4 / 62
――沖縄ダンジョン編――
――第4章・ナイトストーカーのささやき――
しおりを挟む
――沖縄ダンジョン・第三階。
リカ、ハン、ザリアの三人は、オマリロの後について階段を下り、第三階へ向かっていた。
「サー、ちょっと休憩ってできます?」リカが尋ねる。「まだ何千階も残ってますし、足がもう限界かも……」
「ダンジョンに休憩ポイントってあるんですか?」ハンも聞く。
「ある」オマリロが答える。「十階ごと」
「ってことは、あと六階!」ザリアが宣言する。「はいはい、足動かして!」
「うぇぇ……」ハンとリカは同時にうめいた。
オマリロはもうとっくに階段を下りきっていた。
三人が追いついたとき、そこは霧と靄に満ちた広間で、大理石の柱が点々と立ち並んでいた。
「サー」ザリアが尋ねる。「どう動けばいい?」
オマリロは手を上げた。
「待て。部屋が“案内”する」
三人が足を止めた瞬間、頭上にバーが現れる。
〈規則:目を閉じろ。ペナルティ:目を開けると、鮮明な幻覚を見せられる。十秒後に開始〉
「目ぇ閉じたままで、どうやって進めってのよ……」リカが不安そうに言う。「襲われたらどうするの?」
「襲ってきたら、逆にぶっ飛ばす」ザリアが言い切る。
「お前、ほんと脳筋……」ハンがため息をつく。「ニュガワさん、どうします?」
オマリロは目を閉じた。
「目。閉じろ」
三人は一瞬だけためらったが、すぐに覚悟を決めて目を閉じた。
〈開始〉
「真っ暗……!」リカが叫ぶ。「二人ともどこ!」
「左!」ザリアが返す。
「右!」ハンも言う。
「前だ」オマリロが命じる。「目は閉じたまま」
「了解、サー!」
オマリロは一歩前に踏み出す。
「私の後ろ。足音、追え」
三人は彼の足音に集中し、そのリズムを必死でなぞる。
霧の中からは、ささやき声が絶えず響いてくるが、彼らは歯を食いしばり、拳を握りしめて歩き続けた。
「そろそろゴールですか?」ザリアが聞く。
「まだ」オマリロは即答する。「進む」
一歩、また一歩――。
オマリロはやがて、足先に何かが触れるのを感じた。
〈チェックポイント:有効。フェイズ2:開始〉
「フェイズ2って、今度は何が来るんだ……」ハンがつぶやく。
〈エネミー:レベル50・ナイトストーカー。エネミー効果:姿を見られると、対象を深い眠りに落とす。全ナイトストーカー撃破で効果解除〉
「ナイトストーカーねえ」ザリアが言う。「なんか、ダメな昔話のタイトルみたい」
「ママが昔、話してたよ」リカがぽつりと言う。「“お父さんの頭がおかしいのは、あいつらのせい”だって」
オマリロの耳がぴくりと動く。
「近い。体勢、崩すな」
低い音が陰から響いてきた。蛇のような、湿った音。
「シュー……」
「私の後ろに来い!」
三人は慌ててオマリロの背中を探り当てる。
そのとき、一体の何かが空気を裂いて飛びかかってきた。
「今の、絶対ヘビじゃないよね?」リカが震える。
音がさらに近づき、オマリロは杖を振り抜いた。
見えない何かを、そのままぶっ飛ばす。
「捕食者」オマリロが言う。「人を脅かすための存在」
オマリロはそのまま前へ押し進む。
「ここ、長居は不可」
「了解、サー!」ザリアが叫ぶ。
彼女は走ろうとして、目の前の柱にまともにぶつかり、そのままひっくり返った。
「うわ、顔面はやめて……」
「ザリア……」
「え?」ザリアが固まる。「今の誰?」
「わたしよ、ママ……」
「は? いやいやいや、そんな安い手口に――」
「目を開けて、ザリア。目を開けなさい、わたしの娘」
ザリアは必死で目を閉じ続けようとしたが、誰かの手が頬をなでた瞬間、反射的に目を開けてしまった。
「ちょ、あんたママじゃ――!」
「アハハハハハ!」
〈パーティメンバー一名、効果の対象となりました〉
ハンとリカは息を呑む。
「えっ」リカが声を上げる。
「誰だ?」ハンが言う。「リカじゃないし、俺でもない……!」
「ザリア」オマリロが短く言った。
「ザリア!」リカが叫ぶ。「どこにいるの!」
「リカ、目を開けるな!」ハンが制する。「俺たちまで巻き込まれたらマズい!」
「でも、このままじゃザリアが――!」
遠くから、声がささやいてくる。
「リカ……ハン……」
「お断りだ、この悪夢ども!」
オマリロは後方へ跳び、杖でナイトストーカーの群れをまとめて叩き落とした。
