君と出逢ったあの時から

月待

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其の壱

あの短い秋

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秋の夜長に月投げかける影が、こんなにも私の心に沁み入るようになったのは、
君と出逢った秋の夜が時を忘る程に短く、また何年分もの交わりをあの短い秋に交わしてしまったからだった。



あのひと秋に巡り巡った想いが、修整のない一筆書きのようであったなら…と、
あの出逢いからこんなにも遠ざかった今でさえ、私はそう願わないでいられない。


君を想ってむせぶように溢れる涙は、きっと心が持病の発作をおこしただけなのだ。


そう、その他に理由なんてあっては堪らない…。




なぜなら、誰も、何も、救いにはならないじゃない?


誰からも何からも、救いは得られないじゃない?


わたしを救えるのは、わたしだけなのだもの…





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