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王家からの婚約発表(2)

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 部屋には王妃とイーサンと私の三人しかいなかった。元夫のイーサンに会うのは、離婚が成立してからは初めてのことだ。

「あなたはイーサンと夫婦としての関係を持ったことはありますか」
「ございません、王妃様」
「なぜですか?」
「元夫のイーサンは私にそういう意味では一度も触れなかったのでございます。もちろん、私はそれについてずっと不満でしたけれども」

「一度も?」
「一度もでございます、王妃様」

「イーサンは神に誓ってあなたの純潔を保証すると私に言いました。あなたは純潔ですか?」
「はい、私は純潔です。私は夫に恋焦がれて結婚しましたが、夫にとっては私は望まぬ妻だったのでございます。夫が私に愛情を注ぐことはありませんでした」

「イーサン、もう一度聞きます。ちょっと不躾な質問ですけれども、あなたはその……はっきりと申し上げて男性が好きということでしょうか?キャロラインに触れないとは、考えられないのですが。だってこんなに魅力的なお嬢さんでしょう?」

「いえ、私は女性が好きです」
「信じられません、イーサン。なぜあなたの魅力的な妻に触れなかったのでしょう?」

 私はソフィー王妃に告白することを決めた。どのみち、王太子閣下もご存じの事実だ。

「イーサンは私の親友のアーニと互いに愛し合う仲でございました。イーサンはアーニャと関係を持っておりました。それに私が気づいたので、イーサンと離縁したのでございます。これは愛し合う二人に気づかなかった私にも非がございますので、今は、私は二人を責めてはおりません」

 私の正直な告白で、王妃は唖然とした様子になった。王妃はイーサンと私を忙しく交互に見比べていた。

「まあ、なんとっ!」
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