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第40話 緊急の事件
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その時、ジェレミーにGPSの呼び出しがかかった。バルク少佐からの呼び出しだった。
「今すぐ、基地まで来い」
「今、基地です」
「装備をしろ。ブルー隊全員とベック、シン、ケムシアを召集しろ。緊急だ。急げ」
ジェレミーの様子から見て、バルク少佐の呼び出しは尋常でないものだったに違いない。ジェレミーは少佐から細かい指示を受けていた。
彼は会話をきってから、指令だけあわただしく私に伝えて、大急ぎで指定された連絡を取りにかかった。
なにかが起こったに違いない。こんな呼び出しはどう考えても普通じゃない。だが、ジェレミーに聞ける状態じゃなかった。ジェレミーは顔面蒼白だった。
私服だったので、いったん部屋へ戻って、洗いざらしの軍服を着込んで出かけた。ハンスのいわゆるみすぼらしい軍服というヤツだ。
基地に着くと、ギルとゼミー、シェリが作戦の準備をしていた。ベックとシン、ケムシアも集まっていた。彼らもびっくり眼で、作戦の準備をしていた。
「とりあえず、一週間分の用意をしろって」
ギルが説明した。彼も緊張した面持ちだった。
「どうしたんだ。何が起こったんだ」
ナオハラが、制服に袖を半分通した状態で、走りこんできた。あとは退院したばかりのオスカーだけだ。
ジェレミーの横で、バルク少佐が何事か早口で話していた。
バルク少佐の顔色が変わっていた。あの彼が、緊張していた。たまたまブラックの連中が二、三名基地へ入ろうとしていた。
「だめだ。帰れ。基地内へ立ち入るな。あとで指示する」
バルク少佐が、驚くような大声で怒鳴った。
連中はびっくり仰天したらしかった。あたり前だ。自分たちの基地なのだ。オスカーが、その後ろから走りこもうとしていた。それに目ざとく気づいた少佐はまたもや怒鳴った。
「オスカー、遅いぞ。早く入れ。そして、ドアを閉めろ」
ブルー隊とジェレミーは、事態の異様さに顔色を変えながら、バルク少佐の周りを囲んだ。
少佐は、全員に告げた。
「いいか。絶対に誰にも言うな。家族にも言うな」
少佐の目が全員の目を一渡りにらんだ。
「旧の気象センターを捜索していた、パレット中佐とキム少佐が、グラクイに囲まれ、殺された」
みなが息を呑んだ。
「パレット中佐隊は孤立している。敵は短銃で武装している。光ボムが最も有効だが、中佐隊は持参していない。ノルライド、ギル、ベック、シン、ケムシアが射程の長い銃で警護に当たれ。オスカーは、ナオハラ、ゼミー、シェリを率いて、投光機の準備だ。わかったな」
マイカが必死になって、防弾服を全員分持ってきた。ジェレミーは銃を運び込んできた。全員が装備をやり直した。
「いいか。ここが旧の気象センターだ。中佐と少佐はここで襲撃された」
バルク少佐は地図を指した。
「そのほか、数名が負傷しているはずだ。何十という数のグラクイが集団でたった一人に襲い掛かっているらしい。早く行くことが必要だ。彼らが、短銃以外、どんな武器を所持しているのか不明だ」
「あの体格で、銃を担いで走り回ることは出来ない。ライフルを撃てば、おそらく彼らは反動でぶっ飛ぶ。据付式の機関銃なら撃てるかもしれないが、それらを移動させることがおそらく無理だ。短銃の届かない距離から、間合いを詰めていきましょう」
私が口を挟んだ。少佐はにらみつけた。
私は周りを見回した。その視線にギルやベッグがうなずいた。ナオハラが目を光らせていた。全員行く気なのだ。
少佐がしぶしぶ微笑んだ。
「ノルライド、口が多い。 だが、そのとおりだ。 彼らには体格という限界がある。
ジェレミーが、どこから進入していくと一番安全か、今、確認している。後方が安全な地域を選んで、撃って進め。敵の真ん中なんて、全方位から狙われて危険だからね。せめて、背中くらいは安全な地域から侵入しないといけない。
