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カエルの王子様と優子のおっぱい
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「ふんふん♪」
ご機嫌よろしく優子が家にたどりついた。きょうはすこぶる安定した日だと思って門をあける。天気よし、温度よし、ハデな事はないけどイヤな事もない。まさに理想の中間デーというところ。
「あ……」
いま、キブンよかった優子の顔が固まる。ズボンのポケットに入れた手が、しくじった! という事実を胸に伝えたから。
優子は家のカギをわすれた。しかもスマホには母からのメールがあって、夕方までデパートときた。あげく自転車置き場には真治の愛機がない。つまり弟がさっさと帰ってこない限り、優子はマイホームに入れないってことだった。
「うわぁ……せっかくいい気分だったのに」
顔文字しょぼんみたいにションボリしてしまった。どうするかなぁと思いながら、それとなく庭にかがんだ。そうして地面を見つめていた。
そこにやってきたるは一匹のカエル。ちょこんって表現が似合うグリーンと、ご愛敬って感じの目。おちこんでいた優子の胸をほっこりさせる。
「こういうカエルはかわいいから好き」
二ホンアマガエルに向かって、優子の色白な手がのびる。指先か手のひらにおいで! というキモチでいたら、カエルがピョンっと跳ねた。
「はんぅ!?」
ドキッとする優子、なぜなら少し開いていたTシャツの胸元から、内部へとカエルが侵入したからだ。しかもカエルは、白いブラに包まれ寄せられた谷間って部分にきた。優子は小6ながらも、バスト89cmのEカップなのでカエルを迎えるだけの谷間をもっている。
「こ、こら……」
びっくりして勢いよく立ちあがる。ぼわん! とTシャツのふくらみが揺れ動く。そして谷間でカエルをかわいがってしまう。
「いくらなんでも……」
たまらずTシャツをまくり上げようとしたが、野外でブラ乳を出すわけにはいかない。いくら庭とはいえ、上半身をさらけだすわけにもいかない。
どうしよう……と悩んでいるときも、カエルによって谷間がおちつかない。そこで優子は自転車をひっぱりだす。コンビニとかブックオフに行って、そこのトイレでカエルを出そうという考えだ。
「ば、バカ……あんまり鳴くなってば……」
自転車に乗って動き出すと、フルフルっとゆれる優子のバスト。それは無条件で人の目を勝ち取るモノ。そこにカエルの鳴き声があるとすれば、見ないで! とか願ってもムダなこと。
まずはコンビニにたどりついた。人の目を気にしながら急いでたどりつくと使用中の赤色だ。仕方ないブックオフへ行こうと思って動きだす。そのとき親子連れとすれ違って、子どもが大きな声で言う。
「ママ、あのお姉ちゃんのおっぱいからカエルの声がしてるよ」
まったくもってたまらない優子、逃げるようにしてブックオフへいく。でもどうしてか使用中ばっかりだった。まるで優子に試練が与えられているかのよう。
「まったくもう……」
豊かな谷間にカエルを持ったまま、優子はスマホを見てためいき。本日カレンダーには先負と書かれている。つまり急用などに対してはよくないという日。
「やっとだ……」
優子が家に入れたのは、すったもんだを3時間やってから。ただいま! とだけ言ってすぐ部屋に駆け込むと、大急ぎでTシャツを脱ぐ。
「優子、ちょっと来て」
なにやら用事があるらしく下から飛んでくる母の声。
「ちょっと待って……」
上半身ブラ姿になったら、やわらかい谷間からカエルをひっぱりだす。そうしてベランダにポイっとやって、めでたく一件落着となったのであった。
ーそれからおよそ7時間後ー
「すーすー」
暗くしずかな部屋で寝息を立てる優子がいる。ただいまは午前2時、この世のたましいが一休みという頃合い。大きい枕を胸にギュッと抱きしめながら優子は寝ていた。
「優子さん、優子さん……」
