好きな人の好きな人

ぽぽ

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菫が目を丸くして、恭弥を見ると菫の方を一切見ることなく蒴達に伝える。

(そっか…流石に迷惑だったよね…
勝手に彼氏なんて言って…)

熱くなっていた身体はサーッと覚めていき、冷静な思考へとなっていく。


「ごめんね、私騙してた蒴ちゃんたちのこと。
恭弥くんに無理やり恋人役をしてって私から頼んだの。だって蒴ちゃんのこと好きで諦めきれなかったから、離れるためにはこうするしかないんだなって勝手に思ってた」

「……そうなんだ」


あれだけ、2人の関係を疑っていた蒴もなぜか驚いた様子を見せる。


「ごめんね、恭弥くんにもすごい迷惑かけた
だからこれからはもう2人には迷惑かけないから、近づかないようにするから…だって私トラブルメーカーだもん。最初からとっとと距離を置けば良かったのに」


自虐気味に笑うと、頭上から恭弥の声が聞こえた


「2人って誰?」

「2人ってもちろん、蒴ちゃんと恭弥くんと…あとそれに美香さんにも迷惑かけたから3人か」


もう一度、無理して笑みを浮かべるも恭弥がつられて笑うことはない。


「あのさ、近づかないとか言われても困るんだけど」

「え??」

「近づかないってさ、なんでそっちで勝手に決めちゃうの?」


そんな単純な疑問を投げかけられて、菫の頭の整理が追いつかなくなりそうだった。


「だ、だって…私との恋人役がもう嫌って話じゃ…」

「うん、恋人役とか嫌だ」

「じゃあ何で…」


菫の瞳の表面が涙で潤んでいく。
その様子をじっと眺めた恭弥は菫の頰を優しく包み込む。


「あのさ、俺はもう役とかじゃ嫌なんだよね
ほんものの恋人にして欲しいんだけど、それってダメ??」


恭弥が横に首を傾けて聞いてくる。


「え??」


菫はその言葉に呆気に取られてしまう。


「俺さ、今日宣言したかったんだよね
いつまでも曖昧な関係じゃなくて、本当の恋人同士になりたいって」

「恭弥、何勝手なこと」

「蒴、静かに
俺の告白邪魔しないでよ」


蒴が焦った様子で口を挟むも、恭弥は落ち着きを保ったまま言葉を返す。


「どう?菫?」


包み込まれた頬をゆっくりと撫でながら恭弥は問いかける。


「わ、私は…」
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