魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第三章 魔力無し転生者はランクを上げていく

第六十七話 あれからのスヴェルニ王国 ③

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 冒険者の二つ名は勝手に冒険者や貴族たちが決めて良いものではありませんし、名乗ってはいけないものです。ま、たまにですが誰かが呟いた二つ名がそのまま採用される事もありますけど。
 そして二つ名はそう簡単に手に入れられるものではありません。実力や技術、功績などから二つ名を与えるに相応しいと冒険者組合が判断しなければ貰えない特別な代物なのです。
 また二つ名にはランク制度があって下から順に、位無しくらいなし、王、神の3段階評価になっています。ですがこれはあくまで実力や技術などを評価した上での判断す。ですからその人物の人柄や功績によっては『王』ではなく『皇』や『帝』『聖』などの称号を与えられる事があります。
 ですからジュリアスさんやイザベラ様、ロイド様のような学園内だけで決められた二つ名。イザベラ様たちには失礼ですが子供の間で呼ばれているニックネームとは違い、二つ名はまさに尊敬と畏怖を篭めて呼ばれる冒険者組合が認めた冒険者と言う事です。ま、たまに尊敬よりも畏怖または恐怖が強い冒険者には『鬼』の名が付いた二つ名が与えられてしまう事がありますが、強さで言えば王と同じ扱いです。ですのでどうしてアリサさんやクレイヴさんよりランクの低いグリードさんが鬼の名が付いた二つ名を与えられているのか不思議です。もしかしたらグリードさんが二つ名を与えられた時よりもアリサさんたちが弱かったからかもしれませんね。なんせ二つ名のランクアップは冒険者ランクと違って早々に変わったりしませんから。
 あと各神を崇めている教会の反感を買ってしまうと思いがちかもしれませんが、この制度は数百年前からあるそうで教会も文句を言えないそうです。それに神の名が付いた称号を与えられる人物は大抵その神様の寵愛を授かっている者が大半だそうで、寵愛を受けている者を罰すと言う事は神様の考えを否定する事になりかねないため、教会の人たちも手を出せないわけです。ましてや神様が何も為さらないのですから信者が罰するなんて出来るはずもありませんしね。

「残念ながら私が知っているのは今話した3人だけです。すいませんが他の冒険者に関しては何も……」
 少し申し訳なさそうに口にするジュリアスさん。でも仕方がないですよね、残りの3人はベルヘンス帝国内でも有名と言える程名前が広まっていませんから。
 そんな事を思っていますと残りの3人と会った事のある私に自然と視線が集まっていました。

「そうですね、誰から話しましょうか……」
 正直誰から話して同じですから、別の意味で迷いますね。そう思ってしまうと思わず呟いていました。

「まずグリード・グレムリンさんについてですが、冒険者ランクはギルドフリーダムメンバー内で一番下のBランクでレベルと魔力量も一番下だと言っていました。ですがメンバー内で最も身長の高い3メートを超えるクウォータージャイアントです。隆々筋骨の身体に強面の顔。最初会った時の印象はとても怖い人なのかと思いましたが、とても気が小さくてとても心優しい人です。趣味は料理と家庭菜園でフリーダムのギルドの屋上に畑を作ってしまう方ですね」
「身長3メートル超えで隆々筋骨の強面な見た目、だけど一番気の小さい人物ね……ごめんなさいまったく想像できないわ」
 全員が脳内でイメージしていたようですが、まったく想像できないようです。ま、会ってみないとイメージし辛いですよね。

「その人は何か二つ名や特技とかはないのか?」
 ロイド様はこれまでの有名人の人に比べて見た目以外は技術面の内容が弱いと感じたのでしょう。

「確かにカゲミツさんや他の方たちに比べれば戦闘面ではグリードさんが1番下で劣っているかもしれませんが、最近になって『戦鬼せんき』と言う立派な二つ名が与えられたようです」
「これまた物騒な二つ名だな」
「グリードさんの性格から考えたら確かに物騒ですが、その戦いぶりはとても凄まじいものです。模擬戦をさせて頂きましたが私の攻撃の殆ど躱す事無く受け止めていましたが、まったくダメージを与える事が出来ませんでした。勿論私も死なない程度に魔導弾に織り込む魔力を抑えてはいたのですが」
「私ですら当たり所が悪ければゴム弾でも骨折を免れないフェリシティーの攻撃を受けてほぼ無傷でた戦えるなんて……どれだけ頑丈なんだ」
 私の言葉を聞いてジュリアスさんが体を慄かせながら呟いていた。
 しかしジュリアスさんとは裏腹にイザベラ様は当然と言うように言葉を口にしていた。