視界を使わず、気配だけでザリアの位置を割り出すと、その体を抱き上げる。
「震えてる」オマリロが言う。「効果、強い」
「わたしが治してみますか?」リカが提案する。
「ダメ。危険。まず周囲を片付ける。全部倒す。それからザリアを治す」
オマリロはザリアを片手に抱え、もう片方の手で鎧と剣を作り出した。
「ジュゲン闘士:カースドヘックスアーマー。私が少女守る。お前たち、影から奴らを引きずり出せ。私のところへ連れてこい」
「了解っス」ハンが答える。「でも、数えきれないくらいいそうですけど」
「多い」
ザリアはうわごとのようにうめき、ぎゅっと目を閉じ続けている。オマリロはそれを確認した。
「少女、状態よくない。急げ」
――五年前。
「ダメよ、ザリア。カイタンシャになるなんて。危険すぎる」
「ママ、真面目に言ってる? うち、そんなヤワじゃないし! 狩りもできるし、フロア探索だって、なんでも――」
「ダメだって言ってるの」
まだ幼い竹野ザリアは、千葉の郊外にある一軒家のダイニングテーブルで腕を組んでいた。
母親のジアは、娘と同じ褐色の肌と髪を持ち、険しい顔で彼女を睨んでいる。
「ニューヨークから連れてきたのはね」ジアが言う。「あんたに新しい人生を歩ませるためなの。マンハッタンの問題も、人間関係も、全部から離れさせたくて」
「それがさあ、ここにはカイタンシャ本部があるわけよ!」ザリアが食い気味に言う。「お願い、ママ。うちも志願したいの! ズリはカイタンシャだったんだよ? レベル900まで行ったんだよ?」
「ダメだって言ってるでしょ!」ジアは声を荒げた。「カイタンシャになったからこそ、あの子は死んだの。あんなの、無謀で、馬鹿で、中途半端な決断よ! 私は、子どもを一人も残せない母親になんてなりたくない!」
「またそれ?」ザリアがうんざりしたように言う。「ズリはちゃんと言ってた。頑張り続ければ、うちにもチャンスあるって」
「悪いけど、人生はそんな甘くないの」
ジアはため息をつき、コンロの方へ向き直る。
「こっちの学校に通うっていう選択肢はどう? それが一番いいと思うんだけど」
「最悪。外出てくる」
「相変わらず反抗期ね」ジアは首を振る。「もうすぐ出来上がるから、夕飯の時間になったら呼ぶわよ」
「はーい」
ザリアは玄関のドアを開け、外へ出ていった。
ジアは小さくつぶやく。
「何があれば、あの子は分かってくれるのか……」
家の外で、ザリアは自転車に飛び乗り、近所の道を勢いよく走り出した。
風が髪を叩き、彼女はウィリーを決める。
「トラックスタ―・ザリア、通りまーす!」
車をかいくぐりながらペダルを踏み続け、やがてスケートパークの前でブレーキをかけた。
「今日も貸し切りね」彼女は笑う。「ラッキー」
そのままパークに入り、ランプを駆け上がり、レールをグラインドする。
「さて、今日も練習」
彼女は自転車から飛び降り、パークの中央で構えを取った。
「ジュゲン闘士:カースドスピア」
黒い雷光が体から弾け、紫がかった黒の槍が手の中に形成される。
「よっしゃ! 今日も成功!」
槍をくるくると回しながら、彼女はにやりと笑う。
「ママ、こんなの知ったらブチ切れるんだろうな」
そのまま突きのフォームをいくつか試していたとき、遠くのベンチに一人の男が座っているのに気づいた。
「えっとー、すみませーん、おじさん?」ザリアが声をかける。「大丈夫? なんか、ずっと黙って座ってますけど」
男はゆっくりと顔を上げた。
床まで届くロングコートを羽織り、フードが顔をすっぽりと隠している。
「わざわざ口に出すとは、目の良い子どもだな」
「見えてることを言っただけだし」
男は立ち上がった。
ザリアがもう一言しゃべる前に、その姿は目の前へと移動していた。
「え、はやっ――」
「ジュゲン闘士、か」男はつぶやく。「かなり珍しい。カイタンシャか?」
「違う」ザリアは答える。「でも、目指してる」
男はしばし黙り、空気が重くなる。
やがて、その口調が変わった。
「そうか。なら、はっきりと教えてやろう」
男の手の中に、黒いプラズマが灯る。
「俺は、すべてのカイタンシャを殺す」
ザリアは後ずさり、槍を取り落とした。
「あんた……カイタンシャなの?」
「違う。もう違う」男は静かに告げる。「ジュゲン堕落:シジル・オブ・コラプティングタイド」
彼の頭上にシギルが浮かび上がり、黒い液体の波が何層にも押し寄せる。
