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第2章 魔王様バイトをはじめる
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次に目を開けた時、俺は保育園の門の前に立っていた。
園内に救急車が一台停まっているのを見て、さっと血の気が引く。
「そらー!」
車に近づいて行くと、ちょうどそらが担架に乗せられて運び込まれているところだった。
「碓氷さん! 本当に申し訳ありません……」
ひたすら頭を下げる先生の横で、うみも心配そうな顔で立っていた。
「ゆきに!」
うみは俺に気付くと、こちらに走り寄って来た。
「そらがね、おっこちちゃったの! いちばんたかいとこまで、のぼれるよっていって、どんどんのぼっちゃったの……」
そらはお調子者なところがあるので、その様子は容易に想像がついた。
先生とうみと話していると、車から
救急隊員が降りて来た。
「ご家族の方ですね? 意識はありますが、頭を打っている可能性がありますので、念のため病院での検査をお勧めします。一緒に乗っていきますか?」
「お願いします!」
俺はうみを連れて、車両の後ろから救急車に乗り込んだ。
「にいちゃ!」
車内で横たわっていたそらは、俺に気付くと明るい声を上げた。思った以上に元気そうで、俺はひとまず安心した。
「おれ、きゅーきゅーしゃのっちゃった!」
「喜んでる場合じゃないっつーの! 痛いところはないのか?」
「おれ、へーき! ぜんぜんいたくないよ!」
強がっている訳ではなさそうだが、やはり心配だったので、その後病院で頭の検査も受けさせた。
(とんだ出費だけど、そらの健康には変えられない……)
結局、今日のところは大きな問題も見つからず、安静にして様子を見るように言われ、俺達は一緒に帰宅する事になった。
コンビニにマオを迎えに行ったのはなんだかんだ20時近くになってしまっていた。
「遅くなってごめんな……」
俺が店内に入ると、マオは斉藤さんと並んでレジに立っていた。高橋さんは朝から夕方までの勤務なので、既に斉藤さんと交代したのだ。
「構わん。斉藤殿にげーむについて教えて貰っていた。仕事の方も大方理解出来たぞ」
「幸也殿、大変だったでござるな」
「あー、斉藤さんにもご迷惑お掛けしちゃってすいません……俺、店長に挨拶してきます」
「マオがはたらいてる!」
「ほんとだ!」
そらとうみがレジ前で背伸びをしながら手を振った。
俺は一旦双子を二人に任せてバックヤードへ向かい、店長にそらの無事を報告すると、彼も安堵してくれた。
「マオ……いや、喜多川もほったらかしにしてしまってすいません」
「いやいや、もう上がっていいよって言ったんだけど、特に予定がないからって初日なのに長時間手伝って貰っちゃってね……彼、仕事の覚えも早くて助かったよ。今日の分もちゃんとつけておくから」
「ありがとうございます。伝えておきます」
その後マオも制服を脱いで一緒に夕飯を選び、みんなで家に帰った。
「品出しをしながら気になるものが沢山あったのでな……非常に楽しみだ」
マオは唐揚げ弁当が入った袋を、嬉しそうに持ち上げた。
「高橋さんが、これが一番売れていると言っていてな。そうだ、お前が居ない間に、ふらんくふるとを一本馳走になったぞ」
「まじか、今度お礼言っとくわ。いや、しかし大きな怪我が無くて良かったよ……」
「そらげんきだよ!」
そらは笑いながら繋いだ手をぶんぶんと振った。
「一体、何があったのだ?」
「ジャングルジムっていう……えーと、高さのある遊具のてっぺんから落ちたらしい」
俺が説明すると、マオはなんだそんな事かというように返答した。
「ああ、それくらいなら大丈夫だろう」
そのあまりに淡々とした物言いに、俺はついカッとなる。
