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第一章 冒険者新生活編
第12話 ランクアップと面倒事
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異世界アルクスへと転生してから早くも3日目になっていた。
この日も同じように俺はフーリットの森に採取依頼を受けてやってきていた。地図化のスキルを使ってまだ行っていない場所での採取を行っているため、かなり効率よくたくさん採取が出来ている。もうインベントリ内にはレコベリ草とコンデの実合わせて100以上の在庫がたまっている状況だ。
そして2日目から森の少し奥辺りに入っているのでたまにゴブリンやコボルドなどの魔物にも遭遇する。どちらかと言えばゴブリンの方が遭遇率が高い。それにゴブリンは常に複数体で行動していることが多いので昨日と同じく気配を消しての一対一戦法で挑んでいる。
コボルドは見た目が犬人間のような雰囲気でゴブリンよりも二回りほど体がデカい。そしてステータスがゴブリンよりも高く、そのためか基本的には単体行動を取っているようだ。そのおかげもあって全て敵に気づかれる前に倒すことに成功している。何だか暗殺者みたいな戦闘スタイルになっているが別に目指しているわけではない。安全を考慮した結果、そうなっているだけなのだ。
そんなこんなで3日目も難なく依頼をこなし、最終的にはインベントリ内にレコベリ草とコンデの実の2種類合わせて150ほど集まった。それにゴブリンの死体が10匹とコボルドの死体が3匹も保管されている。
そのおかげで俺のレベルは現在では13にまで上がっているのだ。それに新しいスキル『物理攻撃耐性』も取得した。これは防御力を試しておこうとゴブリンの攻撃を何回か食らってみたときに獲得した。ガイルさんのステータスを見たときに見かけていたスキルなのでいつか欲しいとは思っていたが、結構手軽に手に入ってちょっとびっくりした。
ところでだが、なぜ死体をそのまま解体しないで保管しているのか疑問を持っている人もいるかもしれない。後で解体しておこうと言っていたのに未だに死体で保管しているのには何か理由があるのか、と。
...解体するのが嫌だからに決まってるじゃないですか。
別に前世では魚とかは捌いていたのだが、ゴブリンやコボルドはちょっと...ね。
そんな時にオススメなのが以前言っていたスキル『インベントリ』のサブ機能!!実はこのインベントリ、保管しているアイテムを分解することが出来るのだ!!!こういうこともあろうかとイリス様にお願いしておいたのだ。
インベントリ内でゴブリンとコボルドの死体を選択し、分解機能を使う。すると何ということでしょう!【ゴブリンの死体】が【ゴブリンの皮】と【ゴブリンの肉】、そして【ゴブリンの魔晶核】に。【コボルドの死体】が【コボルドの毛皮】と【コボルドの肉】、そして【コボルドの魔晶核】に分解されたではありませんか!!
......って【ゴブリンの肉】と【コボルドの肉】って何?食えるの???
全くもって食欲を湧いてこない名前の肉だな。しかもゴブリンの肉なんて絶対美味しくないだろ!
というわけで死体の解体問題は簡単に解決したのだった。
肉はインベントリに置いておいても時間停止のおかげで腐らないのでとりあえず放置。
......いや、食べないよ。
あと1時間ほどで日が暮れそうな頃合いに俺は森から町へと帰って来ることが出来た。もう疲れることもなく1時間以内で帰って来れるようになっている。そのため探索に時間をたくさん使えるという訳だ。今日は調子に乗って少し日暮れギリギリまでやってしまった。集中すると時間を忘れるのは生まれ変わっても変わらないようだ。
町へ帰ってきたその足で俺は採取したものを納品するためにギルドへと直行する。今日はレイナさんのカウンターが空いていたのでそちらへと向かう。絶対にレイナさんが良い!というわけではないのだが、何故だかレイナさんが一番安心するので自然と空いていればそこへと向かってしまう。まるで帰巣本能化のように吸い寄せられてしまうのだ。
「おかえりなさい、ユウトさん。本日はどうでしたか?」
「今日も採取は上々でした。これ、今日の分です」
そういうと俺はカウンターにレコベリ草とコンデの実をそれぞれ30個ずつバッグから取り出した。それをレイナさんはいつものように華麗な手捌きで鑑定し、依頼達成の情報をギルドカードへと記録してくれた。
「おめでとうございます!今回の依頼でランクアップされまして、Eランクへと昇格になりました」
なんと思ったよりも早くランクアップしていたようだ。もちろんランクアップ条件は公表されていないので何となくの予想を立てて5日ほどでランク上がる計算をしていたのだが想定よりも条件は緩かったみたいだ。
「それにしても冒険者になってから3日でランクアップはすごいですよ!毎日真面目に依頼を受けて、それで1週間ほどでようやくランクアップという方が多いんですよ。流石です、ユウトさん」
「あ、ありがとうございます!」
俺的には目立たないためにもうちょっと時間をかけようと思っていたので正直やらかしたという気持ちと嬉しいという気持ちが拮抗しているのだが、レイナさんに褒めてもらえたことで完全に嬉しいという気持ちが勝利を収めたようだ。
そういえば誰かに褒めてもらうのってすごく久しぶりな気がする...
褒めてもらうのって、良いな。
「そういえば、Eランクということは魔物の討伐依頼とかも受けることが出来るようになるんですよね?」
「はい、もちろん可能です。それにユウトさんはすでにゴブリンも討伐されているようなので戦力的にも全く問題ないと思います」
という訳でレイナさんのお墨付きももらえたことだし、明日からは魔物討伐の依頼を中心に受けていこうと思う。魔物討伐の依頼は今まで受けていた採取系の依頼に比べて大きく危険度が上がるが、その一方で報酬も大きく増えるのだ。これでお金もジャンジャン稼ぐことが出来るようになるわけだ。
「おい、お前」
急に背後から野太い声が聞こえる。何だろうと思い、後ろを振り返るとそこにはムキムキマッチョの男性が一人、鋭い目つきでこちらをにらみながら立っていた。身長も2m近くあるのではないだろうかという大柄の男はその体型とスキンヘッドという悪い意味でのベストマッチにより強烈な威圧感を放っていた。それに背中に背負っている大剣もその迫力に一役買っている。
あ~、絶対厄介事だろうな...
もうすでに俺は嫌気がさしていた。こういう展開は絶対に必要なのかと思うくらいには物語に出てくる、不良系冒険者に絡まれるというシーンそのものだった。「3日でランクアップとか調子に乗ってんな~!」とか言われるのかな、それとも「俺のレイナにデレデレしてんじゃねーぞ!!」って言われるのかな。まあどちらにしても面倒であることに変わりはない。
「あの、何でしょうか?」
「お前、俺様のレイナにデレデレしてんじゃねーぞ!殺すぞ!!」
わぁ~、予想的中!!!
いや、こんなことで当たっても全く嬉しくもなんともないな。
「もしかして、旦那さんか彼氏さん...ですか?」
俺はレイナさんに確認を取る。もし万が一、ないだろうけど本当にレイナさんの旦那さんか彼氏だった場合は俺に非がある。その場合は素直に謝罪しよう。
「...いえ、違います。この人はゲングというCランク冒険者で、いつも他の冒険者たちに難癖をつけては威圧的に絡んでくるので対処に困っているんですよ」
本当に予想通りのチンピラじゃねーか。ただ、ここで対応を間違うと後々さらに面倒な事態に発展しかねない。このゲングってやつは一応Cランク冒険者らしい、つまりはかなりの実力があるのかもしれないので念のために鑑定して確かめておこう。
=========================
名前:ゲング Lv.25
種族:ヒューマン
HP:2200 / 2200
MP:500 / 500
攻撃力:550
防御力:425
俊敏性:175
知力:43
運:25
称号:
スキル:
斧術Lv.4 物理攻撃耐性Lv.2 体術Lv.4 火属性魔法Lv.2 魔力操作Lv.2
威圧Lv.5 強化魔法Lv.4
=========================
異様な威圧感は見た目じゃなくて普通にスキルの効果だったのか。しかし俺にはあまり効いていないようだが、もしかして精神攻撃耐性の影響だろうか。なるほどね、威圧系のスキルは俺にはあまり効かないのか。
それにしても流石はCランク冒険者というべきか、レベルも高いしスキルやステータスもかなりのものである。2日前までの俺なら絶対に相手にならなかっただろうな。そう、"2日前"の俺ならな。
現在の俺はレベル13とこいつの半分しかないが、ステータスに関してはほぼ3倍に近い差があるのだ。いかに俺のステータスの伸び具合が異常であるかを改めて認識することが出来た。その点においてはこのチンピラに感謝だな。
...さて、一体どうしたものか。
この日も同じように俺はフーリットの森に採取依頼を受けてやってきていた。地図化のスキルを使ってまだ行っていない場所での採取を行っているため、かなり効率よくたくさん採取が出来ている。もうインベントリ内にはレコベリ草とコンデの実合わせて100以上の在庫がたまっている状況だ。
そして2日目から森の少し奥辺りに入っているのでたまにゴブリンやコボルドなどの魔物にも遭遇する。どちらかと言えばゴブリンの方が遭遇率が高い。それにゴブリンは常に複数体で行動していることが多いので昨日と同じく気配を消しての一対一戦法で挑んでいる。