「怯えるな」男は穏やかな声で言う。「お前には、なかなかの素質を感じる。俺の配下となり、カイタンシャを殺す者になれ」
「絶対イヤだ、クソ野郎!」
男は楽しそうに笑う。
「お前の姉も、同じことを言った」
「ズリを知ってるの?」
フードの奥で、紫の光がぎらりと光る。
「もちろんだ。俺が殺した」
そう言うと、男の隣に数歳年上と思しき少女の影が現れ、ザリアへと手を伸ばした。
「ザリア……逃げて……」
「な、なにこれ……」ザリアは息を呑む。
男が拳を握ると、影は霧のように消えた。
一歩前へ踏み出し、黒い水の波がザリアの足元まで迫る。
「さあ、選べ――」
波は一気に彼女の足首を飲み込み、ぐんぐんとせり上がっていく。
「俺に従うか……」
「……それとも死ぬか」
ザリアは震えながらも、槍を再形成して構え直した。
「……化け物が!」
彼女の一太刀が男の胸を裂く。
飛び散った液体は、紫色だった。
「紫……血? 人間じゃない……」
「その通りだ」男はあっさり認める。「ジュゲン堕落:アンホーリースパイク・オブ・ディスペア」
地面から闇の槍が伸び、ザリアの足とふくらはぎを串刺しにし、その場に縫いつける。
さらにもう一列、槍がじわじわと迫ってくる。
「従わぬというのなら、そのまま串刺しで終わるがいい」
ザリアは必死にもがくが、足は一歩も動かない。
「ジュゲン魔法士:イグニッション!」
ボンッ。
男のコートに、青白い炎が燃え移った。
炎は一瞬で全身に広がり、焼け焦げた匂いがあたりに立ち込める。
ザリアは、ふわりと抱きとめられた。
「大丈夫? どこか痛いところは?」
「……ママ?」
そこにいたのは、黒と白のカイタンシャ装備を身につけたジアだった。
「なんでそんな格好してるの……?」
「ザリア」ジアは低い声で言う。「立てるなら、今すぐここから離れなさい。全速力で。安全圏まで走ったら、そのまま家に戻るの。そこで待ってて。あとから必ず行くから」
「でも、ママ――!」
男は胸に手を当てた。
「ジュゲン堕落:シフティングソウル」
炎も、焼け焦げた跡も、すべてかき消える。
背中から三つのシギルが立ち上がり、その光で母娘の視界が白く染まる。
「強いカイタンシャだな」男はジアを見据える。「なるほど、娘にあれほどの反応が出るわけだ」
「娘から離れろ」ジアが命じる。
「いいとも、一つ条件をのめば」
ジアの目が細くなる。
「条件?」
「“最強のカイタンシャ”を、ここに連れてこい」
ジアは息を呑んだ。
「あいつを狙ってるの……?」
「時間はそう長くない」
「ふざけないで。仲間を裏切るくらいなら、その時計ごとぶっ壊してやる!」
男は軽く手を振った。
それだけで、ジアの胸に深い傷が刻まれ、彼女はよろめいて倒れ込んだ。
「ママ!」
ジアは震える手でザリアに触れた。
「走って……ザリア……スキルを……使って……ニュガワを……探しなさい……オマリロ……ニュガワ……」
「誰なの、それ……ママ、しっかりして!」
しかし男の放った黒い水が、ジアの体をのみ込んでいく。
「まずは母。それから、その“種”だ」
ザリアは涙を浮かべながら後ずさりし、そのまま踵を返して駆け出した。
男も追おうとしたが、その体がぐらりと揺らぐ。
「……時間切れか。構わん。娘の命はくれてやろう。代わりに――」
男は紫の光に包まれながら、不気味に笑った。
「伝説の命を取りに行く」
そう告げると、彼はふっと消えた。
少し離れた茂みの陰で、今の光景を見ていた現在のザリアは、ぶつぶつと呟く。
「違う……もう終わったこと……」
「もう過去の話……全部、過去の――」
背後から、母の姿をした幻が現れ、肩に手を置いた。
「本当に? あんたが“唯一の失敗作”だから、そう思い込みたいだけじゃないの?」
ザリアはその腕を払いのけた。
「……あんた、ママじゃない。近寄ったらぶっ殺す」
その姿はぐにゃりと歪み、ナイトストーカーの姿へと変わる。
ザリアは即座に槍を呼び出し、その胸を貫いた。
「……ここからどうやって出れば……」ザリアは息を切らす。「ニュガワさん、絶対怒るじゃん……」
――ダンジョン内部。
〈全ナイトストーカーを撃破し、効果対象のメンバーを治療せよ〉
ハンはキューブのネットで影の中からナイトストーカーを引きずり出し、オマリロがその一体一体を剣で斬り刻んでいく。