どこからともなく小さな声が聞こえた。真夜中に安眠している女子は、その控えめな声をなかなか聞き取れない。されどもようやく耳から入ったモノが、彼女の脳をノックし両目を開かせた。
「ぅ……んぅ……」
両目がゆっくり開いた。暗い自室があって、ボーっと天井が見えて、目をうごかせば机やタンスなどもうっすらと見える。そして部屋の中央に30cmくらいの人形が立っている。二本足に両腕を持ってはいるが、顔面の形状からしてカエルのように思われた。
「カエルの人形!?」
急に意識がハッキリとし、慌てて体を起こした。その勢いで部屋の電気をつけてみれば、カエルが二本足で立っているではないか。ギョッとして優子はカベに背中を当ててしまう。
「優子さん、眠っていたところを失礼しました」
ずいぶんとていねいなしゃべり方をするカエルだった。それはかなりかわいくご愛嬌な顔をしており、全体的には少しポチャ気味。両目の間という頭の天辺には王冠みたいなモノを乗せている。首には立派なマントみたいなモノを巻きつけており、右手には剣があり右手には盾がある。
「か、カエルが……しゃべって……」
「わたしの名前はカエルーノ。カエルの王子です」
「か、カエルーノ? 王子様?」
「はい、昼間は色々と失礼いたしました」
「昼間? 昼間のカエル? うそ!」
優子はまくらを胸に抱きしめたまま、ベッドの端に移動して、冗談そのものって感じのカエルに問うた。なんでわたしの名前を知っているの? と。
「ベランダにポイ捨てされるとき、お母様が優子と言ってらっしゃいました」
「あぁ……なるほど」
「そんな事より、優子さんにはお願いがあるのです」
「はい、ぜひともわたしと、このカエルーノと結婚して欲しいのです」
「ぶ、け、け、け……結婚?」
ぶっ飛びにおどろく少女だが、カエルの方は冷静。少しだけ頬を赤らめながらも、おちついた口調でこう説明した。
「優子さんの谷間に入ったのはあやまります。でも……あの大きくてやわらかい弾力に包まれてたキモチ良さは、とても忘れられません。わたしカエルーノは優子さんのおっぱいに魅了されてしまったのです。だから結婚したいと思いプロポーズしに来たのです」
カエルのくせにおっぱい星人というカエルーノだった。この王子の語りによると、ちょっと散歩しているとき中野家の庭に立ち寄った。そこで優子と出会い、優子の谷間に飛び込み、ハートが焼かれてしまった。カエルの王子はそれを、運命ですよねと表現する。
「か、カエルと運命って言われても困るし……そ、それに人間とカエルが結婚できるわけがない。どうやって結ばれるっていうのよ」
ドキドキしながら正論を放ってみたら、おどろいたことにカエルーノは慌てることなく説明を付け足してくる。魔法なんて言葉を用いて解説しはじめた。
「優子さんが結婚に応じてくれたら、魔法が発動されます。わたしは人間の姿になって優子さんとメイクラブができる。そうして優子さんがわたしたちのところへ来る時は、優子さんがカエルの姿になることができますよ。どうです? ステキな話でしょう?」
どこがステキなんだよ! と全力で突っ込みたくなる優子だった。ところがカエルーノとやらは本気らしく、ここですごい提案をもちかけてきた。
「優子さんはいまいくつです?」
「12だけど」
「では18になるまで待ちましょう。その間、ずっと優子さんの面倒を見ます」
「面倒を見る? どういうこと?」
「月に100万円の生活費をバックアップ。必要なモノは言ってくだされば何でもこちらで用意します。キラキラの宝石もネックレスも、神々しい高級車も、お城みたいなお家も家財用具も優子さんにプレゼントします。いとしの優子さんに不自由なんかさせません」
「うそ……そ、それってメチャクチャすごいじゃん……一生あそんで暮らせるって話じゃん」
優子は思わず両手をひらいて指折り計算をしてしまった。
「さ、優子さん、どうか決断を」
「決断って……どうすればいいの?」
「この契約書にサインをお願いします。それが終わったら、わたしと優子さんは離れられないパートナーとなれるのです」
