正妃(男)の転生 ー2度目の人生は愛に振り回されない!ー

きたおろし

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第1章 1度目の人生での反省点と今後の人生プラン

エリーとしての将来

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3ヶ月間、侯爵家が治める領地を離れ王都での仕事をしていたリナリーが家族(リナリー)と離れていた辛さを語っているが、そもそも王都にある全寮制の学園に4年間通っていた時の方がよっぽど長く離れていたではないか。

そう思ったエリーだったが、よくよく思い返すと16で学園に入ったリナリーはそれは狂ったように手紙をエリーに書き、短期休暇だろうか長期休暇であろうが馬を飛ばし侯爵家に帰ってきていたことを思い出すと、3ヶ月離れていただけで軽い禁断症状が出るのは仕方ない、という結論に至った。


貴族の子息は16歳になるとほとんど全員が王都の全寮制の学園に集う。そこで貴族社会での生き方、高い教養、そして人脈を培うのだ。


エリーは今年で15歳。
来年の春には16歳になるのだから、本来であれば今から来年の学園への入学に向けてすでに準備していてもおかしくはない。

しかし、来年には学園入学が可能な息子がいる貴族家にしては侯爵家ではのんびりとした時間が流れていた。



それは当の本人が学園入学を考えていないからである。


学園に入学すれば多くの貴族の子息と関わることができる。学園は生徒に質の高い教育を与える場所であると同時に、貴族社会の縮図であるのだ。

(前世のことがあって、もうそういった社交界からは遠ざかりたい……。)

これがエリーの本音であった。

しかし、前世でのことで家族以外の貴族とあまり関わりたくないと言っても、貴族として生きていくには、関わらずにいられることはない。

15歳になった今でもエリーが家族以外の貴族と関わらずにいられるのは、ひとえに侯爵家の人々がエリーを守ってくれているからだろう。

どういう理由づけでエリーを社交界に出さずに済んでいるのかは知らないが、お陰で前世のような腹の探り合いの茶会や己の地位を強調するための夜会などには出なくてよかった。


(でも、こんな生活をずっとは続けていけないだろう)


学園に行きたくない、とごねれば行かなくても済むだろう。それだけ今世の家族はエリーに甘い。
しかし、社交界にも一切出ず、年齢を満たしてもなお学園にも入学しないとあれば、良くない噂がたつのも必然だ。前世での経験から、社交界からあぶれた貴族家の末路はよく知っていた。






食べ物を口に運ぶ手を止めて一人考え込んだエリーをリナリーがじっと見つめていた。




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