僕は一般市民ですが僕の周りに集まる人はなぜかチート級の人ばかりです。

小鳥遊 朱希

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第1話:僕は一般市民なのに…(泣)

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「いぃーやぁーっ!!!(泣きながら逃げる)」
僕はカゲツキ。見ての通り善良な一般市民だ。

ー遡ること30分前ー
「よし。これくらいかな。」
僕はスラム平原に薬草を取りに来ていた。そして、見てしまった。ベビーキャット達が寝ているのを。
「うっ、ベビーキャットだ…。けどここを通らないと帰れないし…。よし、踏まないように気をつけて…っと…。」
「フギャー!!(怒)」
「あっ、やべ…踏んじゃった…(汗)」

ーそして現在…ー
こうして僕はベビーキャットから逃げている。
って、こんな回想している場合じゃないし!!
ってかここはスライムしか出ないと噂の平原なのに何故かベビーキャット出たし!!僕、Dランクの底辺モンスター(主にスライム)しか倒したことない、善良な一般市民だし!!

ーザッ!!バンッ!!
「カゲツキ殿!!ここは私に任せよ!!
お主ら、彼を誰と心得る。私、ツバキの婚約者である男ぞ!! お主らが襲った罪は死を持って償っていただこう!!」
「…えっ?」

そして、ツバキが一閃をやった瞬間、ベビーキャットたちは跡形もなく消えた。…いや、消え去った。

「カーゲーツーキーどーのー♡」
「ゲッ、ツバキ… ど、どうしてここに…?」
「どうしてってそりゃぁ… カゲツキ殿に逢いに来たからにきまってるだろ?」
「ツ、ツバキ!!とりあえずくっつくな!!そしてこれ以上は近寄るな!!」
「グスッ…… カゲツキ殿、私が嫌いか…?」
「き、嫌いではないけど…」
「ならよいではないか♡」

ー彼女の名はツバキ。容姿端麗で世界最強、剣術では世界で唯一の最高ランクを誇るサムライだ。
なぜそんな彼女が一般人の僕に惚れてるかって?それはこっちが聞きたいわ!! …僕はただの一般市民なのに…(泣)
…ってのは置いといて…… 実は自覚ないけど僕のスキルのせい…みたいなんだよね、ツバキがこうなったの…。
僕のスキルがなんだって…?魅了に決まってんじゃん…
僕だってこんなスキル欲しくてついてるわけじゃないし、それに「魅了のみが最高ランク」よりも魔物討伐に役立つものが少しでも高ければよかったのにって何度思ったことか…。しかもスキル能力に「同じく最高ランクを持つ人しか魅了されない」と書いてあるから困ったものだ…。

そして僕のスキルに魅了された人達はまだまだいるんだ…。僕はあくまでも一般市民だから平凡な日常を過ごしたいだけなのに!!(泣)

「カゲツキ殿、もう帰られるのか?私と一緒に帰らぬか?」
「えっ………(いや、けどまたベビーキャットに追いかけられるのはな…)」
「しょうがない、一緒に帰るか。」
「やった!!カゲツキ殿大好きです♪」
「だーかーら、ひっつくなー!!」

こうして、僕は村に戻ってきた。…と思ったらある声がした。

「おーい、カーゲーツーキー」
「次は誰… ってお前かい!!」
「お前とは酷いな。我輩は天才博士なのだぞ。敬え。」
「あー…ハイハイ、天才博士ねー(棒)」
「そうだ!天才博士なのだ! 頭なでなでしていいのだぞ?お主だけ特別だからな!えへへっ(照)」
「うっ…い、いや、それはやめとく… 後ろの視線が痛いので………」
「視線…? って、あーー!!!お主は!! 我輩のカゲツキを奪おうとする悪魔!!」
「だーれーがー、悪魔ですってぇ…?(怒)」
「頭グリグリするでない、我輩、バカになるだろ!!カゲツキぃー、ツバキがいじめるぅー(泣)」