先に、ノルライドチームが行き、建物の外から、ある程度の安全性を確保しろ。投光機をできるだけ早く投入する。
機材チームの隊長はオスカーだ。進入経路は有る程度限定されている。このあたりだ。マイカ、位置の指定を間違えるな。オスカー、頼んだぞ。準備が出来次第、行かなくてはならない」
ギル、ベッグ、シン、ケムシアと目顔で合図した。シンは、精悍な顔立ちの頬髯の濃い男で、ケムシアはいかにもはしこそうな細身の男だ。いずれも気心の知れた間柄だった。彼らは目が合っただけで、すぐに立ち上がった。
「いいか、自分の安全をまず考えるんだ。なぜなら……」
バルク少佐は口ごもった。それから、はっきりと言った。
「いいか、パレット隊は全滅しているかもしれない。我々が助けられるのは、彼らの命ではないかもしれない。生きている者の命が一番大事だ。危なければ、すぐに撤退しろ。卑怯でも何でもない」
マイカが次から次へ、光ボムとその他の装備を手渡していく。彼女は汗をかいていた。
早く行かないと、助けられないかもしれない。パレット隊が危険にさらされているのだ。慎重さが要求されるのに、はやる気持ちが抑えられない。本来なら、最も年長で女性の私がみんなの重石にならないのに、全然ダメだ。
全員何も言わなかったが、素早く準備し、少佐とジェレミーを見た。
少佐がうなずくのが合図だった。そろって、GPSを作動させた。
土ぼこりをあげて、地面に到達するや否や、みなくるりと器用に回って、あたりを確認した。
今は昼間だ。
「少尉、あそこですね」
旧の気象センターはすぐにわかった。ベッグが指差した。ここからでは、ただの黒っぽい四角にしか見えなかった。
あの中に、パレット中佐隊がいる。
早く行きたいが、グラクイがどこに潜伏しているのかがわからない。
「GPSで確認しよう。後ろから撃たれたら、ひとたまりもない」
「後ろはいません。前方に相当数がいます。多分、あの気象センターの中でしょう」
敵は百に満たないくらいの数だが、北側から散開して気象センター内部と周りを囲んでいた。
彼らも我々に気づき、じりじりと近づいてきた。間合いが詰まっていく。
「少尉、届きますか?」
私は黙ってスコープで確認した。そして注意深く構えて、撃った。
「OK。命中」
旧気象センターから、グラクイは来ているらしい。ありがたい。いくらグラクイでも、無限にいるわけではないはずだ。建物の外に出できてくれれば、それだけ旧の気象センター内の数が減らせる。
旧の気象センターは、今、何のインフラも通じていなかった。電気もないから、中はたぶん真っ暗だ。
そんなところで、グラクイと対決することになったら、たまったものではない。こっちが全滅してしまう。
向かってくるグラクイを、交代で撃ち殺して進んで行った。地中から狙われないよう、出来るだけ地盤の固いところを選んでいく。地盤の固いところは、穴を掘るのが難しいので、彼らがいきなり出現する可能性は低い。
ついに気象センターの全容が、肉眼ではっきり確認できるところまで近づいた。
ギルが、黙って指差した。
灰色の荒野の中に、コンクリート製の薄汚れた五階建てくらいの建物がポツリと建っていた。
少し傾いているように見える。
窓ガラスはすでに破れてなくなっており、窓の部分は黒く見えるただの四角い穴だった。それが壁面に規則的に並んでいた。
そう思って見るせいか、その建物には、なにか見捨てられた感じ、不吉な感じが漂っていた。
全員が黙って建物を見た。GPSで確認する限りでは、もう、近くにグラクイはいなかった。
問題は建物の中だった。
中はGPSが効かなかった。
ジェレミーは、最初は軍の設備の故障と言っていた。
だが、今となっては、それは間違っていることがわかっていた。
誰かが、何かで遮断している。
目視だけが頼りだった。
我々は、建物の中が見通せるところまで近づいた。大きな真っ黒な口をぽっかりあけているのが、中央の出入り口だろう。
