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10日目 『疑問』
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私には最近気付いたことがあります
それは
ヒロトがあまりにも優しすぎることです
私が皿を割ってしまったり
本棚の本を全部落としてしまったり
買ってきた卵を全部割ってしまっても
ヒロトは決まって
「大丈夫」
とニコニコ笑って言います
確かに優しくされるのは悪い気はしませんが......
これは優しいというより
甘やかされているという気がしてなりません
「ヒロト、少しだけ良いですか?」
「んー?」
私はそれが気になり
直接聞いてみることにしました
「ヒロトは何故私に対して怒らないのですか......?」
「また唐突だなぁ...うーん」
ヒロトは深く考え込むように顎に指を当て
「なんでだろ」
苦笑いで返されてしまいました
「まぁ、それはともかく。あんまり失敗はしないようにねー」
ヒロトはパソコンという電子機器に向き直り
仕事を再開し始めました
「う...うぅ......」
結局謎は解けないままです
まさかっ!
私の無力さを見て
既に諦められているのではっ...
無力姫という呼び名は伊達じゃないようです.........
と、ひとまず失敗しながらも家事は大体終わったので
たこ焼きさんに何か手がかりを聞きに行きましょう!
「お、ルナちゃん!どないしたん?」
「あ...どうもいきなりすみません...あ、何処か出掛けるのですか?」
たこ焼きさんは胸を強調したいつもの薄いTシャツではなく
スポーティな格好をしていました
「あぁ、ちょっと散歩にな!ルナちゃんも一緒にどうや?どうせヒロトのやつはまた小説書いてんやろ?」
「は、はい!じゃあ...ご一緒させてもらいます」
ヒロトと一緒に服屋にも行ったので
動きやすい服も何着かありました
「ほな、いこか」
もうすぐ陽が落ちそうな夕方
風を感じつつ
私はたこ焼きさんと並んで川沿いの道を歩きます
「あ、そうだ、たこ焼きさん」
「ん?」
「ヒロトってなんであんなに優しいんですかね」
私は本来の目的を思い出し
たこ焼きさんにそう問いかけると
「なんや~!惚気話かこのっ!」
「えっ...いや違くて...」
「惚気話をするのはええけど、帰ったら酒に付き合ってもらうで?」
「い、いや...そうじゃなくて~......」
散歩の後本当にお酒に付き合わされました...
本当になんでヒロトはいつも失敗ばかりの私にあんなに優しいのでしょうか
それは
ヒロトがあまりにも優しすぎることです
私が皿を割ってしまったり
本棚の本を全部落としてしまったり
買ってきた卵を全部割ってしまっても
ヒロトは決まって
「大丈夫」
とニコニコ笑って言います
確かに優しくされるのは悪い気はしませんが......
これは優しいというより
甘やかされているという気がしてなりません
「ヒロト、少しだけ良いですか?」
「んー?」
私はそれが気になり
直接聞いてみることにしました
「ヒロトは何故私に対して怒らないのですか......?」
「また唐突だなぁ...うーん」
ヒロトは深く考え込むように顎に指を当て
「なんでだろ」
苦笑いで返されてしまいました
「まぁ、それはともかく。あんまり失敗はしないようにねー」
ヒロトはパソコンという電子機器に向き直り
仕事を再開し始めました
「う...うぅ......」
結局謎は解けないままです
まさかっ!
私の無力さを見て
既に諦められているのではっ...
無力姫という呼び名は伊達じゃないようです.........
と、ひとまず失敗しながらも家事は大体終わったので
たこ焼きさんに何か手がかりを聞きに行きましょう!
「お、ルナちゃん!どないしたん?」
「あ...どうもいきなりすみません...あ、何処か出掛けるのですか?」
たこ焼きさんは胸を強調したいつもの薄いTシャツではなく
スポーティな格好をしていました
「あぁ、ちょっと散歩にな!ルナちゃんも一緒にどうや?どうせヒロトのやつはまた小説書いてんやろ?」
「は、はい!じゃあ...ご一緒させてもらいます」
ヒロトと一緒に服屋にも行ったので
動きやすい服も何着かありました
「ほな、いこか」
もうすぐ陽が落ちそうな夕方
風を感じつつ
私はたこ焼きさんと並んで川沿いの道を歩きます
「あ、そうだ、たこ焼きさん」
「ん?」
「ヒロトってなんであんなに優しいんですかね」
私は本来の目的を思い出し
たこ焼きさんにそう問いかけると
「なんや~!惚気話かこのっ!」
「えっ...いや違くて...」
「惚気話をするのはええけど、帰ったら酒に付き合ってもらうで?」
「い、いや...そうじゃなくて~......」
散歩の後本当にお酒に付き合わされました...
本当になんでヒロトはいつも失敗ばかりの私にあんなに優しいのでしょうか
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