「ジャイアント族は大きな人間と言うイメージだけど、その皮膚はどの種族よりも硬いと言われているわ。特に歴戦の戦士ともなるとSSランクの龍とすら殴り合えるほど頑丈な肉体を手にするとまで言われているほどだもの。その血筋を受け継いでるんだから、なんら不思議ではないわね」
 流石はイザベラ様、私たちとは違い博識でいらっしゃいますね。ですがそんな人物を仲間にしてしまうジンさんはやはり凄い。

「そしてその戦い方はイザベラ様が仰った通りの戦士です。長さ4メートル弱はあるウォーハンマーを自由自在に操る姿は恐怖を感じました。私は知りませんが、たった一撃で地面を粉砕するほどらしく、まさに戦鬼と言う二つ名に相応しい方だと私は思いました」
「なるほどね。最近になって頭角を現し始めたのなら私たちが知らなくても無理はないわね」
「そうですね。特にグリードさんが作る料理は美味しいですから」
「フェリそんなに美味しかったの?」
 頬に手を当てて語る私の姿にエミリーが食いついてきました。一番私の事を知っているエミリーだからこそ私が心の底からそう思っているのだと察したのでしょう。

「はい、それはもう。なんせグリードさんは料理スキルの熟練度がⅨにまで達している方ですから」
『Ⅸ!?』
「はい」
 私のそんな言葉に全員が今まで以上に驚きを示しました。
 強くなりたいからジンさんのギルドに入れて貰いました。と言っていたグリードさんとしてはこの反応は少し悲しいかもしれませんが、私としては当然の反応だと思っています。

「熟練度Ⅸと言えば達人レベルよ。屋敷の総料理長ですらⅧなのに凄いわね……」
「はい、出される料理はどれも一般的な料理で豪華な物ではありませんが、とても美味しくて太ってしまわないか心配になるほどでした」
 ああ……思い出したらまたグリードさんの料理が食べたいですね。あの味を知ってしまったら食堂の料理で満足は出来なくなりますからね。
 涎は出ませんが上の空になりかけましたが我に戻った私は軽く咳払いをして話を続ける事にしました。

「6人目のギルドメンバーはヘレン・ボルティネさんです。冒険者Aランクの吸血鬼です」
「吸血鬼だと!?未だに奴隷制度のあるあの国は他種族を見下し人攫いを行っていると言う噂が絶えない種族だぞ。まったくジンの奴は何を考えているんだ」
 ロイドさんは驚きと憤りを感じて愚痴るように言葉を吐いています。いつも明るくて優しいヘレンさんの事を知っている私としては不愉快でしかありませんが、ロイドさんが言った噂に関してもとても信憑性の高いものですから吸血鬼が他種族に好かれていないのも仕方がありません。

「ですがヘレンさんはそんな方ではありませんよ」
「うっ……すまん」
 強めの口調で返答した私の言葉に自分が失言した事に気が付いたロイドさんは謝ってくれました。それだけで私は充分です。それに悪いのは人攫いを行い他種族を見下す一部の吸血鬼であって、全ての吸血鬼ではありませんから。それぐらい分かっているはずです。人間でだって私利私欲の為に他種族を誘拐したり殺したりする犯罪者だっているんですから。

「確かにヘレンさんは吸血鬼ですが、とても優しくてけして他種族を見下したりせず接してくれる明るい吸血鬼です。ま、見た目もそうなのですが精神年齢が少し低いのかとても自由な方ではありますけど……」
 あのジンさんですらあの自由奔放な振る舞いに頭を悩ませていましたからね。