〈残りストーカー数:47体〉
「あと少し」オマリロが言う。「続けろ」
リカはシギルを手に掲げ、大袈裟に振り回した。
「ねえストーカーのみなさーん! こっちにおいで! キラッキラのシギルだよー、取りに来なよー!」
その言葉に答えるかのように、シギルが光を放つ。
数体のストーカーが音もなく近づいてくるのを感じ、リカはじりじりと下がった。
「そのまま、こっちおいで……」
オマリロが一閃でまとめて斬り捨てる。
ハンもさらに数体を引きずり出し、それらも同じように切り刻まれていった。
〈残りストーカー数:21体〉
「ニュガワさん!」リカが叫ぶ。「なんか、あいつらキレてません!?」
ナイトストーカーたちは巨体化し、赤黒い瞳が光を帯びる。
〈エネミーインスタンス:防御力+80%〉
「ここからは私」オマリロが宣言する。「お前たち、少女を守れ。目は閉じたまま」
オマリロはザリアの体をリカへと預けた。
リカは目を閉じたまま、彼女をしっかりと抱きとめる。
ナイトストーカーたちは、オマリロが一歩踏み出したのを感じて動きを止めた。
「もういい。私の仲間を戻せ」
「オマリロ……」一体が低く囁く。「過去を、忘れたか……?」
「過去」オマリロは短く答える。「本来、警告としてあるもの」
彼は低く構え、片手を前に突き出した。
「ジュゲン後備者:フォービドゥンプリズン」
足元に巨大なポータルが開き、その圧にナイトストーカーたちは震え上がる。
リカとハンは、目を閉じたままでも伝わってくる異様な気配に、ごくりと喉を鳴らした。
「ニュガワさん、ジュゲンクラス何個持ってるんですか……?」ハンが聞く。
「全部」オマリロがあっさり告げる。「さあ、送還だ」
逃げ出そうとしたナイトストーカーたちは、次々とポータルに吸い込まれ、そのまま闇の中へ消えていった。
〈残りストーカー数:0体〉
「目、開けてもいい?」リカが恐る恐る聞く。
「この階を出てから」オマリロが答える。
「はーい……でも、さっきの技、いつか教えてほしいです!」
「無理だ。お前はクラス一つだけ」
「ですよねー……」
彼らが前へ進むと、霧の中に一軒の石造りの小さな家がぽつんと建っていた。
オマリロはドアをもぎ取り、中へと入る。
中を手探りで探ったリカの手が、浮かぶトーテムに触れた。
〈トーテムシール取得。レベル4許可を付与〉
「階を出れば、少女は元通り」オマリロが言う。「ついてこい」
足元に階段が現れ、下へと続いている。
オマリロが先に降りる。
「ねえ、ハン」リカが小声で話しかける。「カイタンシャって、思ってたより悪くないかも」
「どの辺でそう思った? 世界最強のじいちゃんの弟子になったところか? それとも、死にかけてはギリギリで生還するのを繰り返してるところか?」
「両方」リカは笑った。
「まあ、数字的にはそう言うと思ってた」
「はいはい、理系くん。さ、下りよ。ザリアも早く楽にしてあげないと」
二人はザリアを支えながら階段を降り、階層が閉じていく。
〈フロア4:侵入〉
――
リカ、ハン、ザリアの三人は、オマリロの後について階段を下り、第三階へ向かっていた。
「サー、ちょっと休憩ってできます?」リカが尋ねる。「まだ何千階も残ってますし、足がもう限界かも……」
「ダンジョンに休憩ポイントってあるんですか?」ハンも聞く。
「ある」オマリロが答える。「十階ごと」
「ってことは、あと六階!」ザリアが宣言する。「はいはい、足動かして!」
「うぇぇ……」ハンとリカは同時にうめいた。
オマリロはもうとっくに階段を下りきっていた。
三人が追いついたとき、そこは霧と靄に満ちた広間で、大理石の柱が点々と立ち並んでいた。
「サー」ザリアが尋ねる。「どう動けばいい?」
オマリロは手を上げた。
「待て。部屋が“案内”する」
三人が足を止めた瞬間、頭上にバーが現れる。
〈規則:目を閉じろ。ペナルティ:目を開けると、鮮明な幻覚を見せられる。十秒後に開始〉
「目ぇ閉じたままで、どうやって進めってのよ……」リカが不安そうに言う。「襲われたらどうするの?」
「襲ってきたら、逆にぶっ飛ばす」ザリアが言い切る。
「お前、ほんと脳筋……」ハンがため息をつく。「ニュガワさん、どうします?」
オマリロは目を閉じた。
「目。閉じろ」
三人は一瞬だけためらったが、すぐに覚悟を決めて目を閉じた。
〈開始〉