中は真っ暗だ。ドアは、昔は自動ドアだったのかもしれない。片方だけがまだ残っていたが、どうやら枠だけで、ガラスそのものは割れていて、ギザギザの一部だけが残っているように見えた。
「今すぐ、基地まで来い」
「今、基地です」
「装備をしろ。ブルー隊全員とベック、シン、ケムシアを召集しろ。緊急だ。急げ」
ジェレミーの様子から見て、バルク少佐の呼び出しは尋常でないものだったに違いない。ジェレミーは少佐から細かい指示を受けていた。
彼は会話をきってから、指令だけあわただしく私に伝えて、大急ぎで指定された連絡を取りにかかった。
なにかが起こったに違いない。こんな呼び出しはどう考えても普通じゃない。だが、ジェレミーに聞ける状態じゃなかった。ジェレミーは顔面蒼白だった。
私服だったので、いったん部屋へ戻って、洗いざらしの軍服を着込んで出かけた。ハンスのいわゆるみすぼらしい軍服というヤツだ。
基地に着くと、ギルとゼミー、シェリが作戦の準備をしていた。ベックとシン、ケムシアも集まっていた。彼らもびっくり眼で、作戦の準備をしていた。
「とりあえず、一週間分の用意をしろって」
ギルが説明した。彼も緊張した面持ちだった。
「どうしたんだ。何が起こったんだ」
ナオハラが、制服に袖を半分通した状態で、走りこんできた。あとは退院したばかりのオスカーだけだ。
ジェレミーの横で、バルク少佐が何事か早口で話していた。
バルク少佐の顔色が変わっていた。あの彼が、緊張していた。たまたまブラックの連中が二、三名基地へ入ろうとしていた。
「だめだ。帰れ。基地内へ立ち入るな。あとで指示する」
バルク少佐が、驚くような大声で怒鳴った。
連中はびっくり仰天したらしかった。あたり前だ。自分たちの基地なのだ。オスカーが、その後ろから走りこもうとしていた。それに目ざとく気づいた少佐はまたもや怒鳴った。
「オスカー、遅いぞ。早く入れ。そして、ドアを閉めろ」
ブルー隊とジェレミーは、事態の異様さに顔色を変えながら、バルク少佐の周りを囲んだ。
少佐は、全員に告げた。
「いいか。絶対に誰にも言うな。家族にも言うな」
少佐の目が全員の目を一渡りにらんだ。
「旧の気象センターを捜索していた、パレット中佐とキム少佐が、グラクイに囲まれ、殺された」
みなが息を呑んだ。
「パレット中佐隊は孤立している。敵は短銃で武装している。光ボムが最も有効だが、中佐隊は持参していない。ノルライド、ギル、ベック、シン、ケムシアが射程の長い銃で警護に当たれ。オスカーは、ナオハラ、ゼミー、シェリを率いて、投光機の準備だ。わかったな」
マイカが必死になって、防弾服を全員分持ってきた。ジェレミーは銃を運び込んできた。全員が装備をやり直した。
「いいか。ここが旧の気象センターだ。中佐と少佐はここで襲撃された」
バルク少佐は地図を指した。
「そのほか、数名が負傷しているはずだ。何十という数のグラクイが集団でたった一人に襲い掛かっているらしい。早く行くことが必要だ。彼らが、短銃以外、どんな武器を所持しているのか不明だ」
「あの体格で、銃を担いで走り回ることは出来ない。ライフルを撃てば、おそらく彼らは反動でぶっ飛ぶ。据付式の機関銃なら撃てるかもしれないが、それらを移動させることがおそらく無理だ。短銃の届かない距離から、間合いを詰めていきましょう」
私が口を挟んだ。少佐はにらみつけた。
私は周りを見回した。その視線にギルやベッグがうなずいた。ナオハラが目を光らせていた。全員行く気なのだ。
少佐がしぶしぶ微笑んだ。
「ノルライド、口が多い。 だが、そのとおりだ。 彼らには体格という限界がある。
ジェレミーが、どこから進入していくと一番安全か、今、確認している。後方が安全な地域を選んで、撃って進め。敵の真ん中なんて、全方位から狙われて危険だからね。せめて、背中くらいは安全な地域から侵入しないといけない。
先に、ノルライドチームが行き、建物の外から、ある程度の安全性を確保しろ。投光機をできるだけ早く投入する。
機材チームの隊長はオスカーだ。進入経路は有る程度限定されている。このあたりだ。マイカ、位置の指定を間違えるな。オスカー、頼んだぞ。準備が出来次第、行かなくてはならない」
