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二人の作品
しおりを挟む二人が何時間もかけて作り上げた循環型リサイクルマシンは、ついに完成した。
部屋の中に置かれたその機械は、拾ったプラスチックごみを自動で分別し、粉砕して新しい製品の原料へと生まれ変わらせる。
ミライがスイッチを押すと、機械が静かに動き始めた。
粉砕されたプラスチックが、3Dプリンターへと送られ、ゆっくりと小さな花の形が形作られていく。
ハルカは目を輝かせて言った。
「すごい!本当にゴミが新しいものになるんだね!」
ミライも満足そうに頷いた。
「これができれば、海のゴミが減るだけじゃなくて、また使えるものに変えられる。循環できる未来に近づけるよ。」
二人は何度も機械を動かしながら、改良を重ねた。
気がつくと、外はすっかり暗くなり、時計の針は夜の11時を指していた。
「もうこんな時間だ…」とハルカが慌ててスマホを取り出した。
すぐにお母さんへメッセージを送り、
「今日、ミライの家に泊まるよ。仲良くなったから大丈夫だよ」と伝えた。
ハルカがスマホで送ったメッセージにすぐ返信が届いた。
「ハルカ、大丈夫?急に泊まるなんて心配よ。ミライちゃんってどんな子?お母さんにちゃんと連絡できてるの?」
返信を見て少し不安になったハルカは、ミライに電話を代わってもらうことにした。
電話がつながり、ミライが明るい声で話し始める。
「こんにちは、ミライです。ハルカの友達で、今家にいます。同い年ですよ。」
お母さんの声が少し和らいだようだった。
「そう…ミライちゃん、ありがとう。そういえば、家には誰もいないの?お母さんとかお父さんとか。」
ミライは少し照れくさそうに答えた。
「うちは両親とも仕事が忙しくて、あまり家にいないんです。でも、私は一人でちゃんとしていますので、ご安心ください。」
お母さんは少し不安そうに続ける。
「そうなのね…でも、何かあったらすぐ連絡してね。明日には帰るんだよね?」
「はい、明日必ず帰ります。ありがとうございます。」
電話を切ったあと、ハルカはほっとした表情でミライを見つめた。
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