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第8章 不屈の男、信秀
6.十兵衛の一計
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(道三様は、やはりこれは大きな賭けですぞ・・)
十兵衛は、信秀が刀を抜くのを眉一つ動かさず黙って見ていたが、頭の中では合戦前に道三と交わした会話を思い出していた。
大垣城を攻める者を軍議で決め、結果、道三の妻たちの親族にあたる稲葉一鉄と、明智光安の両名が選ばれた。
軍議の後、一鉄、光安、十兵衛の3人だけ、道三の茶室に呼ばれた。
道三は、3人にお茶を点てながら、3人が無事大垣城を落とした後の事について話し始めた。
『元旦の席で、お主らに伝えた、昨年、ワシが会った今川家の者について少し伝えておこう』
『そ奴は、有名な僧でなぁ。今川家の黒衣の宰相なんて呼ばれ、他国から畏怖されているモンよ』
『太源雪斎殿ですか・・』
稲葉一鉄が、主君の言っている人物がわかり、答え合わせをする様に一人の名前をあげる。
『そうじゃ、そのとおりじゃ』
(太源、どこかで聞いた様な・・・)
十兵衛と光安も、その名前に記憶に少し引っかかるモノを感じたが、主君の言葉に耳をかたむけるのを優先し、その場では何も言わず、聞き流していた。
『あ奴が、わざわざ我が国に来てたのは、尾張の国に調略を仕掛けるために必要だったからじゃ』
『流石に、奴は有名人じゃ、変装したとしても尾張の国で直接動く事もできまい』
『それで、奴が信秀に対する不穏分子共と情報交換する場として選んだのが、尾張の国の隣国、我らの美濃じゃったんだと思う』
『水面下で、織田が我らに同盟の話を持ち掛けてきた事を知っていたのも、そう考えれば合点がいく・・』
『あ奴は、織田と戦う前に、尾張を内乱によって疲弊させ、信秀が疲れ果てた処で、大軍を持って攻め寄せるつもりじゃ』
『・・・孫子とかいった、明国の昔の兵法家が言ってる・・・何じゃったかのう?』
『戦わずして勝つ・・・ですね』と十兵衛が直ぐにその答えを出す。
『そうじゃ、十兵衛、流石じゃのう』
『殿、申し訳ございませぬ。話が遠回り、いや回りくどく』
『それで、今川の行動を知った上で、我らにどう動けと、ご指示があれば単刀直入におしゃって下さい!』
光安が、少し困った様な口調で道三に指示を仰ぐ。
『スマヌ・・・では、信秀も、我らにだけカマってられない状況じゃ』
『大垣城に急襲する我らが言うのも何だが、我らは信秀の真の敵ではない、我らに構っている暇があったら今川との合戦に供えろと』
『それ~をじゃなぁ、上手く信秀に伝えれば、我らは血を多く流す必要なく大垣城も手に入れられると』
『思うのじゃ・・・・』
『大垣城を落とすのは、それほど、難しい事ではない。お主ら以外の者でも出来る筈じゃ』
『ワシが頼りにするお主らであれば、城を奪われた信秀に、それを納得させれるのではないかと思ってな・・・』
『大垣城は、結納の品として返してもらうぞ!それでよければ、信秀の息子と帰蝶様の祝言も認め、同盟を結んでやると・・・、殿、それは我あまりに我らに都合の良すぎる勝手な道理かと・・』
道三の思惑を一鉄が否定する様にそう言うと、一鉄の隣にいた光安も同意する様に何度も頷いた。
(・・・・、城を取られた者が、そのすぐ後に、交渉の席に立つとは考えられぬ・・)
十兵衛も、一鉄と光安同様、道三の思惑は机上の空論である気がした。
しかし、茶室の奥にある一つのモノに目がとまり、頭に一計が閃いた。
『道三様、叔父上、一鉄殿、私に名案がございます』
