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小恋ちゃんの魔法少女モード・正義のために変身、そして……2
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「よし、この辺りまで来れば……」
いま、ひとりの男が河原を歩いてハァハァやっている。それはついさきほど爆乳女性のデカブラを奪い取ったからであり、お腹を抑えているのはTシャツの下に入れてごまかそうとしているせい。
「バッグを持たずに歩いているときに限って爆乳とか出現するんだもんなぁ……しかしおれの情熱は誰にも止められない、おれは世界で一番自分の情熱に正直な男なんだからな」
そんな風につぶやいたとき、突然に「待て!」 という幼い声が聞こえた。
「ん?」
ドキッとした男がハッ! っと振り返ると誰もいない。
「ここだ!」
また声が聞こえたが、それは思わぬ方向だった。
「上?」
男が顔を上げると……なんと腕組みして空中に止まっているひとりの少女が見下ろしていた。
「正義の味方、見参!」
「はぁ? 正義の味方ぁ?」
「わたしは魔法少女ホワイトミルク、悪いおっぱい星人をこれより成敗する」
「プッ、魔法少女とか……」
男、服の下に入れている大事なモノが落ちないよう気づかいながらゲラゲラ笑った。魔法少女っていつの時代だよとか爆笑しながら少女を見上げる。
「おまえみたいなチンチクリンに何ができるんだよバーカ!」
「魔法少女を甘く見るな、ミルクファイヤー!」
空中で横回転する小恋がステッキを回すと、白いミルクの固まりみたいなモノが複数男に向かって飛んでいく。
「はぁ?」
男、なんすかそれは? と余裕かまして動かない。ところがTシャツの肩に固まりがついたと思った次の瞬間、それがボッ! っと燃えて激熱となる。
「あっちちちちち」
慌てて払いのけようとした男だったが、今度は胴体部分が燃えていく。するとTシャツが大きく破けてしまい、隠しているモノが姿を現し、それを隠そうとしてもできなくなってしまった。
「女の敵! 恥知らず! バーカ!」
小恋は両手を口に当て笑顔で叫び男を罵倒。そして大きな声で下着泥棒なんてクズのやる事と言い立てる。
「Tシャツはぼろ破れ、しかも手にそんなモノを持ったまま逃げ続けられる? そんな恥ずかしいことできる?」
小恋は勝利を確信した。だから、観念した男を警察に突き出してこの話は終わりだとふつうに思った。
「おい、魔法少女」
「なに?」
「男のピュアな情熱をなめるなよ!」
「へ?」
いったい何する気? とか小恋が思ったら、なんと男は豊満サイズのブラジャーを身に着け始めた。何がなんでも失いたくないという熱意である。
「じゃぁな!」
男は他人が見たらゲロにドン引きするサマで走り出す。
「やだぁ……信じられない」
小恋、左手を額に当てなんか急にイヤになってきた……とつぶやかずにいられない。しかし正義の味方がこんな事でヘコたれてはいけないと気を取り直し男を追いかける。
「待てこら!」
「く……走りっぱなしで息切れが……」
男、このままでは逃げられないと思ったとき、どうせ相手は空を飛んでいるから逃げられないと考えた……ではなく川を泳いで逃げればいいんだとかゆがんだ思考に走ってしまう。
「おれは……絶対にこのデカブラを守ってみせる!」
言った男、けっこう深いって川の中に入っていく。そして他人が見たら固まるような濡れ姿で泳ぎ逃亡しようと。
「バカじゃないの、もう!」
いい加減にしろ! と顔を赤くして怒る小恋が腕を振り下ろした。すると白く長い生き物みたいな鞭が男に向かって飛んでいく。そしてそれはボチャっと水の中に入ると、男の胴体にグルグルっと巻きついたのだった。
「う、うわ!」
川から引き上げられ慌てる男だが逃げられない。
「あんたみたいな人はいますぐ警察に行って取り調べを受ければいいんだ」
小恋、もはや怒り心頭である。自分よりずっと重い男でも持ち上げられるどころか、鞭を長いロープのようにしてグルグル振り回し始める、そして自分もグルグル回転し始める。
「おまわりさーん! こいつです!」
小恋が勢いよくハンマー投げをすると、男の体が風速で交番に向かって飛んでいく。
「ち、ちくしょう!」
男、もはやどうすることもできないから、その濡れてとんでもない格好って体が交番のドアをぶち破るって展開を拒絶することはできなかった。
「ったく……」
両手をパンパンと払う小恋、疲れたなぁとぼやきつつ、悪いおっぱい星人を退治できてよかったと満足する。
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