「真っ暗……!」リカが叫ぶ。「二人ともどこ!」
「左!」ザリアが返す。
「右!」ハンも言う。
「前だ」オマリロが命じる。「目は閉じたまま」
「了解、サー!」
オマリロは一歩前に踏み出す。
「私の後ろ。足音、追え」
三人は彼の足音に集中し、そのリズムを必死でなぞる。
霧の中からは、ささやき声が絶えず響いてくるが、彼らは歯を食いしばり、拳を握りしめて歩き続けた。
「そろそろゴールですか?」ザリアが聞く。
「まだ」オマリロは即答する。「進む」
一歩、また一歩――。
オマリロはやがて、足先に何かが触れるのを感じた。
〈チェックポイント:有効。フェイズ2:開始〉
「フェイズ2って、今度は何が来るんだ……」ハンがつぶやく。
〈エネミー:レベル50・ナイトストーカー。エネミー効果:姿を見られると、対象を深い眠りに落とす。全ナイトストーカー撃破で効果解除〉
「ナイトストーカーねえ」ザリアが言う。「なんか、ダメな昔話のタイトルみたい」
「ママが昔、話してたよ」リカがぽつりと言う。「“お父さんの頭がおかしいのは、あいつらのせい”だって」
オマリロの耳がぴくりと動く。
「近い。体勢、崩すな」
低い音が陰から響いてきた。蛇のような、湿った音。
「シュー……」
「私の後ろに来い!」
三人は慌ててオマリロの背中を探り当てる。
そのとき、一体の何かが空気を裂いて飛びかかってきた。
「今の、絶対ヘビじゃないよね?」リカが震える。
音がさらに近づき、オマリロは杖を振り抜いた。
見えない何かを、そのままぶっ飛ばす。
「捕食者」オマリロが言う。「人を脅かすための存在」
オマリロはそのまま前へ押し進む。
「ここ、長居は不可」
「了解、サー!」ザリアが叫ぶ。
彼女は走ろうとして、目の前の柱にまともにぶつかり、そのままひっくり返った。
「うわ、顔面はやめて……」
「ザリア……」
「え?」ザリアが固まる。「今の誰?」
「わたしよ、ママ……」
「は? いやいやいや、そんな安い手口に――」
「目を開けて、ザリア。目を開けなさい、わたしの娘」
ザリアは必死で目を閉じ続けようとしたが、誰かの手が頬をなでた瞬間、反射的に目を開けてしまった。
「ちょ、あんたママじゃ――!」
「アハハハハハ!」
〈パーティメンバー一名、効果の対象となりました〉
ハンとリカは息を呑む。
「えっ」リカが声を上げる。
「誰だ?」ハンが言う。「リカじゃないし、俺でもない……!」
「ザリア」オマリロが短く言った。
「ザリア!」リカが叫ぶ。「どこにいるの!」
「リカ、目を開けるな!」ハンが制する。「俺たちまで巻き込まれたらマズい!」
「でも、このままじゃザリアが――!」
遠くから、声がささやいてくる。
「リカ……ハン……」
「お断りだ、この悪夢ども!」
オマリロは後方へ跳び、杖でナイトストーカーの群れをまとめて叩き落とした。
視界を使わず、気配だけでザリアの位置を割り出すと、その体を抱き上げる。
「震えてる」オマリロが言う。「効果、強い」
「わたしが治してみますか?」リカが提案する。
「ダメ。危険。まず周囲を片付ける。全部倒す。それからザリアを治す」
オマリロはザリアを片手に抱え、もう片方の手で鎧と剣を作り出した。
「ジュゲン闘士:カースドヘックスアーマー。私が少女守る。お前たち、影から奴らを引きずり出せ。私のところへ連れてこい」
「了解っス」ハンが答える。「でも、数えきれないくらいいそうですけど」
「多い」
ザリアはうわごとのようにうめき、ぎゅっと目を閉じ続けている。オマリロはそれを確認した。
「少女、状態よくない。急げ」
――五年前。
「ダメよ、ザリア。カイタンシャになるなんて。危険すぎる」
「ママ、真面目に言ってる? うち、そんなヤワじゃないし! 狩りもできるし、フロア探索だって、なんでも――」
「ダメだって言ってるの」
まだ幼い竹野ザリアは、千葉の郊外にある一軒家のダイニングテーブルで腕を組んでいた。
母親のジアは、娘と同じ褐色の肌と髪を持ち、険しい顔で彼女を睨んでいる。
「ニューヨークから連れてきたのはね」ジアが言う。「あんたに新しい人生を歩ませるためなの。マンハッタンの問題も、人間関係も、全部から離れさせたくて」
「それがさあ、ここにはカイタンシャ本部があるわけよ!」ザリアが食い気味に言う。「お願い、ママ。うちも志願したいの! ズリはカイタンシャだったんだよ? レベル900まで行ったんだよ?」