『其処にあります、碁盤と碁石を私に持って行かせてはくれませぬか、相手がその交渉にのるか反るかはわかりませんが、一つ策がございます』
十兵衛は、慎重にそう皆に伝え、その場で自分の策を道三と二人に説明したのであった。
『明智なにがしとか言ったな・・お主に聞く、この碁盤は何じゃ??』
刀を片手で持ち、ワザと十兵衛の傍まで来て、信秀は十兵衛の顔を見下ろしながらそう聞いた。
『かの碁盤は、明の国より取り寄せました国宝級の碁盤でございます!』
『道三様より、織田信秀様に結納品のお返しとして、献上しろと仰せつかって参りました!』
『結納の品とは、何じゃ?そんなモンあげたためしはないぞ!』
『大垣城でございます。道三様は、織田家との誼を結ぶにあたり、以前織田家に貸していたモノを返してしてもらった上で、過去の遺恨を忘れ、穏やかな気持ちで誼を結びたいと仰っておりました』
『此度は、誠にメデタキ事でございまする・・』
『城一つに、たった一つの碁盤で見合うと、おんしぃぃ、本気で思っておるのか、このクソが!』
信秀は、今にも斬りかかりそうな雰囲気で、持っている刀を大きく振りかざした。
『・・・・思っておりませぬ、最後まで話をお聞きください・・』
『今から、私がその碁盤に城一個分の価値を付け足しまする』
『城一個分の価値を足すだと・・・ヌカセィ、戯言を申すな!』
信秀は、頭に来たように、そう言うと、刀を振りかざした手に、もう一つの手を重ね、切りつける態勢を取った。
(やはり・・・ダメか、煕子、叔父上、先に行きま・・)
信秀の殺気を感じ、十兵衛は既に自分の死を受け入れた時であった。
『オヤジィ、待ってくれッ!オレはこ奴の答えを最後まで聞きたい』
『コイツを斬るのは、それからでも遅くはネェだろ!死ぬ覚悟できてる奴らに、最後にケジメをつけさせてやるのが礼儀だろぉ!』
信秀の子、信長であった。
息子の正論に、今度は信秀が折れた。
『・・・ガキが、モノを分った様な事、言いやがって・・』
『・・・・明智なにがし、城一個分の価値を足すだと・・オオボラだったら八つ裂きだぞ・・』
『サッサと、吐いて、ワシの前に首を突き出せ!!』
信秀の声は、変わらず乱暴であったが、その声色は、冷水を浴びせられ、頭が冷えた様な落ち着きを取り戻していた。
『それでは、コレをご覧ください・・』
十兵衛はそう言うと、碁石の袋から、白い碁石を抜き碁盤の真ん中に置く。
そして今度は、もう一つの碁石袋から黒い碁石を6つ取り出す。
そして白い碁石を黒い碁石を囲むようにして置いていく。
黒い碁石に囲また白い碁石の隣の二マスだけがあけられている状況である。
もし、黒い碁石を一つだけでも置けば直ぐ白い碁石は動けなくなり、詰みである。
『信秀様、2か所白い碁石の隣のマスをあけておきましたので、好きな碁石をお置き下さい・・』
『美濃は、斎藤家は、信秀様のご決断次第で、白くも黒くもなりまする・・』
『この盤上は、今の尾張の国、そして裏で指すのは、駿河の黒衣の宰相でございまする』
『信秀殿を疲れさせ、疲弊しきったところで、そ奴は攻めて来られると、道三様は』
『信秀様に、それをお伝えせよと・・』
腹の決まった十兵衛は饒舌であった。
『・・・・』
『小局を捨て、大局を見ろと・・・気に食わん・・』
信秀は、自分の表情を伺っている信長の目を確認する様に一度見て、大丈夫だというように笑みを浮かべる。
そんな父親の笑みをみて、信長も同じような笑みを浮かべた。
この親子は、言葉がなくとも顔の表情で会話ができるほど仲が良かったのである。
少し間を空け、決断を告げる。
『帰って、道三殿に伝えろ、結納の品の返礼、確かに受け取ったと・・』
『婚礼を前に、預かっていた大垣城も御返ししましたので、今後は良しなにと・・な』
