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第128話 発覚
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〈王弟エイブルの使者ヴァング視点〉
背後より物音が聞こえた。デイヴィッドと部下達が戦闘を始めたのかと思い、私はその様子を窺う。
すると私の背後から前へと走り抜ける2つの人影が見えた。そしてその人影は私と陛下の落とし子──セラフの前に庇うように立ち塞がった。
金髪の女は言った。
「セラフは渡さない!」
おそらくこの女がセラフの母親、卑しい奴隷だ。次に見覚えのある少女は言う。堂々とした顔付きだった。
「目的は私なのでしょう?」
──村娘……?
私はその村娘に見覚えがあった。
「マーシャ!?」
「マーシャ何を!?」
「ダメよマーシャ!!」
「なりません!!」
──マーシャ……いや、まさか……
私が答えに辿り着きそうだったその時、この村の領主ケネス・オルマーが言った。
「オホッ!他にも良い娘がいるではないか!!その娘も余の花嫁にしようぞ?」
私は悟った。
この娘はバーミュラーで捜索対象となっていたシュマール王国の王女マシュだ。
「総員!武器を構えろ!この娘は罪人、インゴベルの娘、マシュ・ティエール・ライト・シュマールだ!!」
村人達が騒然とする中、王女は言った。
「武器を下ろしなさい!!私の命がほしいのならいくらでもくれてやります。しかしこの村の者達を傷付ける行為はしないと約束しなさい!!」
この王女はとんだ世間知らずだ。その愚かな行いを突きつけてやりたい衝動に私は駆られた。
「哀れな元王女よ、お前に教えてやる。此度の作戦にお前の捜索は含まれていない」
「え?」
「私達は、そもそもその小僧を王都へと連れて行くためにやって来たのだ。お前が出てこなければ、それだけで済んだのだがお前が出てきたせいで、村人全員をお前を匿った罪により裁かなくてはならなくなったぞ?」
「そ、そんな……」
絶望を顔に張り付けたマシュは、そのまま膝から崩れ落ちる。
──無様だな……
私はこの村の戦力をざっと推し量った。そして村人全員を捕え、殺害できるかどうかを考える。
──ギリギリか……
ならばと、私は思い付いた。村人に仲違いをさせれば良い。そして、なによりこの哀れな王女の絶望に沈む顔がもっとみたい。
「いいか。お前がどんなに愚かなのか教えよう。今お前が庇っているセラフとかいう小僧は、エイブル新国王陛下の落とし子だ」
「え……」
マシュを始め、村人達が息を飲むのがわかった。
マシュは膝をつき、息切れしているセラフを見るために、振り返る。
「滑稽だな?お前やお前の父や母を追放したお方の息子をお前が命をかけて守っているなんてな?私達は、そもそもこの小僧とその母親を殺すつもりでやって来た。お前が出てきたせいで、村人や冒険者全員を抹殺しなければならなくなった」
「そんな……」
「さぁ、ヌーナン村の民と冒険者達よ!?もしこのセラフとマシュを捕えることに協力するのであれば、お前達の命は保証しようではないか!?」
村がざわつき始める。しかし、宿屋から長剣を握り締めた男が飛び出してきた。
「殿下!!」
その男は私の方に向かってくる。私は即座に騎兵隊に命令した。
「反逆の意思を見せた者は容赦なく殺せ!」
ヌーナン村に殺戮が訪れる。
─────────────────────
─────────────────────
〈ファーディナンド視点〉
殿下が殺されることはない。そう思った。だから少しの間、様子を見て、殿下をあの場から救いだす機を窺っていた。あのセラフという子供がまさか我々と敵対するエイブル殿下の落とし子であることを聞かされて、大いに戸惑った。しかしそれだけではない。殿下やセラフに槍を向けた者が、村人や冒険者を扇動し始めたので、私は殿下の身の危険を察知し、長剣を握り締めながら宿屋から飛び出した。
「殿下!!」