「ダメだって言ってるでしょ!」ジアは声を荒げた。「カイタンシャになったからこそ、あの子は死んだの。あんなの、無謀で、馬鹿で、中途半端な決断よ! 私は、子どもを一人も残せない母親になんてなりたくない!」
「またそれ?」ザリアがうんざりしたように言う。「ズリはちゃんと言ってた。頑張り続ければ、うちにもチャンスあるって」
「悪いけど、人生はそんな甘くないの」
ジアはため息をつき、コンロの方へ向き直る。
「こっちの学校に通うっていう選択肢はどう? それが一番いいと思うんだけど」
「最悪。外出てくる」
「相変わらず反抗期ね」ジアは首を振る。「もうすぐ出来上がるから、夕飯の時間になったら呼ぶわよ」
「はーい」
ザリアは玄関のドアを開け、外へ出ていった。
ジアは小さくつぶやく。
「何があれば、あの子は分かってくれるのか……」
家の外で、ザリアは自転車に飛び乗り、近所の道を勢いよく走り出した。
風が髪を叩き、彼女はウィリーを決める。
「トラックスタ―・ザリア、通りまーす!」
車をかいくぐりながらペダルを踏み続け、やがてスケートパークの前でブレーキをかけた。
「今日も貸し切りね」彼女は笑う。「ラッキー」
そのままパークに入り、ランプを駆け上がり、レールをグラインドする。
「さて、今日も練習」
彼女は自転車から飛び降り、パークの中央で構えを取った。
「ジュゲン闘士:カースドスピア」
黒い雷光が体から弾け、紫がかった黒の槍が手の中に形成される。
「よっしゃ! 今日も成功!」
槍をくるくると回しながら、彼女はにやりと笑う。
「ママ、こんなの知ったらブチ切れるんだろうな」
そのまま突きのフォームをいくつか試していたとき、遠くのベンチに一人の男が座っているのに気づいた。
「えっとー、すみませーん、おじさん?」ザリアが声をかける。「大丈夫? なんか、ずっと黙って座ってますけど」
男はゆっくりと顔を上げた。
床まで届くロングコートを羽織り、フードが顔をすっぽりと隠している。
「わざわざ口に出すとは、目の良い子どもだな」
「見えてることを言っただけだし」
男は立ち上がった。
ザリアがもう一言しゃべる前に、その姿は目の前へと移動していた。
「え、はやっ――」
「ジュゲン闘士、か」男はつぶやく。「かなり珍しい。カイタンシャか?」
「違う」ザリアは答える。「でも、目指してる」
男はしばし黙り、空気が重くなる。
やがて、その口調が変わった。
「そうか。なら、はっきりと教えてやろう」
男の手の中に、黒いプラズマが灯る。
「俺は、すべてのカイタンシャを殺す」
ザリアは後ずさり、槍を取り落とした。
「あんた……カイタンシャなの?」
「違う。もう違う」男は静かに告げる。「ジュゲン堕落:シジル・オブ・コラプティングタイド」
彼の頭上にシギルが浮かび上がり、黒い液体の波が何層にも押し寄せる。
「怯えるな」男は穏やかな声で言う。「お前には、なかなかの素質を感じる。俺の配下となり、カイタンシャを殺す者になれ」
「絶対イヤだ、クソ野郎!」
男は楽しそうに笑う。
「お前の姉も、同じことを言った」
「ズリを知ってるの?」
フードの奥で、紫の光がぎらりと光る。
「もちろんだ。俺が殺した」
そう言うと、男の隣に数歳年上と思しき少女の影が現れ、ザリアへと手を伸ばした。
「ザリア……逃げて……」
「な、なにこれ……」ザリアは息を呑む。
男が拳を握ると、影は霧のように消えた。
一歩前へ踏み出し、黒い水の波がザリアの足元まで迫る。
「さあ、選べ――」
波は一気に彼女の足首を飲み込み、ぐんぐんとせり上がっていく。
「俺に従うか……」
「……それとも死ぬか」
ザリアは震えながらも、槍を再形成して構え直した。
「……化け物が!」
彼女の一太刀が男の胸を裂く。
飛び散った液体は、紫色だった。
「紫……血? 人間じゃない……」
「その通りだ」男はあっさり認める。「ジュゲン堕落:アンホーリースパイク・オブ・ディスペア」
地面から闇の槍が伸び、ザリアの足とふくらはぎを串刺しにし、その場に縫いつける。
さらにもう一列、槍がじわじわと迫ってくる。
「従わぬというのなら、そのまま串刺しで終わるがいい」
ザリアは必死にもがくが、足は一歩も動かない。
「ジュゲン魔法士:イグニッション!」
ボンッ。
男のコートに、青白い炎が燃え移った。