『者共、前言撤回、撤退じゃ、急ぎ戻り、平手と信広と共に、謀反人共の成敗に向かう!!!』
十兵衛は、九死に一生を得て、大役を成功させたのであった。
十兵衛は、信秀が刀を抜くのを眉一つ動かさず黙って見ていたが、頭の中では合戦前に道三と交わした会話を思い出していた。
大垣城を攻める者を軍議で決め、結果、道三の妻たちの親族にあたる稲葉一鉄と、明智光安の両名が選ばれた。
軍議の後、一鉄、光安、十兵衛の3人だけ、道三の茶室に呼ばれた。
道三は、3人にお茶を点てながら、3人が無事大垣城を落とした後の事について話し始めた。
『元旦の席で、お主らに伝えた、昨年、ワシが会った今川家の者について少し伝えておこう』
『そ奴は、有名な僧でなぁ。今川家の黒衣の宰相なんて呼ばれ、他国から畏怖されているモンよ』
『太源雪斎殿ですか・・』
稲葉一鉄が、主君の言っている人物がわかり、答え合わせをする様に一人の名前をあげる。
『そうじゃ、そのとおりじゃ』
(太源、どこかで聞いた様な・・・)
十兵衛と光安も、その名前に記憶に少し引っかかるモノを感じたが、主君の言葉に耳をかたむけるのを優先し、その場では何も言わず、聞き流していた。
『あ奴が、わざわざ我が国に来てたのは、尾張の国に調略を仕掛けるために必要だったからじゃ』
『流石に、奴は有名人じゃ、変装したとしても尾張の国で直接動く事もできまい』
『それで、奴が信秀に対する不穏分子共と情報交換する場として選んだのが、尾張の国の隣国、我らの美濃じゃったんだと思う』
『水面下で、織田が我らに同盟の話を持ち掛けてきた事を知っていたのも、そう考えれば合点がいく・・』
『あ奴は、織田と戦う前に、尾張を内乱によって疲弊させ、信秀が疲れ果てた処で、大軍を持って攻め寄せるつもりじゃ』
『・・・孫子とかいった、明国の昔の兵法家が言ってる・・・何じゃったかのう?』
『戦わずして勝つ・・・ですね』と十兵衛が直ぐにその答えを出す。
『そうじゃ、十兵衛、流石じゃのう』
『殿、申し訳ございませぬ。話が遠回り、いや回りくどく』
『それで、今川の行動を知った上で、我らにどう動けと、ご指示があれば単刀直入におしゃって下さい!』
光安が、少し困った様な口調で道三に指示を仰ぐ。
『スマヌ・・・では、信秀も、我らにだけカマってられない状況じゃ』
『大垣城に急襲する我らが言うのも何だが、我らは信秀の真の敵ではない、我らに構っている暇があったら今川との合戦に供えろと』
『それ~をじゃなぁ、上手く信秀に伝えれば、我らは血を多く流す必要なく大垣城も手に入れられると』
『思うのじゃ・・・・』
『大垣城を落とすのは、それほど、難しい事ではない。お主ら以外の者でも出来る筈じゃ』
『ワシが頼りにするお主らであれば、城を奪われた信秀に、それを納得させれるのではないかと思ってな・・・』
『大垣城は、結納の品として返してもらうぞ!それでよければ、信秀の息子と帰蝶様の祝言も認め、同盟を結んでやると・・・、殿、それは我あまりに我らに都合の良すぎる勝手な道理かと・・』
道三の思惑を一鉄が否定する様にそう言うと、一鉄の隣にいた光安も同意する様に何度も頷いた。
(・・・・、城を取られた者が、そのすぐ後に、交渉の席に立つとは考えられぬ・・)
十兵衛も、一鉄と光安同様、道三の思惑は机上の空論である気がした。
しかし、茶室の奥にある一つのモノに目がとまり、頭に一計が閃いた。
『道三様、叔父上、一鉄殿、私に名案がございます』
『其処にあります、碁盤と碁石を私に持って行かせてはくれませぬか、相手がその交渉にのるか反るかはわかりませんが、一つ策がございます』
