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メッセージ2
しおりを挟む起きたらミヤビから【今日、行くね】というメッセージが入っていた。前回のやりとりからたった3日しか経っていない。もしかしてミヤビも、会いたい、などと思ってくれていたのだろうか。嬉しい。
俺はいつもより念入りに見た目を繕ってミヤビを出迎えた。ミヤビはマスクを外しながら、あの日と同じ調子で微笑んだ。
「久しぶり。…なんか、照れるね」
きゅーーーん。少女漫画ならそういう擬音がつくだろう。恥ずかしそうにしているミヤビの表情がたまらない。でも多分、俺だって似たような顔をしている。
「うん。でも、嬉しい。ずっと待ってたから」
そう言いながらミヤビの手に指を絡ませる。緊張しているが、今日の俺は積極的だ。店外を拒否られたけれど、せっかく会えたこのチャンスを逃す手はない。
ミヤビも嫌がるそぶりがなかったので、初めて会った時と同じように、二人でまたとんでもなく気持ちいいことができるはずだ。
…と、思っていた。
◆
「シュウに会いたくて来たけど、今日はそういうことするのはやめようと思う」
部屋についてベッドに座るなり意味不明なことを言われて、俺は思わず大声で「はあ!?」と叫んでしまった。
「安心して。変なことしないよ」
こんなことを言ってくるあたり、ミヤビは俺に好かれている自覚がないのだろう。鈍感クソ男。罵ってやりたいが、顔がいいので憚られる。俺はしおらしく聞いてみた。
「変なことするなんて思ってないよ。店外誘った時点で、ミヤビを疑う気持ちはない。そうじゃなくて、どうして拒否されるのかなって…」
言葉にしたらつい泣きそうになり、慌てて上を見て涙をこらえた。なぜだ。なぜ俺がこんなみじめな思いをしなければならない。ミヤビの心の中がわからない。
「…実は、好きな人がいて」
説明する気になってくれたらしいミヤビがそんなことを言うので、俺はますます傷ついてしまった。いや、恋人がいる可能性だって全然あったのだから、これで傷つくのはおかしいか。そもそも身体を売っているだけの自分には、嫉妬をする権利なんてない。
「ミヤビの、好きな人?」
「そう。シュウくんに似てるんだ。初めて会った日も、ネットで見て雰囲気が似てるなと思って指名した」
ショックを通り越して呆れてきた。ミヤビにも、バカみたいに浮かれていた自分にもだ。ミヤビだって、ものすごく見た目がいいだけのただの男なんだとわかった。好きな人と俺を重ねて興奮してエロいことをする、そんな最低だけど人間らしい面を持ち合わせているくらいには。
「俺じゃなくて、俺の向こうに見える好きな人相手に興奮してたんだね」
思っている以上に冷たい声が出て、こんなことが言いたいんじゃないのに、と後悔する。こんな屈折した思いは、会って二回目の相手に向けていい感情じゃない。
「…そう思われても仕方ない。好きな人にも、シュウに対しても酷い行動だったね。ごめん」
「いや、普通のことだと思うよ。俺がミヤビともっと仲良くなりたいとか、立場をわきまえない思いを持ってたから、なんか今理不尽に当たっちゃってるかも」
好意を匂わせてみたつもりだったが、ミヤビの薄茶色の瞳を覗き込んでみても、考えていることは読めなかった。
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