魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第九十五話 遺跡探索 ③

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 11月29日木曜日。
 朝食を食べながら影光たちにスタムとの会話を説明したあと、俺たちはさっそく遺跡探索のためスタムの案内で遺跡へと向かった。
 4WDのジープに似た車に乗って向かえるのは正直ありがたい。20キロも歩いて向かうなんて嫌だったからな。
 出発して20分。
 距離的に言えばもう到着してもおかしくは無いが、この砂嵐の中を時速60キロで進むわけにもいかない。
 そのため、それから15分ほどしてようやく目的地の遺跡に到着した。
 先ほどまでの荒れ狂う砂嵐が嘘かと思えるほど、その一帯は静寂で穏やかだ。しかし俺にはそれが逆に不気味に感じて仕方がなかった。
 天を見上げれば雲一つ無い快晴が広がっており、周囲に視線を向ければこの一帯を守護するように砂嵐が吹き荒れていた。
 まるで昔見たアニメ映画で空に浮かぶ城を護る竜の巣のようだ。ま、あれよりかはまだ安全な移動が出来たけど。
 それよりも今は遺跡探索だ。
 俺たちの前に聳え立つ建物はまるで、タージ・マハルのような建築物。しかしその入り口はぺトラ遺跡のように大きな入り口が俺たちを出迎えていた。
 その見事としか言いようがない建造物に俺は思わず生唾を飲み込む。
 しかしスタムは別の事に驚愕の表情を浮かべていた。

「信じられない。この砂漠を無事で遺跡までこれるなんて……」
「そ、それはどういう事ですか?」
 そんなスタムの不穏な台詞にグリードが訊ねずにはいられなかったようだ。

「この砂漠にはBランク以上の魔物が生息してるんだ。最悪な魔物で言えばランクA+の砂竜さりゅう
 スタムがグリードの疑問に答えるように説明をし始めた。しかしランクA+の砂竜さりゅうか、少し強そうとは思っていたが、そんなのが生息しているのか。

「奴らは砂の中で暮らしているんだけど少しでも地上を進む振動を感知すれば襲ってくる。以前特別に編成された調査隊も遺跡に到着するまでに2度も襲われている。運良く怪我人は出なかったけどね。だけど君たちは一度も襲われずに辿り着いた。これは強運としか言いようがない」
 強運ね。そんな強運があるなら俺はきっとこんな体質にはなってないだろうよ。
 その証拠に運が良かったから襲われなかったわけじゃない。俺たちは砂の中で潜む敵に先に気づいたからこそ、威嚇して牽制していただけに過ぎないのだから。
 きっと影光とアインも気づいているはずだ。もしかしたらクレイヴあたりも気づいているだろうよ。
 それよりも今は遺跡探索が先だ。

「スタム。俺たちは今から遺跡探索に向かうが、お前はどうする?」
「僕はここで待機しているよ。何故かは分からないけど、この砂嵐が吹いていないこの中なら砂竜や他の魔物に襲われる事はないからね」
 どうやらこの中に居れば魔物に襲われる心配は無いようだな。いわゆるセーフティーゾーンと言う奴か。

「分かった。どれぐらいで戻ってこれるかは分からないが、食料が無くなりそうになったら一度村に戻っても構わない。その代わり連絡してくれ」
「分かったよ。ただこの遺跡は電波妨害の機能があるから、無線でのやり取りは出来ない。だからもしも一度村に戻る時は置手紙を置いて行く事にするよ」
「分かった」
 連絡手段も決まった俺はギルドメンバーに視線を向けると全員がやる気に満ち溢れた表情をしていた。いや、正確にはグリードを除いてだな。不安そうな表情をしてやがる。
 ま、それでも連れて行くけど。