十兵衛は、慎重にそう皆に伝え、その場で自分の策を道三と二人に説明したのであった。
『明智なにがしとか言ったな・・お主に聞く、この碁盤は何じゃ??』
刀を片手で持ち、ワザと十兵衛の傍まで来て、信秀は十兵衛の顔を見下ろしながらそう聞いた。
『かの碁盤は、明の国より取り寄せました国宝級の碁盤でございます!』
『道三様より、織田信秀様に結納品のお返しとして、献上しろと仰せつかって参りました!』
『結納の品とは、何じゃ?そんなモンあげたためしはないぞ!』
『大垣城でございます。道三様は、織田家との誼を結ぶにあたり、以前織田家に貸していたモノを返してしてもらった上で、過去の遺恨を忘れ、穏やかな気持ちで誼を結びたいと仰っておりました』
『此度は、誠にメデタキ事でございまする・・』
『城一つに、たった一つの碁盤で見合うと、おんしぃぃ、本気で思っておるのか、このクソが!』
信秀は、今にも斬りかかりそうな雰囲気で、持っている刀を大きく振りかざした。
『・・・・思っておりませぬ、最後まで話をお聞きください・・』
『今から、私がその碁盤に城一個分の価値を付け足しまする』
『城一個分の価値を足すだと・・・ヌカセィ、戯言を申すな!』
信秀は、頭に来たように、そう言うと、刀を振りかざした手に、もう一つの手を重ね、切りつける態勢を取った。
(やはり・・・ダメか、煕子、叔父上、先に行きま・・)
信秀の殺気を感じ、十兵衛は既に自分の死を受け入れた時であった。
『オヤジィ、待ってくれッ!オレはこ奴の答えを最後まで聞きたい』
『コイツを斬るのは、それからでも遅くはネェだろ!死ぬ覚悟できてる奴らに、最後にケジメをつけさせてやるのが礼儀だろぉ!』
信秀の子、信長であった。
息子の正論に、今度は信秀が折れた。
『・・・ガキが、モノを分った様な事、言いやがって・・』
『・・・・明智なにがし、城一個分の価値を足すだと・・オオボラだったら八つ裂きだぞ・・』
『サッサと、吐いて、ワシの前に首を突き出せ!!』
信秀の声は、変わらず乱暴であったが、その声色は、冷水を浴びせられ、頭が冷えた様な落ち着きを取り戻していた。
『それでは、コレをご覧ください・・』
十兵衛はそう言うと、碁石の袋から、白い碁石を抜き碁盤の真ん中に置く。
そして今度は、もう一つの碁石袋から黒い碁石を6つ取り出す。
そして白い碁石を黒い碁石を囲むようにして置いていく。
黒い碁石に囲また白い碁石の隣の二マスだけがあけられている状況である。
もし、黒い碁石を一つだけでも置けば直ぐ白い碁石は動けなくなり、詰みである。
『信秀様、2か所白い碁石の隣のマスをあけておきましたので、好きな碁石をお置き下さい・・』
『美濃は、斎藤家は、信秀様のご決断次第で、白くも黒くもなりまする・・』
『この盤上は、今の尾張の国、そして裏で指すのは、駿河の黒衣の宰相でございまする』
『信秀殿を疲れさせ、疲弊しきったところで、そ奴は攻めて来られると、道三様は』
『信秀様に、それをお伝えせよと・・』
腹の決まった十兵衛は饒舌であった。
『・・・・』
『小局を捨て、大局を見ろと・・・気に食わん・・』
信秀は、自分の表情を伺っている信長の目を確認する様に一度見て、大丈夫だというように笑みを浮かべる。
そんな父親の笑みをみて、信長も同じような笑みを浮かべた。
この親子は、言葉がなくとも顔の表情で会話ができるほど仲が良かったのである。
少し間を空け、決断を告げる。
『帰って、道三殿に伝えろ、結納の品の返礼、確かに受け取ったと・・』
『婚礼を前に、預かっていた大垣城も御返ししましたので、今後は良しなにと・・な』
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