ー天才博士と自称している彼女の名はナギ。僕に魅了された一人で、世界で唯一、頭脳が最高クラスの人となる。また、自分で天才博士と言っている痛い子… に、思えるだろうがあながち間違ってはいない。
それもそのはず、彼女の発明した機械の多くはこの世界で色んなことに役立っており、彼女がいなければ文明の発展はなかったとまで言われるくらいの天才だ。ちなみに彼女はまだ10歳で天才博士と言われているから色んな意味ですごいと思う…。そんな彼女には色々な面で助けて貰っている。

「はぁ…。とりあえずツバキはナギをグリグリするのやめろ。そしてナギは俺の腕を掴むな。俺はあくまでも善良な一般市民でしかないから天才発明家と剣術最強が近くにいるだけでも命を狙われかねないと思うから俺に近づかないでく……」
「危ない!!カゲツキ殿!!」
「わぁ!!!ったた…。」

ーその瞬間、木の間から矢が飛んできた。間一髪、ツバキが庇ってくれたから僕は当たらずに済んだ。

「はぁっ!!」
そして、ツバキは木に向って剣を振った。
「グハッ!!」
すると、忍びらしき人物が落ちてきた。
そして、ナギとツバキが忍びらしき人物に、詰め寄っていた。……正直今のあの二人、僕で止められそうにないくらい怖い…。
「……お主。お主は今、誰に向って矢を放った。…返答次第では生きて帰れると思うなよ?」
「お前は今誰に向って矢を打ったんだ…?返答次第では我輩の実験台になってもらうぞ…?」
「わ、わーーわーー!!!な、ナギもツバキも、僕は無事だったんだし…ね?あ、あまり拷問にかけるのも可哀想でしょ!! ここは誰に言われてやったのかだけ聞いて、見逃してあげて?…ね? ほ、ほら!この忍びの人も怖がってなんも言えなくなってんじゃん!!」
「か、カゲツキ殿がそーいうなら………。し、仕方ない…。本当は生かして返すのは癪に障るが…。」
「本当はえー… と言いたいところじゃが。全く…。カゲツキは甘いんじゃ…。カゲツキが言うならその通りにしてやる。が、そこの忍びの者よ。2度目はないと思え。」

忍びらしき人物は勢いよく首を縦に振り、そして、自分の国に帰った。まさか僕を襲った国が隣国である【アーカイド王国】であるとは…。アーカイド王は僕の近くにツバキがいるのは分かってるはずなのに…。

「あっっっの!!クソ王子!! 私がカゲツキの婚約者になったからってカゲツキ狙わなくても良くないか!? カゲツキに何かあったらあの国滅ぼす。いいよね、それくらいは神様も許してくれるよね。私のカゲツキを襲うくらいだもん、それくらいの覚悟はあるんだよね。」
「そうじゃそうじゃ!!カゲツキが死んだら我輩タダでは済まさんからな。我輩の発明品を全部アーカイド王国に輸出停止にしてやる。文明も発展せずに滅びていくが良い。」
「ふ、二人とも…?こ、怖いこと言わずにさ、ね…?ぼ、僕は無事なんだしさ(汗)」
「大丈夫だ、まだ滅ぼすつもりないからな。カゲツキ殿が無事だからな。」
「大丈夫だ、我輩もまだ輸出停止にするつもりはない。偉いでしょ?だからなでなでして…?」
「あっ!!ずるいぞナギ!!私もなでなでして欲しいぞ!!」
「しょうがない…。順番にな。」
(二人とも喜んでる…。こう見るとしっぽを思いっきり振ってる犬だな…。)

こうして僕は家に帰ろうとした。が、その時、村で僕を探していた村長に呼び止められた。『王宮の近衛兵からの伝言がある。アッシェルメ王国の王様がカゲツキ殿を呼んでいる。』と。

ー僕のこんな日常が、こんな形で崩れることになろうとは、この時は知る由もなかった。

ーーーーー

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