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魔族編
第三十一話
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魔王の前に再び立ち上がる、ナナシとエド。
魔王は驚きながらも周囲を見渡した。
「どこに行きやがった!?天界人!貴様の仕業なんだろ!出てこい!」
どれだけ復活しようが、魔王にとって、雑作もないこと。だが、無限に向かってくるナナシ達に対する苛立ちが立ち込めてくる。
そんな魔王をテンカは天界から眺めていた。
俺が殺される訳には行かないからな…俺は、隠れながらチャンスを見てみんなの回復に専念…すまないが…頑張ってくれ…
四人がかりで魔王に攻撃するが、全てが打ち負かされ、反撃される。
先程回復したばかりの、ナナシやエド。
そして、カイマやディアンも、既に満身創痍だった。
「コイツ…バケモンか…」
それでも、ナナシは立ち上がり続ける。
「貴様…なぜ戦える…!なぜ生きていられる!?」
「知るか…お前の力不足だろ…」
「そんな訳ないだろ!まさか…貴様もあの宝玉を…!?」
「…?」
宝玉…まさかあいつ…!?
その中にいるカイマだけは、魔王の言葉の意味が理解出来た。
そういうことなのだね…魔王が倒せなかった理由…
「不死の宝玉か…?いや、だがそれは…神のみが…そうか!」
テンカは全て理解した。
神が魔王に不死の宝玉を使いやがった…!くそっ!何故もっと早く気づかなかった…!?だとしたら、その宝玉を壊さない限り奴は倒せない…どこにある…神界…?それとも…魔界か…?
時間が無い…!
「エド」
「テンカ…」
「今からお前を回復する…そしたらすぐに、お前を魔界に転送する…」
「…!?なんで…!?」
「黙って聞け…奴は不死の宝玉というアイテムで不死身になっている…だから、魔界に行ってそれを壊しに行って欲しい」
「それは、魔界にあんのか?」
「…わからない…だが、魔界か神界のどちらかにある可能性が高い…」
「なるほどな…わかったぜ」
「助かる…俺は神界を探す。見つけたら俺に連絡してくれ。宝玉はお前の掌にも収まるくらいの小さいガラス玉だ」
「OK。それっぽいのを見つけたら教える」
「頼んだぞ…」
『ナナシ!カイマ!ディアン!俺は少し、持ち場を離れる!ヤバくなったらすぐに逃げろ!』
『何かあったのだ?』
『説明は後だ!死ぬなよ…!』
『わかっている!』
「カイマ!ディアン!ここからは俺一人で戦う!お前らは休んでいろ!」
「そんな…!一人じゃ無理なのだ!」
「この戦いに死ぬ奴は足でまといだ!そこで大人しくしていろ!」
カイマは悔しそうに歯を食いしばる。
「大丈夫だ…俺はもう……死なない!」
「調子に乗るのもいい加減にしろーーーーッ!!」
魔王がナナシに拳を振るう。
ナナシは木の枝を剣にしてガードする。
「知ってるぞ?もう、武器の残数が少ないことはな!」
「く…バレていたか…」
剣をへし折られ、顔面を殴られる。
「さあ、後何個だ!?」
数発殴られながらも、一旦距離を置き、魔王にバレないよう石を小型ナイフに変換した。
「そんな雑魚武器でいいのか?」
魔王はナナシの顔面を殴る。
吹っ飛ばされる瞬間、ナナシはナイフを腕に刺した。
「フンッこんなもので…」
すると、ナイフは大爆発を起こした。
「ナイフ型…爆弾…?」
「すごいよ!ナナシ!」
砂埃が晴れ、そこには魔王の下半身が立っていた。
「やっぱり…ダメだったか…」
魔王の体は、みるみる再生した。
「なるほど。素晴らしい作戦だ。だが、完全消滅には至らなかった様だな」
そして、ナナシは魔王にボコボコに攻撃を受ける。
「ナナシ…!」
「魔王様?」
「やめろ…もう…やめて…!」
「カイマ…落ち着け…」
ナナシの首を締め持ち上げる。
魔王は不敵な笑みを浮かべて、カイマの方を向いた。
「やめろーーーーーーッ!!!!」
「魔王様!ダメ!!」
向かってくるカイマにナナシを投げつける。
「うっ…!」
「死ねーーーーッ!!」
魔王は渾身の魔力を二人に向かった放出した。
カイマはナナシを庇うように覆いかぶさった。
すると、何故か影ができ、前を向くと、ディアンが二人を庇っていた。
「あ…あぁ…!」
「ま…おうさま…生きて…」
「ディアン!!」
ディアンは力なく地面に倒れた。
魔王は驚きながらも周囲を見渡した。
「どこに行きやがった!?天界人!貴様の仕業なんだろ!出てこい!」
どれだけ復活しようが、魔王にとって、雑作もないこと。だが、無限に向かってくるナナシ達に対する苛立ちが立ち込めてくる。
そんな魔王をテンカは天界から眺めていた。
俺が殺される訳には行かないからな…俺は、隠れながらチャンスを見てみんなの回復に専念…すまないが…頑張ってくれ…
四人がかりで魔王に攻撃するが、全てが打ち負かされ、反撃される。
先程回復したばかりの、ナナシやエド。
そして、カイマやディアンも、既に満身創痍だった。
「コイツ…バケモンか…」
それでも、ナナシは立ち上がり続ける。
「貴様…なぜ戦える…!なぜ生きていられる!?」
「知るか…お前の力不足だろ…」
「そんな訳ないだろ!まさか…貴様もあの宝玉を…!?」
「…?」
宝玉…まさかあいつ…!?
その中にいるカイマだけは、魔王の言葉の意味が理解出来た。
そういうことなのだね…魔王が倒せなかった理由…
「不死の宝玉か…?いや、だがそれは…神のみが…そうか!」
テンカは全て理解した。
神が魔王に不死の宝玉を使いやがった…!くそっ!何故もっと早く気づかなかった…!?だとしたら、その宝玉を壊さない限り奴は倒せない…どこにある…神界…?それとも…魔界か…?
時間が無い…!
「エド」
「テンカ…」
「今からお前を回復する…そしたらすぐに、お前を魔界に転送する…」
「…!?なんで…!?」
「黙って聞け…奴は不死の宝玉というアイテムで不死身になっている…だから、魔界に行ってそれを壊しに行って欲しい」
「それは、魔界にあんのか?」
「…わからない…だが、魔界か神界のどちらかにある可能性が高い…」
「なるほどな…わかったぜ」
「助かる…俺は神界を探す。見つけたら俺に連絡してくれ。宝玉はお前の掌にも収まるくらいの小さいガラス玉だ」
「OK。それっぽいのを見つけたら教える」
「頼んだぞ…」
『ナナシ!カイマ!ディアン!俺は少し、持ち場を離れる!ヤバくなったらすぐに逃げろ!』
『何かあったのだ?』
『説明は後だ!死ぬなよ…!』
『わかっている!』
「カイマ!ディアン!ここからは俺一人で戦う!お前らは休んでいろ!」
「そんな…!一人じゃ無理なのだ!」
「この戦いに死ぬ奴は足でまといだ!そこで大人しくしていろ!」
カイマは悔しそうに歯を食いしばる。
「大丈夫だ…俺はもう……死なない!」
「調子に乗るのもいい加減にしろーーーーッ!!」
魔王がナナシに拳を振るう。
ナナシは木の枝を剣にしてガードする。
「知ってるぞ?もう、武器の残数が少ないことはな!」
「く…バレていたか…」
剣をへし折られ、顔面を殴られる。
「さあ、後何個だ!?」
数発殴られながらも、一旦距離を置き、魔王にバレないよう石を小型ナイフに変換した。
「そんな雑魚武器でいいのか?」
魔王はナナシの顔面を殴る。
吹っ飛ばされる瞬間、ナナシはナイフを腕に刺した。
「フンッこんなもので…」
すると、ナイフは大爆発を起こした。
「ナイフ型…爆弾…?」
「すごいよ!ナナシ!」
砂埃が晴れ、そこには魔王の下半身が立っていた。
「やっぱり…ダメだったか…」
魔王の体は、みるみる再生した。
「なるほど。素晴らしい作戦だ。だが、完全消滅には至らなかった様だな」
そして、ナナシは魔王にボコボコに攻撃を受ける。
「ナナシ…!」
「魔王様?」
「やめろ…もう…やめて…!」
「カイマ…落ち着け…」
ナナシの首を締め持ち上げる。
魔王は不敵な笑みを浮かべて、カイマの方を向いた。
「やめろーーーーーーッ!!!!」
「魔王様!ダメ!!」
向かってくるカイマにナナシを投げつける。
「うっ…!」
「死ねーーーーッ!!」
魔王は渾身の魔力を二人に向かった放出した。
カイマはナナシを庇うように覆いかぶさった。
すると、何故か影ができ、前を向くと、ディアンが二人を庇っていた。
「あ…あぁ…!」
「ま…おうさま…生きて…」
「ディアン!!」
ディアンは力なく地面に倒れた。
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