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結婚の申し込み(4)

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「はい」

 王太子閣下は私がうなずくのを見ると真っ赤な顔になり、指輪を私の手につけてくれた。

「ずっとあなたが好きだったんだ」
 王太子閣下は私にそうささやくと私を抱きしめた。そして私の顔を見つめて、そっと唇にキスをした。

「あなたは僕の初恋の人だったんだ」

 王太子閣下は私の顔を見つめて告白した。

 もしもあの時、イーサンと王太子閣下のやりとりを聞いていなければ、私は王太子閣下の気持ちを疑っていたかもしれない。でも私は王太子閣下の言葉を信じることができた。

 私の胸は高鳴り、穏やかだけれども、愛されているという胸のときめきに私は包まれた。今度の愛のささやきは嘘ではないと知っている。

「あなたを私の生涯を通して守りたい」

 前夫のイーサンにも言われなかった言葉を王太子閣下は私の目を見つめてささやいた。

「私もあなたを守りたいです」

 私たちはぎゅっと互いを抱きしめあった。幸せだった。
 
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