂々と取れると思うと嬉しいですよ」
「ルカ殿には妹のリリアンナが迷惑をかけたからね。エリザベス嬢にも迷惑をかけた。二人ともすまなかった」
ロイド様とルカ様は示し合わせていたのかしら?こんなに人が多くいる場所で、公然とルカ様と私が被害者で、リリアンナ様が加害者だと言い切って。ロイド様は身内ですのに庇う気はないと言うところですか?
「ロイド殿、もうよろしいのです。私はリズと…エリザベスとの時間を取り戻せましたから、もう気になさらないでください」
「そうか?そう言ってもらえてありがたいな。何かあればまた声をかけてくれ。エリザベス嬢もヘイデンに悪かったと伝えてくれ」
「はい。兄に伝えておきます」
ロイド様は私達に手を振って、颯爽と劇場を後にして行かれたけど、もしかしてこの為だけにいらしたのかしら?
ルカ様を見ると、その事を知っていらしたのかまたニコッと笑いじゃあ行こうかって。
本来のルカ様って、こんな人だったのね。
ロイド様が乗られた馬車が去っていくのを視界の隅でとらえたルカ様は、こっそりとロイド様からリリアンナ様の事を謝罪され、少しでも広がっている誤解を解く手助けになればとの申し出を受け、公の場で話すことで周囲の人に話を広めてもらえるだろうと考えての行動だったみたい。
確かに、リリアンナ様のお兄様が『リリアンナが迷惑をかけた』と謝られたことは大きいと思う。
私やルカ様が何かを言うよりも意味があるわよね。
そして私はルカ様の差し出した腕に手をかけ馬車へと歩き始めると、またどこからか大きな声でルカ様を呼ぶ声が聞こえてきて、驚いて声の方へと振り返ったんだけど、そこに立っていたのは疲れ果てたような姿をしたリリアンナ様で…
「…リリアンナ嬢。もうあなたとは会わないとお伝えしましたよね。公爵様にも納得いただいているはずですが。リズ、行こう」
ルカ様は、悪感情が宿った冷たい目でリリアンナ様を一瞥して、腕に絡ませた私の腕にそっと手を添えて馬車へと歩き始めた。
リリアンナ様はこのままでいいのかしら?公爵令嬢が一人でここまで来たとは思えないけれど、確か謹慎中ではなかったかしら?
「ルカ!」
「やめてくれ!!お前のせいで俺はリズを失いかけたんだ!もう俺にかまうな!」
ルカ様のこんなに激高される姿なんて見たことないけど、本当にリリアンナ様へ想いはなかったのだと痛いほど気付かされた。
私は不謹慎だろうけどこんな状況にもかかわらず、なんだか嬉しいと思ってしまった。
「君はもうトスカードへ行くのだろう?」
ルカ様のその一言は、リリアンナ様の心を砕くには十分だったようで、ふらふらとまるで幽鬼のように真っ白な顔をしてその目からは光が消えていた。
ざわついていたのはどうやらロイド様がいらしたからみたい。お一人でいらしたのかしら?
ルカ様はロイド様に歩み寄って私をそっと隣に連れて。
「ロイド殿のおかげです。これから婚約者との時間が堂々と取れると思うと嬉しいですよ」
「ルカ殿には妹のリリアンナが迷惑をかけたからね。エリザベス嬢にも迷惑をかけた。二人ともすまなかった」
ロイド様とルカ様は示し合わせていたのかしら?こんなに人が多くいる場所で、公然とルカ様と私が被害者で、リリアンナ様が加害者だと言い切って。ロイド様は身内ですのに庇う気はないと言うところですか?
「ロイド殿、もうよろしいのです。私はリズと…エリザベスとの時間を取り戻せましたから、もう気になさらないでください」
「そうか?そう言ってもらえてありがたいな。何かあればまた声をかけてくれ。エリザベス嬢もヘイデンに悪かったと伝えてくれ」
「はい。兄に伝えておきます」
ロイド様は私達に手を振って、颯爽と劇場を後にして行かれたけど、もしかしてこの為だけにいらしたのかしら?
ルカ様を見ると、その事を知っていらしたのかまたニコッと笑いじゃあ行こうかって。
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確かに、リリアンナ様のお兄様が『リリアンナが迷惑をかけた』と謝られたことは大きいと思う。
私やルカ様が何かを言うよりも意味があるわよね。
そして私はルカ様の差し出した腕に手をかけ馬車へと歩き始めると、またどこからか大きな声でルカ様を呼ぶ声が聞こえてきて、驚いて声の方へと振り返ったんだけど、そこに立っていたのは疲れ果てたような姿をしたリリアンナ様で…
「…リリアンナ嬢。もうあなたとは会わないとお伝えしましたよね。公爵様にも納得いただいているはずですが。リズ、行こう」
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「やめてくれ!!お前のせいで俺はリズを失いかけたんだ!もう俺にかまうな!」
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