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番外編 ハロウィン
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「...ハロウィン?」
10月31日、ハロウィン。
もとは秋の収穫を祝い、悪魔などを追い払う宗教的行事であるのだが、
「そう!ハッピーハロウィン!!お菓子くれなきゃいたずらするぞー?」
椿のクラスの委員長こと、宮元 薫は魔女のような衣装を身にまとい椿にお菓子を要求する。
「...ん。」
「お、ほんとにくれるんだ!ってのど飴!!のど飴はどうかと思うよ?!」
「あ、おはよ薫ちゃん!コスプレ?」
「宙くんおっはよ!そうだよー、魔女コスでございます!あ、そうだ犬耳と猫耳あるから2人も付けてみてよ!」
薫の要求は相当拒まない限り断ることはできない。
宙はノリノリだが、椿は呆れたまま猫耳を取り、頭にはめる。
「あ、椿くん目細めてるからほんとに猫みたい!!あっははっ!!似合ってるよ~」
「似合ってる。そしてそのまま犬耳の宙くんとじゃれあってくれれば最高っ...!!ぶはっ...」
朝から鼻血を出して2人を見つめるのは、腐女子、永瀬陽菜。
そしてその後には保護者、舞鶴萌々奈。
無言ながらその表情からは
「ごめんねー...」というメッセージが伝わってくる。
「ハロウィンねぇ...」
学校が終わり屋敷へ帰るといつもはサユリがいるロビーに今日は誰もいない。
「やっぱ家は静かでいいわ。まぁ職場だけど。」
「学校の明るい雰囲気もたまにはいいでしょー?」
「嫌いじゃない。」
2人はそれぞれの部屋に戻り、制服に着替え仕事へ向かう。
その途中、椿はサユリの部屋の前を通る。
部屋の扉は開かれていた。
椿はせっかくだから帰ったことを伝えようと立ち止まると、
白い布を被ったサユリの姿があった。
「...なにそれ。」
「つ、つびゃきぃ?!」
「噛んでんぞ。お前もコスプレか?」
「え、いや、これは...」
「別にいいと思うけどな。楽しんでるなら。」
「別に楽しんでない!!」
「んじゃあなんでそんなに色んな服が散らかってんだ。」
「勝手に覗かないで!!」
扉を閉められた。
だが、直後再び扉は開かれ、まだ白い布を被っているサユリが顔を出す。
「トリックオアトリート...お菓子くれなきゃ...いたずらするわよ...。」
顔を赤くし、俯きながらそう告げる。
「んじゃやるよ。」
今度差し出したのはのど飴ではなくいちごの飴。
「...」
「ん、どうした。」
「いたずらできないじゃない!!」
サユリは真っ赤な顔で睨みつける。
────つくづくハロウィンは面倒くさい。
10月31日、ハロウィン。
もとは秋の収穫を祝い、悪魔などを追い払う宗教的行事であるのだが、
「そう!ハッピーハロウィン!!お菓子くれなきゃいたずらするぞー?」
椿のクラスの委員長こと、宮元 薫は魔女のような衣装を身にまとい椿にお菓子を要求する。
「...ん。」
「お、ほんとにくれるんだ!ってのど飴!!のど飴はどうかと思うよ?!」
「あ、おはよ薫ちゃん!コスプレ?」
「宙くんおっはよ!そうだよー、魔女コスでございます!あ、そうだ犬耳と猫耳あるから2人も付けてみてよ!」
薫の要求は相当拒まない限り断ることはできない。
宙はノリノリだが、椿は呆れたまま猫耳を取り、頭にはめる。
「あ、椿くん目細めてるからほんとに猫みたい!!あっははっ!!似合ってるよ~」
「似合ってる。そしてそのまま犬耳の宙くんとじゃれあってくれれば最高っ...!!ぶはっ...」
朝から鼻血を出して2人を見つめるのは、腐女子、永瀬陽菜。
そしてその後には保護者、舞鶴萌々奈。
無言ながらその表情からは
「ごめんねー...」というメッセージが伝わってくる。
「ハロウィンねぇ...」
学校が終わり屋敷へ帰るといつもはサユリがいるロビーに今日は誰もいない。
「やっぱ家は静かでいいわ。まぁ職場だけど。」
「学校の明るい雰囲気もたまにはいいでしょー?」
「嫌いじゃない。」
2人はそれぞれの部屋に戻り、制服に着替え仕事へ向かう。
その途中、椿はサユリの部屋の前を通る。
部屋の扉は開かれていた。
椿はせっかくだから帰ったことを伝えようと立ち止まると、
白い布を被ったサユリの姿があった。
「...なにそれ。」
「つ、つびゃきぃ?!」
「噛んでんぞ。お前もコスプレか?」
「え、いや、これは...」
「別にいいと思うけどな。楽しんでるなら。」
「別に楽しんでない!!」
「んじゃあなんでそんなに色んな服が散らかってんだ。」
「勝手に覗かないで!!」
扉を閉められた。
だが、直後再び扉は開かれ、まだ白い布を被っているサユリが顔を出す。
「トリックオアトリート...お菓子くれなきゃ...いたずらするわよ...。」
顔を赤くし、俯きながらそう告げる。
「んじゃやるよ。」
今度差し出したのはのど飴ではなくいちごの飴。
「...」
「ん、どうした。」
「いたずらできないじゃない!!」
サユリは真っ赤な顔で睨みつける。
────つくづくハロウィンは面倒くさい。
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