コボルドは見た目が犬人間のような雰囲気でゴブリンよりも二回りほど体がデカい。そしてステータスがゴブリンよりも高く、そのためか基本的には単体行動を取っているようだ。そのおかげもあって全て敵に気づかれる前に倒すことに成功している。何だか暗殺者みたいな戦闘スタイルになっているが別に目指しているわけではない。安全を考慮した結果、そうなっているだけなのだ。
そんなこんなで3日目も難なく依頼をこなし、最終的にはインベントリ内にレコベリ草とコンデの実の2種類合わせて150ほど集まった。それにゴブリンの死体が10匹とコボルドの死体が3匹も保管されている。
そのおかげで俺のレベルは現在では13にまで上がっているのだ。それに新しいスキル『物理攻撃耐性』も取得した。これは防御力を試しておこうとゴブリンの攻撃を何回か食らってみたときに獲得した。ガイルさんのステータスを見たときに見かけていたスキルなのでいつか欲しいとは思っていたが、結構手軽に手に入ってちょっとびっくりした。
ところでだが、なぜ死体をそのまま解体しないで保管しているのか疑問を持っている人もいるかもしれない。後で解体しておこうと言っていたのに未だに死体で保管しているのには何か理由があるのか、と。
...解体するのが嫌だからに決まってるじゃないですか。
別に前世では魚とかは捌いていたのだが、ゴブリンやコボルドはちょっと...ね。
そんな時にオススメなのが以前言っていたスキル『インベントリ』のサブ機能!!実はこのインベントリ、保管しているアイテムを分解することが出来るのだ!!!こういうこともあろうかとイリス様にお願いしておいたのだ。
インベントリ内でゴブリンとコボルドの死体を選択し、分解機能を使う。すると何ということでしょう!【ゴブリンの死体】が【ゴブリンの皮】と【ゴブリンの肉】、そして【ゴブリンの魔晶核】に。【コボルドの死体】が【コボルドの毛皮】と【コボルドの肉】、そして【コボルドの魔晶核】に分解されたではありませんか!!
......って【ゴブリンの肉】と【コボルドの肉】って何?食えるの???
全くもって食欲を湧いてこない名前の肉だな。しかもゴブリンの肉なんて絶対美味しくないだろ!
というわけで死体の解体問題は簡単に解決したのだった。
肉はインベントリに置いておいても時間停止のおかげで腐らないのでとりあえず放置。
......いや、食べないよ。
あと1時間ほどで日が暮れそうな頃合いに俺は森から町へと帰って来ることが出来た。もう疲れることもなく1時間以内で帰って来れるようになっている。そのため探索に時間をたくさん使えるという訳だ。今日は調子に乗って少し日暮れギリギリまでやってしまった。集中すると時間を忘れるのは生まれ変わっても変わらないようだ。
町へ帰ってきたその足で俺は採取したものを納品するためにギルドへと直行する。今日はレイナさんのカウンターが空いていたのでそちらへと向かう。絶対にレイナさんが良い!というわけではないのだが、何故だかレイナさんが一番安心するので自然と空いていればそこへと向かってしまう。まるで帰巣本能化のように吸い寄せられてしまうのだ。
「おかえりなさい、ユウトさん。本日はどうでしたか?」
「今日も採取は上々でした。これ、今日の分です」
そういうと俺はカウンターにレコベリ草とコンデの実をそれぞれ30個ずつバッグから取り出した。それをレイナさんはいつものように華麗な手捌きで鑑定し、依頼達成の情報をギルドカードへと記録してくれた。
「おめでとうございます!今回の依頼でランクアップされまして、Eランクへと昇格になりました」
なんと思ったよりも早くランクアップしていたようだ。もちろんランクアップ条件は公表されていないので何となくの予想を立てて5日ほどでランク上がる計算をしていたのだが想定よりも条件は緩かったみたいだ。
「それにしても冒険者になってから3日でランクアップはすごいですよ!毎日真面目に依頼を受けて、それで1週間ほどでようやくランクアップという方が多いんですよ。流石です、ユウトさん」
「あ、ありがとうございます!」
俺的には目立たないためにもうちょっと時間をかけようと思っていたので正直やらかしたという気持ちと嬉しいという気持ちが拮抗しているのだが、レイナさんに褒めてもらえたことで完全に嬉しいという気持ちが勝利を収めたようだ。
そういえば誰かに褒めてもらうのってすごく久しぶりな気がする...
褒めてもらうのって、良いな。
「そういえば、Eランクということは魔物の討伐依頼とかも受けることが出来るようになるんですよね?」
「はい、もちろん可能です。それにユウトさんはすでにゴブリンも討伐されているようなので戦力的にも全く問題ないと思います」
という訳でレイナさんのお墨付きももらえたことだし、明日からは魔物討伐の依頼を中心に受けていこうと思う。魔物討伐の依頼は今まで受けていた採取系の依頼に比べて大きく危険度が上がるが、その一方で報酬も大きく増えるのだ。これでお金もジャンジャン稼ぐことが出来るようになるわけだ。
「おい、お前」
急に背後から野太い声が聞こえる。何だろうと思い、後ろを振り返るとそこにはムキムキマッチョの男性が一人、鋭い目つきでこちらをにらみながら立っていた。身長も2m近くあるのではないだろうかという大柄の男はその体型とスキンヘッドという悪い意味でのベストマッチにより強烈な威圧感を放っていた。それに背中に背負っている大剣もその迫力に一役買っている。
あ~、絶対厄介事だろうな...
もうすでに俺は嫌気がさしていた。こういう展開は絶対に必要なのかと思うくらいには物語に出てくる、不良系冒険者に絡まれるというシーンそのものだった。「3日でランクアップとか調子に乗ってんな~!」とか言われるのかな、それとも「俺のレイナにデレデレしてんじゃねーぞ!!」って言われるのかな。まあどちらにしても面倒であることに変わりはない。
「あの、何でしょうか?」
「お前、俺様のレイナにデレデレしてんじゃねーぞ!殺すぞ!!」
わぁ~、予想的中!!!
いや、こんなことで当たっても全く嬉しくもなんともないな。
「もしかして、旦那さんか彼氏さん...ですか?」
俺はレイナさんに確認を取る。もし万が一、ないだろうけど本当にレイナさんの旦那さんか彼氏だった場合は俺に非がある。その場合は素直に謝罪しよう。
「...いえ、違います。この人はゲングというCランク冒険者で、いつも他の冒険者たちに難癖をつけては威圧的に絡んでくるので対処に困っているんですよ」
本当に予想通りのチンピラじゃねーか。ただ、ここで対応を間違うと後々さらに面倒な事態に発展しかねない。このゲングってやつは一応Cランク冒険者らしい、つまりはかなりの実力があるのかもしれないので念のために鑑定して確かめておこう。
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名前:ゲング Lv.25
種族:ヒューマン
HP:2200 / 2200
MP:500 / 500
攻撃力:550
防御力:425
俊敏性:175
知力:43
運:25
称号:
スキル:
斧術Lv.4 物理攻撃耐性Lv.2 体術Lv.4 火属性魔法Lv.2 魔力操作Lv.2
威圧Lv.5 強化魔法Lv.4
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異様な威圧感は見た目じゃなくて普通にスキルの効果だったのか。しかし俺にはあまり効いていないようだが、もしかして精神攻撃耐性の影響だろうか。なるほどね、威圧系のスキルは俺にはあまり効かないのか。
それにしても流石はCランク冒険者というべきか、レベルも高いしスキルやステータスもかなりのものである。2日前までの俺なら絶対に相手にならなかっただろうな。そう、"2日前"の俺ならな。
現在の俺はレベル13とこいつの半分しかないが、ステータスに関してはほぼ3倍に近い差があるのだ。いかに俺のステータスの伸び具合が異常であるかを改めて認識することが出来た。その点においてはこのチンピラに感謝だな。
...さて、一体どうしたものか。
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