村人には申し訳ないが、やはり殿下の安全が第一である。
「反逆の意思を見せた者は容赦なく殺せ!」
騎兵が私を阻む。
それは問題ではない。寧ろ村人達が騎兵隊の味方をすることのほうが厄介である。
私は騎兵を視界に入れながら間接視野で村人や冒険者達の様子を見た。
すると私と相対している騎兵の背後から農家を営む『黒い仔豚亭』の常連ハザンがその場で跳躍し、馬に股がる兵に拳骨を見舞った。
「は?」
馬に股がった兵は、盛大に落馬し、地面に叩き付けられる。ピクリとも動かない。
そしてこの信じられない戦闘力をもった村人はハザンだけではなかった。ハザンが騎兵を倒したのとほぼ同時に牧場を営む、これまた『黒い仔豚亭』の常連ルーベンスが干し草を持ち上げるための農具を振り回し、馬に股がる兵士の太股を打った。すると馬ごと10mは吹き飛ぶ。
時を同じくして大工のトウリョウは、馬から降り武器を構える兵士の顔面を兜の上からぶっ叩き、同じく10m程吹き飛ばした。
私の前にいるハザンは、横たわり動かなくなった兵に足を乗せて言った。
「ダーハッハッハ!!そこのお嬢さんがマシュ王女殿下だって!?それにセラフが反乱を起こしたエイブル殿下の息子だって?なかなかすげぇことになってんな?だけどよぉ、そんな脅しで俺達がお前らの味方になるなんて思ってんじゃねぇぞボケが!!」
ハザンは兵を蹴り飛ばし、飛んでいった兵は別の騎兵にぶつかり、落馬する。
ハザンは言った。
「セラフやマリーさんは俺達の家族だ!!」
村人達は賛同する。
「そうだそうだ!!」
「やっちまえ!!」
「俺達も続くぞ!!」
「うおぉぉぉぉ!!!」
村人達は反乱を起こし、次々と武装する騎兵達を倒していく。冒険者はその様子をただただ呆然として見ているだけだった。
いや、私と同じことを思っただろう。
──な、なんなんだここの村人達は!?
そしてメイナーの護衛であるスミスと元冒険者のデイヴィッドも動き出す。
デイヴィッドは言った。
「言ってくれるじゃねぇか!?よしお前ら!!セラフとマリーさんとマーシャを助けんぞ!!」
背後より物音が聞こえた。デイヴィッドと部下達が戦闘を始めたのかと思い、私はその様子を窺う。
すると私の背後から前へと走り抜ける2つの人影が見えた。そしてその人影は私と陛下の落とし子──セラフの前に庇うように立ち塞がった。
金髪の女は言った。
「セラフは渡さない!」
おそらくこの女がセラフの母親、卑しい奴隷だ。次に見覚えのある少女は言う。堂々とした顔付きだった。
「目的は私なのでしょう?」
──村娘……?
私はその村娘に見覚えがあった。
「マーシャ!?」
「マーシャ何を!?」
「ダメよマーシャ!!」
「なりません!!」
──マーシャ……いや、まさか……
私が答えに辿り着きそうだったその時、この村の領主ケネス・オルマーが言った。
「オホッ!他にも良い娘がいるではないか!!その娘も余の花嫁にしようぞ?」
私は悟った。
この娘はバーミュラーで捜索対象となっていたシュマール王国の王女マシュだ。
「総員!武器を構えろ!この娘は罪人、インゴベルの娘、マシュ・ティエール・ライト・シュマールだ!!」
村人達が騒然とする中、王女は言った。
「武器を下ろしなさい!!私の命がほしいのならいくらでもくれてやります。しかしこの村の者達を傷付ける行為はしないと約束しなさい!!」
この王女はとんだ世間知らずだ。その愚かな行いを突きつけてやりたい衝動に私は駆られた。
「哀れな元王女よ、お前に教えてやる。此度の作戦にお前の捜索は含まれていない」
「え?」
「私達は、そもそもその小僧を王都へと連れて行くためにやって来たのだ。お前が出てこなければ、それだけで済んだのだがお前が出てきたせいで、村人全員をお前を匿った罪により裁かなくてはならなくなったぞ?」
「そ、そんな……」
絶望を顔に張り付けたマシュは、そのまま膝から崩れ落ちる。
──無様だな……
私はこの村の戦力をざっと推し量った。そして村人全員を捕え、殺害できるかどうかを考える。
──ギリギリか……
ならばと、私は思い付いた。村人に仲違いをさせれば良い。そして、なによりこの哀れな王女の絶望に沈む顔がもっとみたい。
「いいか。お前がどんなに愚かなのか教えよう。今お前が庇っているセラフとかいう小僧は、エイブル新国王陛下の落とし子だ」
「え……」
マシュを始め、村人達が息を飲むのがわかった。
マシュは膝をつき、息切れしているセラフを見るために、振り返る。
「滑稽だな?お前やお前の父や母を追放したお方の息子をお前が命をかけて守っているなんてな?私達は、そもそもこの小僧とその母親を殺すつもりでやって来た。お前が出てきたせいで、村人や冒険者全員を抹殺しなければならなくなった」
「そんな……」
「さぁ、ヌーナン村の民と冒険者達よ!?もしこのセラフとマシュを捕えることに協力するのであれば、お前達の命は保証しようではないか!?」
村がざわつき始める。しかし、宿屋から長剣を握り締めた男が飛び出してきた。
「殿下!!」
その男は私の方に向かってくる。私は即座に騎兵隊に命令した。
「反逆の意思を見せた者は容赦なく殺せ!」
ヌーナン村に殺戮が訪れる。
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〈ファーディナンド視点〉
殿下が殺されることはない。そう思った。だから少しの間、様子を見て、殿下をあの場から救いだす機を窺っていた。あのセラフという子供がまさか我々と敵対するエイブル殿下の落とし子であることを聞かされて、大いに戸惑った。しかしそれだけではない。殿下やセラフに槍を向けた者が、村人や冒険者を扇動し始めたので、私は殿下の身の危険を察知し、長剣を握り締めながら宿屋から飛び出した。
「殿下!!」
村人には申し訳ないが、やはり殿下の安全が第一である。
「反逆の意思を見せた者は容赦なく殺せ!」
騎兵が私を阻む。
それは問題ではない。寧ろ村人達が騎兵隊の味方をすることのほうが厄介である。
私は騎兵を視界に入れながら間接視野で村人や冒険者達の様子を見た。
すると私と相対している騎兵の背後から農家を営む『黒い仔豚亭』の常連ハザンがその場で跳躍し、馬に股がる兵に拳骨を見舞った。
「は?」
馬に股がった兵は、盛大に落馬し、地面に叩き付けられる。ピクリとも動かない。
そしてこの信じられない戦闘力をもった村人はハザンだけではなかった。ハザンが騎兵を倒したのとほぼ同時に牧場を営む、これまた『黒い仔豚亭』の常連ルーベンスが干し草を持ち上げるための農具を振り回し、馬に股がる兵士の太股を打った。すると馬ごと10mは吹き飛ぶ。
時を同じくして大工のトウリョウは、馬から降り武器を構える兵士の顔面を兜の上からぶっ叩き、同じく10m程吹き飛ばした。
私の前にいるハザンは、横たわり動かなくなった兵に足を乗せて言った。
「ダーハッハッハ!!そこのお嬢さんがマシュ王女殿下だって!?それにセラフが反乱を起こしたエイブル殿下の息子だって?なかなかすげぇことになってんな?だけどよぉ、そんな脅しで俺達がお前らの味方になるなんて思ってんじゃねぇぞボケが!!」
ハザンは兵を蹴り飛ばし、飛んでいった兵は別の騎兵にぶつかり、落馬する。
ハザンは言った。
「セラフやマリーさんは俺達の家族だ!!」
村人達は賛同する。
「そうだそうだ!!」
「やっちまえ!!」
「俺達も続くぞ!!」
「うおぉぉぉぉ!!!」
村人達は反乱を起こし、次々と武装する騎兵達を倒していく。冒険者はその様子をただただ呆然として見ているだけだった。
いや、私と同じことを思っただろう。
──な、なんなんだここの村人達は!?
そしてメイナーの護衛であるスミスと元冒険者のデイヴィッドも動き出す。
デイヴィッドは言った。
「言ってくれるじゃねぇか!?よしお前ら!!セラフとマリーさんとマーシャを助けんぞ!!」
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