幻聖魔伝 ～Three world～

プロローグ

7

「そんなに怯えなくても大丈夫だよ。ランディ君、こっちは俺の孫のリュカ。仲良くしてあげてね。……じゃあ、俺はダーヴァとお話してくるから二人で仲良く、遊んでてね」

　デュランはそう言って、ダーヴァと一緒に部屋を出る。残されたのは、リュカとランディとシェラハのみ。

「ねぇねぇ！　僕ランディ！　一緒に遊ぼう？」

　ランディがそう言ってリュカと遊ぼうとする。

　友達に誘われるなど今までになかった事にやや戸惑いながら、リュカはおもちゃを出して一緒に遊び始める。

「リュカ君って僕とそっくりだねぇ。おんなじ髪に、おんなじ目！」

　同じプラチナブロンドの髪色に、同じコバルトブルーの瞳。確かに似ている。

「そう……だね」

　リュカも緊張がほぐれて来たらしく、そう答える。

「僕ね、リュカ君のお話をおじいちゃんやお父さんから聞いたんだ。リュカ君、悪い人に狙われてるんだよね？」

　リュカはびくりと、身をすくませる。しかし、ランディの次の一言でそれは安心に変わった。

















「僕がリュカ君を守るね！」


















　そしてその言葉は、永きに渡る二人の約束にもなった。

「……うん！」

　飛びっきりの笑顔で、リュカは嬉しそうに言う。

　それから約２時間後。デュランとダーヴァ、一緒に談笑していたシーズが様子を見に来た時にはもう、二人は『親友』になっていた。

　そしてその報告を受けたルイとアーリアはとても安心していた。