1 / 19
プロローグ:無職とネタバレサイト
しおりを挟む突然解雇されてしまった。衝撃だった。
わたしは元々中国の大学院にいたが、2020年に勃発したアレの関係で二年の留学がたった半年になってしまっていた。それでも、リモートでなんとかどうにかこうにか卒業論文提出し、卒業の三ヶ月前には職を確保していたわけだが、卒業の一週間前に解雇されてしまった。理由はわたしの実力不足だったらしい。確かにこの分野は初めてだったので、実力不足はあったと思う。けれど、入って二か月の解雇はいきなりすぎて殴られたかと思った。あ、まだ生きてるわ。
そんなわけで無事この間卒業してしまい、今もがいている。とりあえず仕事していないとなんとなく社会的にダメになっていきそうなので、ネットでフリーランスの仕事を探していた。できることは限られている上に実績はないので、とりあえず片っ端から応募した。中国の大学院に行っていたので、中国語はわかる。そこで中国語の名刺を入力する仕事(というか作業)をしているが、何時間働いても100円も超えられない。おや、これはドルなのか元なのかと思って見直してもやっぱり円だ。映画カイジで見た、地上円(日本円)の約10分の1の価値しかないペリカという紙幣が流通する地下帝国というのが存在するが、その世界に近い。地下帝国へようこそ。わたしは画面のペリカをにらむ。
中々フリーランスの提案すら通らないが、好きなカルチャーについて書きませんか、という魅惑的な募集を目にした。とりあえずテストを受けれることになった。わたしはまずは500文字程度のアニメ・漫画紹介を書いた。それは通ったのだが、相手が運営しているサイトを見て度肝を抜かれた。ネタバレサイトである。ネタバレ、というのはブクログのあの500文字程度のネタバレを指すのではない。ページが12枚ほど使い、スクリーンショットをつけながら、詳細にネタバレを書いてあったのだ。
…これ読んだら、物語なんて絶対に読まないね…。
もはや理性を超えて、本能がウィーンウィーン!と鳴る。これは関わらないほうがいい、と。法律的にネタバレサイトが訴えられる可能性は低いらしいが、最近ファスト映画で逮捕者が出たというニュースも見たわたしは完全にビビった。
でも何より。わたしは著者や作品、作品に関わる全ての人々をリスペクトしている。ネタバレ読んでそこで終わってほしくない。作品の面白さはそんな上辺だけの部分ではないだろ?物語には何ら影響しないサイドストーリー、登場人物たちのやりとりの間や息づかい、物語が持つ、ストーリーとは異なるテーマ。そういったものは触れないとわからない。
そうか、と思った。「力不足で書くことができない」という趣旨で丁重にお断りのメールを出していた。
わたしは作品がもっと読まれるようにわたしは文章で紹介していきたいのだ。この500文字の紹介を書いている時、久々に楽しかった。こんな魅力がある、こんな部分を見てほしい、そう思って書いた文章たち。
今幸か不幸か時間がある。なら、仕事探しつつ、好きなものを書いたらいいじゃない?そう思ったのだ。
このエッセイは好きな本や漫画、アニメについて書いていく。
物語が好きで好きでたまらない、すべての人へ。
0
あなたにおすすめの小説
【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】
タカハシU太
エッセイ・ノンフィクション
書けえっ!! 書けっ!! 書けーっ!! 書けーっ!!
*
エッセイ? 日記? ただのボヤキかもしれません。
『【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】』
カクヨムの週間ランキング1位(エッセイ・ノンフィクション部門)獲得経験あり。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる