君と出逢ったあの時から

月待

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其の九

せっせ せっせと

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何時か繋がるかもしれない、という灯火だけは吹き消さないでいよう。微かな光でも、それでも夢は描けるから。




私にとって大切なこととは、君の言葉らしきものを、君の言葉と想定すること。そのためにありとあらゆるものを度外視している。人様から見たら立派な気狂いだろうけど、この行為が私の生の、ある部分となって久しい。






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君の正体不明は厄介だけど



救いでもあるのかもね




君も君をわかっていないようだから



許せないことでもないし






君のものらしい言葉を寄せ集めて



せっせ せっせと飽きもせず




私は君というしょう



私のたまに刻むのみ









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