炎は一瞬で全身に広がり、焼け焦げた匂いがあたりに立ち込める。
ザリアは、ふわりと抱きとめられた。
「大丈夫? どこか痛いところは?」
「……ママ?」
そこにいたのは、黒と白のカイタンシャ装備を身につけたジアだった。
「なんでそんな格好してるの……?」
「ザリア」ジアは低い声で言う。「立てるなら、今すぐここから離れなさい。全速力で。安全圏まで走ったら、そのまま家に戻るの。そこで待ってて。あとから必ず行くから」
「でも、ママ――!」
男は胸に手を当てた。
「ジュゲン堕落:シフティングソウル」
炎も、焼け焦げた跡も、すべてかき消える。
背中から三つのシギルが立ち上がり、その光で母娘の視界が白く染まる。
「強いカイタンシャだな」男はジアを見据える。「なるほど、娘にあれほどの反応が出るわけだ」
「娘から離れろ」ジアが命じる。
「いいとも、一つ条件をのめば」
ジアの目が細くなる。
「条件?」
「“最強のカイタンシャ”を、ここに連れてこい」
ジアは息を呑んだ。
「あいつを狙ってるの……?」
「時間はそう長くない」
「ふざけないで。仲間を裏切るくらいなら、その時計ごとぶっ壊してやる!」
男は軽く手を振った。
それだけで、ジアの胸に深い傷が刻まれ、彼女はよろめいて倒れ込んだ。
「ママ!」
ジアは震える手でザリアに触れた。
「走って……ザリア……スキルを……使って……ニュガワを……探しなさい……オマリロ……ニュガワ……」
「誰なの、それ……ママ、しっかりして!」
しかし男の放った黒い水が、ジアの体をのみ込んでいく。
「まずは母。それから、その“種”だ」
ザリアは涙を浮かべながら後ずさりし、そのまま踵を返して駆け出した。
男も追おうとしたが、その体がぐらりと揺らぐ。
「……時間切れか。構わん。娘の命はくれてやろう。代わりに――」
男は紫の光に包まれながら、不気味に笑った。
「伝説の命を取りに行く」
そう告げると、彼はふっと消えた。
少し離れた茂みの陰で、今の光景を見ていた現在のザリアは、ぶつぶつと呟く。
「違う……もう終わったこと……」
「もう過去の話……全部、過去の――」
背後から、母の姿をした幻が現れ、肩に手を置いた。
「本当に? あんたが“唯一の失敗作”だから、そう思い込みたいだけじゃないの?」
ザリアはその腕を払いのけた。
「……あんた、ママじゃない。近寄ったらぶっ殺す」
その姿はぐにゃりと歪み、ナイトストーカーの姿へと変わる。
ザリアは即座に槍を呼び出し、その胸を貫いた。
「……ここからどうやって出れば……」ザリアは息を切らす。「ニュガワさん、絶対怒るじゃん……」
――ダンジョン内部。
〈全ナイトストーカーを撃破し、効果対象のメンバーを治療せよ〉
ハンはキューブのネットで影の中からナイトストーカーを引きずり出し、オマリロがその一体一体を剣で斬り刻んでいく。
〈残りストーカー数:47体〉
「あと少し」オマリロが言う。「続けろ」
リカはシギルを手に掲げ、大袈裟に振り回した。
「ねえストーカーのみなさーん! こっちにおいで! キラッキラのシギルだよー、取りに来なよー!」
その言葉に答えるかのように、シギルが光を放つ。
数体のストーカーが音もなく近づいてくるのを感じ、リカはじりじりと下がった。
「そのまま、こっちおいで……」
オマリロが一閃でまとめて斬り捨てる。
ハンもさらに数体を引きずり出し、それらも同じように切り刻まれていった。
〈残りストーカー数:21体〉
「ニュガワさん!」リカが叫ぶ。「なんか、あいつらキレてません!?」
ナイトストーカーたちは巨体化し、赤黒い瞳が光を帯びる。
〈エネミーインスタンス:防御力+80%〉
「ここからは私」オマリロが宣言する。「お前たち、少女を守れ。目は閉じたまま」
オマリロはザリアの体をリカへと預けた。
リカは目を閉じたまま、彼女をしっかりと抱きとめる。
ナイトストーカーたちは、オマリロが一歩踏み出したのを感じて動きを止めた。
「もういい。私の仲間を戻せ」
「オマリロ……」一体が低く囁く。「過去を、忘れたか……?」
「過去」オマリロは短く答える。「本来、警告としてあるもの」
彼は低く構え、片手を前に突き出した。
「ジュゲン後備者:フォービドゥンプリズン」
足元に巨大なポータルが開き、その圧にナイトストーカーたちは震え上がる。