「ですが戦闘能力は高く、魔導双剣を使うAランクの冒険者です。模擬戦で1度だけですがあのカゲミツさんにも勝った事のある実力者です」
『っ!』
「あのカゲミツさんに勝ったですって……フェリシティーさんそれは本当なのかしら?」
「はい。なんせその時の模擬戦を私は見ていましたから」
 今思い出しても凄い戦いでした。
 互いに殺気を飛ばしているのに本気を出さずに行っていたあの模擬戦。なのに私たちが死力を尽くして行った武闘大会団体戦学科別代表選抜よりも遥かに過激な戦いでした。身体能力や魔力云々関係無しに冒険者としてのレベルが違い過ぎました。

「吸血鬼は確かに身体能力や魔力量、魔法属性が高い種族だが、それでもSランクでハーフロードのカゲミツさん相手にAランク冒険者が勝てるとは思えないんだが……」
 考え込んで出した推測を口にするジュリアスさん。
 ヘレンさんやカゲミツさんと同じ近接武器を使うジュリアスさんならではの推測ですね。

「はい、その通りです。あれから何度か二人の戦いを見させて頂きましたが全てカゲミツさんが勝利しています」
「なるほどね。もしかしてヘレンさんは何らかの固有スキルを持っているんじゃないかしら?」
「まさにイザベラ様の言う通りです。ヘレンさんは魔眼所有者です」
『っ!』
 声を発しはしませんでしたがやはり驚いておられました。固有スキルを持っている方はかなり少ないです。現在迷い人や送り人が多くなった現代でも割合で言えば1万人に1の割合です。
 それを踏まえるならこの学園には10人弱もの固有スキル保持者がいるのですから凄い割合だと言えます。
 そしてそんな固有スキルの中でも希少とされている魔眼系統。は100万人に1人と言われています。つまり固有スキル持ちの人が100人いてもその中に1人いる程度のとても稀な固有スキルです。

「やはりね。きっと魔眼を殆ど扱って来なかったか、新たな使い方を思いついて試したんでしょね」
「なるほど、だから初見であったカゲミツさんは負けたのか」
 イザベラ様の言う通りです。話の内容は分かりませんでしたがカゲミツさんと戦う前、ヘレンさんはジンさんと何やら話し込んでいました。その事を考えると間違っていないでしょう。

「それでヘレンさんの魔眼が何か分かるかしら?」
「流石にそこまでは……ただカゲミツさんが負けた時の様子から幻惑に似た何かではないかと思うのですが」
 私には2人の動きが速すぎて目で追う事が出来ませんでした。ですから分かるのは勝負の勝敗ぐらいです。

「そうよね。無理言ってごめんなさい」
 魔眼の能力はそれだけで凄い代物です。ですからおいそれと他人に教えられるようなものじゃありません。命を預け合う仲間同士なら兎も角、護衛対象者であった私に教えられないのは無理もありません。
 きっとイザベラ様もそれを悟って謝って来たんだと思います。

「初めて試したとは言えあのカゲミツさんに勝てるだけの魔眼ね……そう考えると今後は間違いなく有名になる冒険者でしょうね」
 そんなイザベラ様の言葉に「私もそう思います」と心から思っていた事を返しました。
 トレーに乗せられているプラスチックで出来たコップの中身を飲んで喉を潤し直した私は改めて口を開きました。

「そして最後はアインさんですが、この方はジンさんよりも後に冒険者になった新人です。ですが既にジンさんと同じでAランク冒険者になった方です」
 そんな私の言葉に皆さん驚いていましたが、これまでの内容を聞いている分驚きのベクトルは低いようですけど。

「アインさんはイザベラ様よりも多い魔力量の持ち主で、私と同じ魔導銃を使う方です。ですが私と違い、ハンドガン、サブマシンガン、アサルトライフル、ライトマシンガン、スナイパーライフルと全ての魔導銃も完璧に使いこなす方です」
「それは凄いわね。そんな人がどうして魔導銃なのかしら私より魔力量が多いのなら魔法銃を使えば良いと思うのだけど」
 感嘆の言葉を漏らしたイザベラ様でしたが、直ぐに当然と言える質問をして来たした。

「私も最初はそう思い質問したのですが、どうやらアインさんは無属性の魔法しか使えないようなんです」
「なるほどね。それなら納得だわ」
 魔法銃を使う全ての人が魔法属性を持っています。無属性だけの人でも魔法銃を使う事は可能性ですが、戦闘の幅を広げるのであれば魔導銃の方が遥かに良いので使う方はいません。
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