「それじゃ行くぞ」
 軽い号令に各々が返事をすると、俺の後に続いて遺跡の中に入る。
 中に入ると一切の光が無い。
 電灯か何かはあるかと思ったが、やはり外見同様この遺跡はレグウェス帝国の遺産ではないようだ。いや、そうでないと言う可能性が高いと言うべきか。
 もしかしたらレグウェス帝国の連中がこの遺跡をそのまま再利用した可能性だって無いとは言い切れないんだからな。
 そんなわけで俺たちはLED懐中電灯で足元を照らしながら奥へと進む。
 ライトを持っているのはヘレン、グリード、アインの3人だ。ま、アインの場合はグリップライトだけど。
 グリップライトと聞いてピンと来ない人のために説明すると、銃のオプションパーツ。所謂アタッチメントだ。
 そのため中に入るなり先頭を歩いているのはアインだ。
 本当ならアインは後衛だが、前衛でも戦えるサイボーグ。
 彼女の目は夜でも行動可能にするために魔力感知とサーマル機能付きと言うわけだ。さすがはレグウェス帝国が作り出した戦闘メイドだ。いや、殺戮メイドと言うべきだろう。
 本当なら後衛組の全員にアタッチメントを取り付けたかったが、なにせゲリラが使うような銃だ。いや、ゲリラでももっと良い銃を使っているだろう。
 それほどまでに2人の銃は古く骨董品と言ってもおかしくないレベルの代物だ。
 それにライトを取り付けるとなると色々と後が残ってしまう。
 それは使い手にとっては違和感を与えてしまう。だから仕方なく止めたのだ。ガムテープで取り付けても良かったんだが、2人にダサいから嫌だと言われたしな。
 ま、そんなわけで先頭をアインが歩いているわけだ。
 少し進むと地下へと続く階段があった。
 どうやらこの建物は下に続いているようだ。
 一旦全員に視線を向けた俺はアインに合図を送り、階段を下りて行く。
 コン、コン、と言う階段を下りる音が周囲の石壁に反射して響き渡る。

「それにしてもこの階段はどこまで続いてるんだ」
「疲れたのだ」
 影光の疑問にヘレンも同意するように答える。ま、確かに上るより下りる方が辛いって言うしな。
 だが影光の疑問にも頷ける。
 さっきからずっと階段を下りているが出口らしい出口が見当たらない。それどころか途中の分かれ道のような通路や扉すらない。
 まるで地獄にでも向かっている気分だ。

「音が反射し戻ってくるまでの時間から考えて、あと10分も下りればこの階段も終わります」
 そんな俺たちの疑問を先頭を歩くアインが答える。
 どうやらこの階段はあと10分も下りなければ終わらないらしい。
 最初から地味に疲れるな。
 そう思うとため息が漏れる。
 下り続けようやく階段地獄から抜け出した俺たちは変な達成感に満ち溢れていた。だけどこの地上に戻るのにまた上ると思うと憂鬱で仕方が無い。ま、今は探索に集中だ。
 視線を周囲に向けるとそこは開けた場所だった。
 ライトでも先の壁が見えないほどだ。
 ただ地面に軍人や冒険者の体の一部と服、それから武器が散乱し、夥しい量の血痕が広がっていた。

「どうやらここから先は用心した方が良いようだな」
「そのようだの」
 俺の言葉に影光が答え、他の連中も無言で周囲を警戒する。
 まったく階段を下りていきなり戦闘とかやめてくれよ。
 静寂の一時が流れる。
 しかし俺の気配感知にも反応がない。念のためにアインと影光の2人にも視線を向けたが首を横に振るだけだった。
 となるとここには軍人や冒険者を殺した連中が居ないって事か。いや、それこそありえない。きっと俺たちの魔力探知、気配感知を掻い潜るだけの力を有しているて言うことなのだろう。
 俺たちは周囲を警戒しながら先へと進む。だけどこれだけ広いと他の通路に近づいているのか分からないな。

「ジン」
「なんだ、ヘレン」
 突然俺の名前を呼ぶヘレンに視線を向けると奥を指差していた。
 俺は直ぐに視線の先、懐中電灯で照らす場所に視線を向けるとそこにはまたしても階段があった。

「どうやらまた下りないといけないようだな」
 そんな俺の呟きに全員から憂鬱な気が感じられた。そう落ち込むな。俺だって嫌なんだからな。
 そう思いながらも俺たちは階段へと向かい、下りていく。
 階段を下りた先に広がっていたのは住居のような場所だった。
 幾つもの建物が立ち並ぶ場所だが、殆どの建物が崩れ落ちていた。
 戦闘で破壊されたのか、時間と共に朽ちて壊れたのかは分からない。ただもしもこの場所が地球にあれば世界遺産に登録されていたかもしれない。ま、そんな事はどうでも良いか。
 それよりも問題なのは、上の階層とは対比的にこの階層にはどうやら大量の敵が潜んでいると言う事だ。
 下りた瞬間から俺たちに向けられた敵意と殺意。
 そこから感じられる個々の気配は大したことは無い。
 しかし数が尋常じゃない。正直多すぎて敵がどこに潜んでいるのか分からないほどにそこら中に居る。
 だがその姿がまったく見えないのはどういうことだ?
 俺たちが居るのは遺跡の中。それも地下だ。光がなく視界も悪い。
 頼れるのはライトと気配だけだが、それでも姿がまったく見えないのはおかしい。
 敵から感じる殺気は周囲一帯からだ。ライトを目の前に向ければ視認できても良い筈だ。なのに見えない。まさか殺気の正体が幽霊だと言う訳でもあるまい。

