窓から出たら異世界だった。美少女になりたかったのに、美少年になって獣人に囲われ可愛がられる……そのあとストーカーの元美少女に篭絡されました

buchi

文字の大きさ
7 / 9

大量の美少女がやってきました

しおりを挟む
私はスズキ・ジュンロウにお茶のカップを押し付けると、居間兼食堂兼客間の声の方に神経を集中させた。

「あれは違法よ」

「わかってる」

「時空を繋いでしまうだなんて。偶然かも知れないけど、これ以上異世界人が入ってきたらごまかしきれないわ」

「わかってる。要らないやつは返そう」

「タクマは難しいわ。こっちの世界に慣れる気がない」

「リリカは手元に残しておきたい。かわいいんだ。おとなしいし」

「さっきのプラチナブロンドはどうするつもり? マルランに渡す?」

「マルランからは金をもらっているしなあ。代わりを渡した方がいいかもしれないな、タクマを帰すなら」

やっぱ、奴隷じゃないか。

「カネか……」

私はつぶやいた。


その時、もう夜遅かったのに、大勢がガヤガヤ話す声と、激しく家のドアをドンドン叩く音がした。

「バグス! バグス!」

興奮した声が怒鳴っている。

「開けろ! 開けてくれ!」

何事だろう。私も台所のドアを少し開けてのぞいてみた。

そして、文字通り言葉を失った。


ドアが開いて、美少女が十人ほどなだれ込んできたのである。

イチゴブロンドの美少女、ハニーブロンドの美少女、黒髪や薄い茶色もいた。艶のあるストレートや巻き毛の品種、はち切れんばかりの豊胸や、スレンダーだが豊胸とか、肌が浅黒いのにブロンドだとか、色が白くて黒髪だとか、ありとあらゆる種類の美少女がそろっていた。

そして、全員がウチの学校の男子の制服を着ていた。

「スズキ・ジュンロウ! 野球部の1年生って何人いるの?」

「あ、まだ正規の部員じゃない人もいます。見学だけとか」

スズキは細かく説明し始めたが、私は怒鳴った。

「いいから、掃除用具入れのこと知っている人は何人くらいいるの?!」

「ええっと。1年生は15人くらいだと思いますが、2年生も知ってるっぽかったから……あ、3年生も知っている人が……」

サッカー部に続いて我が校最大派閥の野球部が、ぞろぞろ掃除道具入れの小部屋にもぐり込んでいる様子を想像すると、頭痛がしてきた。

都道府県大会で2回戦に出れたことがないくせに、どうしてそんなに無駄に部員が多いのか。


バグスと馬女は呆然とし、村人は我も我もと押し寄せた。

「俺はあのイチゴブロンドがいい! 頼むよ、バグス!」

「さっきの黒髪! いくらにするんだ? バグス」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。 しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

うっかり結婚を承諾したら……。

翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」 なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。 相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。 白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。 実際は思った感じではなくて──?

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

周囲からはぐうたら聖女と呼ばれていますがなぜか専属護衛騎士が溺愛してきます

鳥花風星
恋愛
聖女の力を酷使しすぎるせいで会議に寝坊でいつも遅れてしまう聖女エリシアは、貴族たちの間から「ぐうたら聖女」と呼ばれていた。 そんなエリシアを毎朝護衛騎士のゼインは優しく、だが微妙な距離感で起こしてくれる。今までは護衛騎士として適切な距離を保ってくれていたのに、なぜか最近やたらと距離が近く、まるでエリシアをからかっているかのようなゼインに、エリシアの心は揺れ動いて仕方がない。 そんなある日、エリシアはゼインに縁談が来ていること、ゼインが頑なにそれを拒否していることを知る。貴族たちに、ゼインが縁談を断るのは聖女の護衛騎士をしているからだと言われ、ゼインを解放してやれと言われてしまう。 ゼインに幸せになってほしいと願うエリシアは、ゼインを護衛騎士から解任しようとするが……。 「俺を手放そうとするなんて二度と思わせませんよ」 聖女への思いが激重すぎる護衛騎士と、そんな護衛騎士を本当はずっと好きだった聖女の、じれじれ両片思いのラブストーリー。

『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』

ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています この物語は完結しました。 前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。 「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」 そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。 そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?

『階段対策会議(※恋愛)――年上騎士団長の健康管理が過剰です』

星乃和花
恋愛
【完結済:全9話】 経理兼給仕のクラリスは、騎士団で働くただの事務員――のはずだった。 なのに、年上で情緒に欠ける騎士団長グラントにある日突然こう言われる。 「君は転倒する可能性がある。――健康管理対象にする」 階段対策会議、動線の変更、手をつなぐのは転倒防止、ストール支給は防寒対策。 全部合理的、全部正しい。……正しいはずなのに! 「頬が赤い。必要だ」 「君を、大事にしたい」 真顔で“強い言葉”を投下してくる団長に、乙女心を隠すクラリスの心拍数は業務超過。 さらに副団長ローレンは胃薬片手に「恋は会議にするな!!」と絶叫中!? これは健康管理?それとも恋愛? ――答え合わせの前に、まず“階段(概念)“をご確認ください。

処理中です...