どこからともなくカエルーノは白い紙を持っていた。ヒラヒラっとうすい紙が一枚。そのさえないモノへ中野優子と名前を書けば、メチャラブ物語が幕を開ける。
「う……」
とっても悩む優子だった。カエルと結婚してメイクラブはきつい話。でも一生遊んで暮らせるって話は魅力的。プライドをとるのか、それともお姫さまになるのか、優子が選択をせまられる。
そのときだ! コンコンとベランダ側の窓がノックされた。優子がおどろきながらも窓を見てみると、そこにはカエルーノと似たような、でもボディーはピンク色ってカエルが立っている。
「は? カエルーノの友だち?」
優子が窓を開けようとする。
「いけない、優子さん。窓を開けちゃダメだ!」
でもすでに窓は開けられた。よってあたらしいカエルが部屋の中に飛び込む。それは女勇者のように凛々しく、キッ! っと目をとがらせてカエルーノを見た。
「カエルーノ、わたしがいるのに人間の女子に手を出そうなんて許さない」
「カルロッタ、後をつけていたのか」」
は、カルロッタ? と、頭がぐちゃぐちゃで理解できない優子。するとピンク色のカエルが説明ってモノをしてきた。
「わたしはとなり地区に住むカエルの姫です」
「お、お姫さま?」
「優子さん、カエルーノは大の女ったらしなのです。わたしという許嫁がいるのに、何千ともいう浮気をしてきたのです。そのあげく人間の女性にまで手を出そうとしている。もう許すことはできません。優子さんのためにも、わたしがこの場でカエルーノを消去します」
キラン! っと光るカルロッタの剣。どうやらほんとうにカエルーノを葬る気らしい。
「だまれカルロッタ。わたしは優子さんのおっぱいに恋してしまったのだ。あの大きくてやわらかい弾力のキモチ良さは、この世で最高のモノと信じる。そんな純粋なハートにカエルも人間もあるものか」
ギラッとにらみ返すカエルーノ。こちらも剣を持って戦いの意思を示した。優子はパジャマ姿のまま、どうしていいのか分からず声が出ない。
ーそうして戦いが始まったー
キンキンとか、カチンチンって音が鳴る。一見するとほほえましい動きにも見えるが、両者はなかなか汚い言葉で相手を罵り合う。それに関しては可愛気もクソもないから、リアル殺し合い? と優子が緊張してきた。
「カルロッタ! おまえはジャマなのだ、わたしには優子さんさえいればいい」
「そんな言い分は絶対に通さない。カエルーノ、今夜を持って必ず終わらせる」
2匹の戦いはどんどんヒートアップしていく。これは決着がつかないのでは? なんて思われた時だった、カエルーノは床にあったスマホの充電器につまづいてしまう。
ドテ! っとうつぶせに倒れた後、カエルーノが体の向きを仰向けにした、まさにそのとき彼は最後の光景を目にする。
「さようならカエルーノ!」
天井近くまで飛び上がっていたカルロッタが、カエルーノの体に剣を突き刺す。ブス! っととっても鈍くてエグい音がした。いわゆるブシューってサウンドや吹き上がりはなかったが、カエルーノが絶命したことは確かだ。彼はピクピクっとやった後、二度とは動かなくなったのである。
「カエルーノ……わたしだけ見ていてくれたら……こんな悲しい物語にはならなかったのに」
カエルにも人情あり、カエルの目にも熱い涙あり、カルロッタの中に悲しい女心あり。じつに悲しい劇場が床で展開されている。
「優子さん」
「は、はい……」
「お騒がせして申し訳ありませんでした。でも安心してください。優子さんがカエルと結ばれるような話はありませんから」
こうしてカルロッタはカエルーノの亡骸を抱え部屋から出て行った。優子の部屋に平和と安心感がもどってくる。
「ふぅ……」
パジャマ姿で座り込む少女は思った。カエルと結ばれなくて良かった……というよりは、一生あそんで暮らせるチャンスを失って残念な気がするなぁ……と。
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