「仁、どうする?」
「進むしかないだろ」
 俺たちは冒険者だ。依頼を受けたからには達成するしかない。
 勿論死ぬ危険性があるのであれば一旦退避する事も考えるが、現状この程度の殺気なら俺たち全員でなら対処出来る。
 だがまったく姿が見えないのはとてもじゃないが不気味すぎる。
 そんな不安に駆られながらも俺たちは前へと進む。

「ガルルルルルゥ」
 そんな時、大型犬サイズになっている銀が威嚇するように声を出す。
 俺たちは直ぐに銀が威嚇する先に視線を向けた。
 そこには一体の甲冑が立っていた。
 しかし、

「影光、気づいているか」
「勿論だ。奴からは気配がまったく感じられない」
 こんな場所でそれもなんの支えも無しに立っている甲冑がただの置物なわけがない。
 だが気配がまったく感じられない。となると考えられるのは魔力がで動く存在。

「アイン」
 そう判断した俺は銃を構えるアインの名前を呼ぶ。

「あなたの推測通りあれは魔力で動いています。いえ、動かされていると言うべきでしょう」
「つまり操っている奴がどこかに居るって事か」
「いえ、操っているのはあの甲冑の中です」
「は?」
 俺は思わず生返事で返してしまう。
 だってそうだろ。
 命ある生命体なら誰もが持っている気が感じられない。
 となると魔法で動かされている傀儡と考えるのが通りだ。なのに操っている奴もあの中に居るってどういう事なんだよ!

「あの甲冑の中から操っているのが何なのかは分かりませんが、操っている奴を殺せばあの甲冑は動けなくなるでしょう」
「なら倒せるか?」
「楽勝です」
 そう言うとアインはトリガーを引いた。
 一発だけ発射された魔導弾は甲冑の胸部分を貫く。やはり昔使われていたただの甲冑か。
 貫かれた甲冑は糸が切れたかのようにその場に崩れ落ちた。
 呆気なく倒せたかと思ったが、それは違った。
 今の発砲音が合図となって俺たちに殺気を飛ばしていた見えない敵が姿を現し俺たち目掛けて襲ってきた。

「おい、こいつらって」
「見たままです!」
「やっぱりそうかよ!」
 俺たちを襲ってきたのは大量の蠍だった。
 大きさで言えば地球に存在する蠍より倍以上の大きさだが1匹、2匹なら直ぐに対処出来る。しかしこの量はさすがにキツイ!

「一旦階段まで後退しながら各個撃破!」
 俺の指示を合図に全員が後退しながら波のように襲い掛かってくる大量の蠍目掛けて攻撃する。
 アインは亜空間から魔導軽機関銃M249ミニミを取り出し連射し、アリサは愛用の魔導軽機関銃RPKで乱射し、クレイヴは確実に射殺して行く。
 影光は斬撃を飛ばして殺していく。
 ヘレンは魔眼を使って蠍たちの動きを封じていく。
 グリードは土魔法で壁を作って接近を遅らせる。
 で、俺はパチンコ玉を使って殺していく。大量に買っているとはいえ、この依頼が終わったら買い足さないと駄目だろうな。
 そう思いながら俺たちは階段まだ辿り着くと急いで階段を上る。
 しかし、蠍たちは階段を上がろうとはしてこなかった。

「どういう事なのだ?」
 不可思議な現象にヘレンは呟く。

「きっとですが、あの蠍たちはあの階層からは出られないのでしょう」
「なるほどな。なら階段の上から皆殺しだ!」
 そう叫ぶと全員で蠍目掛けて攻撃を浴びせる。
 斬撃、銃弾、魔法、パチンコ玉の雨は蠍が居なくなるまで続いた。
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