楽しいスライム生活 ~お気楽スライムはスライム生を謳歌したい~

杜本

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第一章

29.Wゲットスライム

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 どうやらクリスたちは、本当は戦うメンバーが欲しかったみたいだね。
 でもお金があんまり無いからダメ元でーって感じだったのかな。

「……募集しなきゃ来るもんも来ねぇだろ」

「でもアンタだって、来ないだろーなーって思ってるんでしょ」

「まぁ……現実的に考えりゃあな」

「ならポーターを雇う方に切り替えてもいいじゃない。身軽になった分、私たちが活躍すれば、さ?」

「……っはぁ~、魔法使いサマはそういうことを気軽に言えて良いデスネ~」

「ムッ、気軽じゃないわよ! 後衛だけど、私だってちゃんと頑張るわよ!」

「わーった、わーったよ……ったく」

 おおっ?!
 こ、これはもしや……もしかして、もしかすると?!

「シーロも良いってさ、クリス。もちろん、私もオッケーだよ」

「セシリア、シーロ……。ありがとう!」

「ッケ、礼を言うのはオメーじゃねぇだろ。バカなヤローだな」

 へへへ、口は悪いけどホントは良い人なんじゃない?
 だって、まんざらでもなさそうな顔してるもん!

 おっと……不安そうな顔してるフェリにフォローしとかないとね!

『良かったね~フェリ! みんな良いって言ってるよ!』

「良いの、かな? なんだか、ケンカしてたみたい……だったよ?」

『あれはねー、仲が良すぎてあんな風になっちゃってるだけだから、大丈夫! あのお兄さんも口が悪いだけで、フェリのことを悪く思ってるわけじゃないんだよ~』

「そうなの……かな」

『そーなの! だから安心してね♪』

「ん……ニイムがそう、言うなら……」

 フェリはおずおずと踏み出して、三人にお辞儀をした。

「ぼく、フェリって、言います。まだ子供で……冒険も初めてです、けど……いっしょうけんめい、がんばります。ので……よろしく、お願いします」

「ああ、こちらこそ宜しくな! 俺はクリストバル。クリスって呼んでくれ。クラス槍術士ランサーだ。一応パーティーリーダーをやってるから、フェリも頼りにしてくれたら嬉しいよ」

「私セシリア。魔術士ソーサラーよ。よろしくね、フェリ君!」

「……シーロ、斥候スカウターだ。ちゃんと働けよ、坊主」

「は、はいっ! よろしくお願い、します!」

「じゃあ細かい条件とか話そうか。ギルドにパーティー登録もしておかないとね」

「は、はい……」

 ふう、これなら上手くやっていけそう……かな?
 フェリはまだ緊張してるみたいだけど、それはその内だよね!
 良い人たちみたいだし、きっと仲良くなれると思う。

 わぁ~良かった~!
 これで安定した仕事もゲット!
 さらに人間の知り合いもゲットだ♪

 ……これならフェリも、そう遠くない内に一人立ちできるかもしれないなぁ……。

 ボクにはボクの目標があって、フェリにはフェリの暮らしがある。
 ボクがただのスライムなら、従魔として一生を終えるっていうこともあるんだろうけどね。
 ボクとフェリはきっと、いつか別の道に進む時が来るんだろうな……。

 ……なーんてね!
 しんみりするには、まだまだ早いっ!
 いつか別れる日が来るかもしれないけど、それはもっと先の話だもん。

 今は今! いつかはいつか!!

 それまでいっぱい楽しもうね、フェリ♪
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