ギル、ベッグ、シン、ケムシアと目顔で合図した。シンは、精悍な顔立ちの頬髯の濃い男で、ケムシアはいかにもはしこそうな細身の男だ。いずれも気心の知れた間柄だった。彼らは目が合っただけで、すぐに立ち上がった。
「いいか、自分の安全をまず考えるんだ。なぜなら……」
バルク少佐は口ごもった。それから、はっきりと言った。
「いいか、パレット隊は全滅しているかもしれない。我々が助けられるのは、彼らの命ではないかもしれない。生きている者の命が一番大事だ。危なければ、すぐに撤退しろ。卑怯でも何でもない」
マイカが次から次へ、光ボムとその他の装備を手渡していく。彼女は汗をかいていた。
早く行かないと、助けられないかもしれない。パレット隊が危険にさらされているのだ。慎重さが要求されるのに、はやる気持ちが抑えられない。本来なら、最も年長で女性の私がみんなの重石にならないのに、全然ダメだ。
全員何も言わなかったが、素早く準備し、少佐とジェレミーを見た。
少佐がうなずくのが合図だった。そろって、GPSを作動させた。
土ぼこりをあげて、地面に到達するや否や、みなくるりと器用に回って、あたりを確認した。
今は昼間だ。
「少尉、あそこですね」
旧の気象センターはすぐにわかった。ベッグが指差した。ここからでは、ただの黒っぽい四角にしか見えなかった。
あの中に、パレット中佐隊がいる。
早く行きたいが、グラクイがどこに潜伏しているのかがわからない。
「GPSで確認しよう。後ろから撃たれたら、ひとたまりもない」
「後ろはいません。前方に相当数がいます。多分、あの気象センターの中でしょう」
敵は百に満たないくらいの数だが、北側から散開して気象センター内部と周りを囲んでいた。
彼らも我々に気づき、じりじりと近づいてきた。間合いが詰まっていく。
「少尉、届きますか?」
私は黙ってスコープで確認した。そして注意深く構えて、撃った。
「OK。命中」
旧気象センターから、グラクイは来ているらしい。ありがたい。いくらグラクイでも、無限にいるわけではないはずだ。建物の外に出できてくれれば、それだけ旧の気象センター内の数が減らせる。
旧の気象センターは、今、何のインフラも通じていなかった。電気もないから、中はたぶん真っ暗だ。
そんなところで、グラクイと対決することになったら、たまったものではない。こっちが全滅してしまう。
向かってくるグラクイを、交代で撃ち殺して進んで行った。地中から狙われないよう、出来るだけ地盤の固いところを選んでいく。地盤の固いところは、穴を掘るのが難しいので、彼らがいきなり出現する可能性は低い。
ついに気象センターの全容が、肉眼ではっきり確認できるところまで近づいた。
ギルが、黙って指差した。
灰色の荒野の中に、コンクリート製の薄汚れた五階建てくらいの建物がポツリと建っていた。
少し傾いているように見える。
窓ガラスはすでに破れてなくなっており、窓の部分は黒く見えるただの四角い穴だった。それが壁面に規則的に並んでいた。
そう思って見るせいか、その建物には、なにか見捨てられた感じ、不吉な感じが漂っていた。
全員が黙って建物を見た。GPSで確認する限りでは、もう、近くにグラクイはいなかった。
問題は建物の中だった。
中はGPSが効かなかった。
ジェレミーは、最初は軍の設備の故障と言っていた。
だが、今となっては、それは間違っていることがわかっていた。
誰かが、何かで遮断している。
目視だけが頼りだった。
我々は、建物の中が見通せるところまで近づいた。大きな真っ黒な口をぽっかりあけているのが、中央の出入り口だろう。
中は真っ暗だ。ドアは、昔は自動ドアだったのかもしれない。片方だけがまだ残っていたが、どうやら枠だけで、ガラスそのものは割れていて、ギザギザの一部だけが残っているように見えた。
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