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第一章
27.悪どいスライム
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『フェリフェリ! あそこの人たち見て!』
――もいもいっ、もいもいっ!
「ん……あの三人の、パーティーさん?」
『そうそう。そんで一番の狙い目は、優しそうな槍術士っぽいお兄さんね!』
「ね、ねらいめ……?」
『うん! 重点的にアピールする、狙い目の人!』
ふっふっふ……。
そう、ボクは今、前にダンジョンで会った駆け出し冒険者三人組を見つけたんだ!
駆け出しパーティーなら、ここに来た理由はメンバー補充のはず。
でも高望みはできない……それは、彼ら自身が初心者だからだ。
高額の報酬が出せるなら別なんだろうけど、ダンジョンでちらっと聞いた話じゃ、お金に余裕はなさそうだったもんね。
なら! フェリが入れる余地はあるんじゃないかな?!
それに、狙い目の彼は……スライムもビックリの、超・お人好し・だーっ!
あの時のお兄さんならば! この可哀相で幼いフェリちゃんを、無下にできないはず!!
ふっふっふ……完璧な推理と計画だ……。
ちょっと悪どい気もするけど、世間が厳しすぎるせいなんだから!
ボク、フェリのためなら悪どいことだってやっちゃうスライムなんだからっ!
『あのお兄さんね、クリスって言うんだけど、す~~~っごく優しいの。フェリが一生懸命お願いしたら、きっとウンって言ってくれると思うな!』
「知り合いの人……?」
『んー、ボク見た目が変わったから、向こうは分からないかも。それに言葉が通じなかったから、知り合いとは呼べないかなぁ……』
「そうなん、だ……」
『でも人となりは何となく知ってるから、大丈夫! アタックする価値はあるよ!』
「……わかった。すごくがんばって、みる」
『その意気だっ! あの人たちが最後の希望だと思って、一緒に頑張ろ!』
「うん……!」
今日一番の闘志を燃やしたフェリとボクが、例の三人組に近づいて行く。
最初に気づいたのは口の悪いお兄さん。確か、シーロって名前だったかな。
「何か用か、ぼう……ず?」
声を掛けたものの、フェリが男の子か女の子か迷ってるみたい。
わかるよわかるよー、その気持ち!
「ん、何? って、うわぁ……すっごくカワイイ子……」
「えっと……君、どうしたんだい? 俺たちに何か用かな?」
「あ、あの……ぼく……」
頑張れフェリ!
張り切り過ぎてちょっと緊張しちゃってるかな?
ボクがついてるぞー!
――ぽよよよよーん、ぽいんっ!
「うわっ……え? ブラックスライム? 本物かい?」
おや、お目が高いね~、優しいお兄さん!
そうです、ボクはかの有名なブラックスライムですよー!
ただいま絶賛、売出し中でーす♪
――ぷるるんぷるんっ♪
「え、なになに? 黒いスライムってすごいの?」
「お前ンなことも知らねぇのかよ。異次元収納ってスキルを覚えてる、冒険者なら垂涎のモンスターだぜ」
「へぇ~、なんか便利そうだね」
「『便利そう~』じゃねーよ! すっげー便利なの!」
ふふふん、そちらのお二人にもボクの有用性を分かってもらえたみたいだね。
さぁフェリ! 今がアピールチャンスだ!
――もいもいっ、もいもいっ!
「ん……あの三人の、パーティーさん?」
『そうそう。そんで一番の狙い目は、優しそうな槍術士っぽいお兄さんね!』
「ね、ねらいめ……?」
『うん! 重点的にアピールする、狙い目の人!』
ふっふっふ……。
そう、ボクは今、前にダンジョンで会った駆け出し冒険者三人組を見つけたんだ!
駆け出しパーティーなら、ここに来た理由はメンバー補充のはず。
でも高望みはできない……それは、彼ら自身が初心者だからだ。
高額の報酬が出せるなら別なんだろうけど、ダンジョンでちらっと聞いた話じゃ、お金に余裕はなさそうだったもんね。
なら! フェリが入れる余地はあるんじゃないかな?!
それに、狙い目の彼は……スライムもビックリの、超・お人好し・だーっ!
あの時のお兄さんならば! この可哀相で幼いフェリちゃんを、無下にできないはず!!
ふっふっふ……完璧な推理と計画だ……。
ちょっと悪どい気もするけど、世間が厳しすぎるせいなんだから!
ボク、フェリのためなら悪どいことだってやっちゃうスライムなんだからっ!
『あのお兄さんね、クリスって言うんだけど、す~~~っごく優しいの。フェリが一生懸命お願いしたら、きっとウンって言ってくれると思うな!』
「知り合いの人……?」
『んー、ボク見た目が変わったから、向こうは分からないかも。それに言葉が通じなかったから、知り合いとは呼べないかなぁ……』
「そうなん、だ……」
『でも人となりは何となく知ってるから、大丈夫! アタックする価値はあるよ!』
「……わかった。すごくがんばって、みる」
『その意気だっ! あの人たちが最後の希望だと思って、一緒に頑張ろ!』
「うん……!」
今日一番の闘志を燃やしたフェリとボクが、例の三人組に近づいて行く。
最初に気づいたのは口の悪いお兄さん。確か、シーロって名前だったかな。
「何か用か、ぼう……ず?」
声を掛けたものの、フェリが男の子か女の子か迷ってるみたい。
わかるよわかるよー、その気持ち!
「ん、何? って、うわぁ……すっごくカワイイ子……」
「えっと……君、どうしたんだい? 俺たちに何か用かな?」
「あ、あの……ぼく……」
頑張れフェリ!
張り切り過ぎてちょっと緊張しちゃってるかな?
ボクがついてるぞー!
――ぽよよよよーん、ぽいんっ!
「うわっ……え? ブラックスライム? 本物かい?」
おや、お目が高いね~、優しいお兄さん!
そうです、ボクはかの有名なブラックスライムですよー!
ただいま絶賛、売出し中でーす♪
――ぷるるんぷるんっ♪
「え、なになに? 黒いスライムってすごいの?」
「お前ンなことも知らねぇのかよ。異次元収納ってスキルを覚えてる、冒険者なら垂涎のモンスターだぜ」
「へぇ~、なんか便利そうだね」
「『便利そう~』じゃねーよ! すっげー便利なの!」
ふふふん、そちらのお二人にもボクの有用性を分かってもらえたみたいだね。
さぁフェリ! 今がアピールチャンスだ!
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