「大丈夫な訳ねーだろ! 悪魔の子どもは知らんが、人間は打ちどころ悪けりゃ大人でも普通に死ぬぞ?」
園内に救急車が一台停まっているのを見て、さっと血の気が引く。
「そらー!」
車に近づいて行くと、ちょうどそらが担架に乗せられて運び込まれているところだった。
「碓氷さん! 本当に申し訳ありません……」
ひたすら頭を下げる先生の横で、うみも心配そうな顔で立っていた。
「ゆきに!」
うみは俺に気付くと、こちらに走り寄って来た。
「そらがね、おっこちちゃったの! いちばんたかいとこまで、のぼれるよっていって、どんどんのぼっちゃったの……」
そらはお調子者なところがあるので、その様子は容易に想像がついた。
先生とうみと話していると、車から
救急隊員が降りて来た。
「ご家族の方ですね? 意識はありますが、頭を打っている可能性がありますので、念のため病院での検査をお勧めします。一緒に乗っていきますか?」
「お願いします!」
俺はうみを連れて、車両の後ろから救急車に乗り込んだ。
「にいちゃ!」
車内で横たわっていたそらは、俺に気付くと明るい声を上げた。思った以上に元気そうで、俺はひとまず安心した。
「おれ、きゅーきゅーしゃのっちゃった!」
「喜んでる場合じゃないっつーの! 痛いところはないのか?」
「おれ、へーき! ぜんぜんいたくないよ!」
強がっている訳ではなさそうだが、やはり心配だったので、その後病院で頭の検査も受けさせた。
(とんだ出費だけど、そらの健康には変えられない……)
結局、今日のところは大きな問題も見つからず、安静にして様子を見るように言われ、俺達は一緒に帰宅する事になった。
コンビニにマオを迎えに行ったのはなんだかんだ20時近くになってしまっていた。
「遅くなってごめんな……」
俺が店内に入ると、マオは斉藤さんと並んでレジに立っていた。高橋さんは朝から夕方までの勤務なので、既に斉藤さんと交代したのだ。
「構わん。斉藤殿にげーむについて教えて貰っていた。仕事の方も大方理解出来たぞ」
「幸也殿、大変だったでござるな」
「あー、斉藤さんにもご迷惑お掛けしちゃってすいません……俺、店長に挨拶してきます」
「マオがはたらいてる!」
「ほんとだ!」
そらとうみがレジ前で背伸びをしながら手を振った。
俺は一旦双子を二人に任せてバックヤードへ向かい、店長にそらの無事を報告すると、彼も安堵してくれた。
「マオ……いや、喜多川もほったらかしにしてしまってすいません」
「いやいや、もう上がっていいよって言ったんだけど、特に予定がないからって初日なのに長時間手伝って貰っちゃってね……彼、仕事の覚えも早くて助かったよ。今日の分もちゃんとつけておくから」
「ありがとうございます。伝えておきます」
その後マオも制服を脱いで一緒に夕飯を選び、みんなで家に帰った。
「品出しをしながら気になるものが沢山あったのでな……非常に楽しみだ」
マオは唐揚げ弁当が入った袋を、嬉しそうに持ち上げた。
「高橋さんが、これが一番売れていると言っていてな。そうだ、お前が居ない間に、ふらんくふるとを一本馳走になったぞ」
「まじか、今度お礼言っとくわ。いや、しかし大きな怪我が無くて良かったよ……」
「そらげんきだよ!」
そらは笑いながら繋いだ手をぶんぶんと振った。
「一体、何があったのだ?」
「ジャングルジムっていう……えーと、高さのある遊具のてっぺんから落ちたらしい」
俺が説明すると、マオはなんだそんな事かというように返答した。
「ああ、それくらいなら大丈夫だろう」
そのあまりに淡々とした物言いに、俺はついカッとなる。
「大丈夫な訳ねーだろ! 悪魔の子どもは知らんが、人間は打ちどころ悪けりゃ大人でも普通に死ぬぞ?」
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