称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう

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第三章 王都誘拐事件編

第43話 サウスプリングからの旅立ち

「・・・おはよ~!!!!」

「うわぁ!!!」


突然頭の中に響いた大きな声に俺は驚いてベッドから転げ落ちてしまった。その際に顔面を床に勢いよくぶつけてしまい、俺の意識は完全に覚醒した。これはある意味で目覚めがいいのかもしれない...のか?


「起きた~?」

「ああ、もう完全に起きたよ。起こしてくれてありがとう、セラピィ」

「ふふっ、良かった~!」


そうだ、今日は護衛依頼の出発の日だった。
朝早くに出発することになっているのでセラピィにお願いして起こしてもらうことにしたのだ。

セラピィ曰く、精霊は睡眠を必要としないので基本的には寝ることはないらしい。まあ、もしセラピィも睡眠が必要だったらこんな早朝に起こしてなんて頼めなかっただろう。



あの一件以来、俺は一人になった時を見計らってはセラピィとおしゃべりしたりしていた。セラピィは僕以外の人がいるところでは呼んでもあまり来てくれないので、宿の部屋や町の外で一人になったときに呼んでは仲を深めていたのである。

セラピィと喋っていると俺にもし子供が出来たらこんな感じなのかな~と思うことがある。まあ前世では子供がいてもおかしくない年齢だったからそんなことを考えてしまうのかな。




セラピィのおかげで予定通りの時間に起きることが出来たので、俺は十分に余裕をもって支度をすることが出来た。最後に持ち物の確認も済ませて準備は万端である。


「そういえば、今日っていっぱい人いるの?」


出発の準備が終わってまだ時間があったのでベッドに腰かけてゆっくりしていると唐突にセラピィがそんなことを聞いてきた。


「う~ん、聞いたところによると依頼主と俺の二人っきりらしいよ」

「そうなんだ...じゃあセラピィも一緒に居てもいい?」

「えっ、もちろん大丈夫だけど」


そういうとわーい!とセラピィが喜んで俺の周りをグルグルと飛び回る。普段だったら俺以外の人がいるところでは姿を見せることはないんだけど、どういう風の吹き回しだろう?まあ結局は僕以外には見えていないようだから騒ぎになることはないんだけどね。


二人でのんびりと話しているとすぐに宿を出なければいけない時間になった。俺とセラピィは他のお客さんの迷惑にならないように静かに宿を後にする。

ランちゃんには事前に護衛依頼で今日からしばらく帰ってこないことを伝えてあるので何も言わないでも問題はないのだ。こんな朝早くからランちゃんを起こすわけにもいかないからな。







「えっと、集合場所はここで合ってるよな...」



俺は集合時間の15分前に集合場所である北門前にやってきていた。やはり早朝ということもあって辺りにほとんど人はいない。

しかし門番さんはこんな朝早くにも関わらずしっかりと仕事をされていた。おそらく交代制なのだろうが、朝早くから本当にお疲れ様です。


辺りを見渡していると門の近くにポツンと一匹の馬と布の屋根付き荷台があった。もしかしたらあれかも...!


そうして俺は荷台の方へと向かうことにした。
近づいてみるとちょうど荷台の中から一人の男性が出てきた。


「おっ、もしかしてあなたが護衛を引き受けてくださった冒険者様ですか?」

「はい、Eランク冒険者のユウトと申します。よろしくお願いします」


良かった、依頼主であっていたようだ。
まあ他にそれっぽい人もいないから間違えようがないけどね。


「初めまして、私はマーカント商会のマーカントと申します。まあ商会と言ってもつい最近スタートしたばかりで私一人だけの小規模商会ですけどね」

「だからお一人だったんですね。それじゃあ冒険者を一人しか雇えないというのも...」

「はい、お恥ずかしながら資金があまりなくて商品の仕入れや馬の餌代とかで手一杯でして...」


なるほどな、やっぱり何でも始めてから軌道に乗せるまでが大変だもんな。マーカントさんには頑張って欲しいなと少し応援したいという気持ちが湧いてきた。


「ではこれからの打ち合わせをしてもよろしいでしょうか」

「はい、もちろんよろしくお願いします」


俺とマーカントさんは王都までの護衛について軽い打ち合わせを行うことにした。その間、セラピィは暇そうに俺の周りをうろうろと飛び回っていたが真剣な話し合いだったので申し訳ないが構うことは出来なかった。


打ち合わせの内容を簡単にまとめるとこんな感じだ。


サウスプリングから王都までは約4日ほどかかる予定で、暗くなってきたらいい場所を見つけて野営を行うつもりらしい。今回は俺しか冒険者がいないので荷物番はマーカントさんも含めて二人で交代で行うことになった。

またサウスプリングと王都の間にはスケーアの森と呼ばれる広大な森林が広がっており、そこを一日半ほどかけて通過するのだがそこが今回の旅の要注意地点らしい。何故ならそこでは魔物に襲われることや盗賊が潜んでいることがたまにあるそうで、定期的に冒険者によって魔物の討伐や盗賊の退治が行われているのだが被害を完全になくすことは出来ていないようだ。


「これで以上なのですが何か聞いておきたい事とかはありますか?」

「あっ、一応確認なのですがもしも盗賊の襲撃に合った際は捕縛しますか?それとも...殺します?」


俺は真剣な顔をしてマーカントさんを見つめる。俺は今回の護衛依頼が初めてだからこういうことは先に聞いておきたいのだ。それによってはその際の状況判断にも関わってくると思う。


「そう...ですね。もし可能であれば捕縛して王都の兵に引き渡せれば報奨金を貰えるのでその方が良いと思いますが、相手は私たちの命を狙ってくるような連中なので捕縛なんて考えている余裕ありますかね。盗賊たちの命を奪ったとしても罪には問われませんので」

「なるほど、分かりました。マーカントさんの安全を最優先で余裕があれば捕縛という形でいきたいと思います」

「分かりました。決して無理はなさらないでくださいね」


そうして俺たちは打ち合わせを終えて、荷馬車の出発の準備を整える。
集合時間から約30分後、俺たちはようやく出発することになった。


「では出発します!準備はよろしいですか?」

「はい、大丈夫です!」


俺がそう返事をするとマーカントさんは手綱を握って馬を走らせ始めた。
サウスプリングの北門をくぐり抜けて視界にはのどかな草原が広がり始めた。

後ろを振り返ると徐々にサウスプリングの町が小さくなっていく。何だかその景色を見ていると少し寂しい気持ちが湧いてくるが、それと同時に新たな冒険が始まるようなワクワク感が心の中に渦巻いている。


王都ってどんなところなんだろうな、ちょっと楽しみだな。

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