リカとハンは、目を閉じたままでも伝わってくる異様な気配に、ごくりと喉を鳴らした。
「ニュガワさん、ジュゲンクラス何個持ってるんですか……?」ハンが聞く。
「全部」オマリロがあっさり告げる。「さあ、送還だ」
逃げ出そうとしたナイトストーカーたちは、次々とポータルに吸い込まれ、そのまま闇の中へ消えていった。
〈残りストーカー数:0体〉
「目、開けてもいい?」リカが恐る恐る聞く。
「この階を出てから」オマリロが答える。
「はーい……でも、さっきの技、いつか教えてほしいです!」
「無理だ。お前はクラス一つだけ」
「ですよねー……」
彼らが前へ進むと、霧の中に一軒の石造りの小さな家がぽつんと建っていた。
オマリロはドアをもぎ取り、中へと入る。
中を手探りで探ったリカの手が、浮かぶトーテムに触れた。
〈トーテムシール取得。レベル4許可を付与〉
「階を出れば、少女は元通り」オマリロが言う。「ついてこい」
足元に階段が現れ、下へと続いている。
オマリロが先に降りる。
「ねえ、ハン」リカが小声で話しかける。「カイタンシャって、思ってたより悪くないかも」
「どの辺でそう思った? 世界最強のじいちゃんの弟子になったところか? それとも、死にかけてはギリギリで生還するのを繰り返してるところか?」
「両方」リカは笑った。
「まあ、数字的にはそう言うと思ってた」
「はいはい、理系くん。さ、下りよ。ザリアも早く楽にしてあげないと」
二人はザリアを支えながら階段を降り、階層が閉じていく。
〈フロア4:侵入〉
――
24
あなたにおすすめの小説
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』
KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。
日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。
アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。
「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。
貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。
集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。
そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。
これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。
今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう?
※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは
似て非なる物として見て下さい
世界最強の七賢者がお世話係の俺にだけはデレデレすぎる件
Y.
恋愛
国の頂点に君臨し、神にも等しい力を持つ『七賢者』。
火・水・風・土・光・闇・氷の属性を極めた彼女たちは、畏怖の対象として国民から崇められていた。
――だが、その「聖域」の扉を一枚隔てた先では、とんでもない光景が広がっていた。
「アルトぉ、この服脱がせてー。熱いから魔法で燃やしちゃった」
「……アルトが隣にいないと、私、一生布団から出ないから」
「いいじゃない、減るもんじゃないし。さあ、私と混ざり合いましょう?」
彼女たちの正体は、私生活が壊滅的にポンコツで、特定の一人に依存しきったデレデレな美少女たちだった!
魔法の才能ゼロの雑用係・アルトは、世界で唯一「彼女たちの暴走魔力に耐えられる」という理由で、24時間体制の身の回りのお世話をすることに。
着替え、食事の介助、添い寝(!?)まで……。
世界最強の7人に取り合われ、振り回され、いじり倒される。
胃袋と心根をガッチリ掴んだお世話係と、愛が重すぎる最強ヒロインたちによる、至福の異世界ハーレムラブコメ、開幕!
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる