38 / 100
入れ替わり攻略法…そんなの出来るか!!
10
しおりを挟む
「あー、めんどくさ!」
場所は屋上。
あくびをかくジャージ姿の亜貴(オレの身体)に、イラッとする。
何が、めんどくさっだ。
あれから1週間は経った。
今日は新学期最初の親睦会……体育祭だ。
夏休み前に球技大会があるが、それとは別に、学年関係無しに組ごとでチーム分けされた運動会のようなものだ。
うちの高校は理系が多いから、1から6が理系で、7から8が文系。
オレは7組でこともあろうに鈴菜先輩と同じ紫チームだ。
……オレの身体であれば。
「……呼び出したのは、やっとオレの身体返す気になったんだよな?」
「ん?」
と、とぼけた返事をする亜貴に、ムカッとする。
あの日以降、亜貴は全く連絡を取り合ってくれなかった。
丸一日なら、まぁ、相当キレてるんだなぁと思った。
そりゃ話しかけるのもちょっと恐いし、諦めた。
けど、それ2日、3日と日にちが過ぎると、ただ事じゃ無くなる。
が、教室に行けばほとんどいないし、会ってもシカトされた上に健斗に追い払わせる始末。
部活ももちろん亜貴として頑張るしかなかった。
亜貴は部活に一応出てたけど、終わるとすぐに帰ってしまった。
そんなのが、1週間。
しかも、体育祭当日になってやっと連絡してくるわけだから、腹立つ。
オレはすっかり亜貴としてやるつもりでいたから、好きな科目選んでしまったし。
「怒んなよ。
寂しかった?」
「ちげーよ!
もう身体帰ってこないと思ってたわ!」
「んなことするかよ。
俺も男の方がいいからな」
「じゃあなんで……っ!」
グッと片手を引かれて、ギュッと抱き付かれた。
「どう?1週間心も身体も男になった?」
「なるわけ……っ……」
グラッと、視界が歪む。
久々過ぎて、急すぎて、焦った。
晴天の空が視界に入り、目を閉じる。
だから、このままだと頭……。
「っと、成功」
「……はっ!」
頭に声が降ってきたと思えば、オレ(純の身体)はしっかり受け止められていた。
顔を上げると、先ほどの晴天の中に、最近ずっと見てきた亜貴の顔が、少し微笑んでいる。
「入れ替わりにかかる時間、結構短いから、起きるさえ早ければ受け止められるんじゃないかと思ってたけど、やっぱりな」
「っ………あぶねーから試すなよ!!」
「どうせぶつかんのは俺だろ?
何?心配?」
ニヤッと笑う亜貴に、顔が熱を帯びた。
「なわけねーだろ!
お、オレの身体でもあるんだからな。
何かあったら、困る」
「おー、俺が言った時は否定したくせにな」
「う、うるさい!
離せよ!」
離れようと亜貴を押すと、ギュッと手首を掴まれた。
「で、俺の身体は毎日抜いてくれたのか?」
目を細め、口角を上げた亜貴。
「は、はぁ!?
抜くわけ無いだろ…!」
「は、なんで?
俺の健全な身体は毎日抜くぐらいじゃないと」
「や、やるわけ……/////!」
「おー、ムッツリさん」
「そ、そんなんじゃ/////!」
「じゃあさ、朝起きてビックリしなかった?」
っ………!
耳に顔を近づけられる。
「夢精ってやつ」
「!!バカ/////!」
なんなんだよ!
久しぶりに話しかけてきて、やっと許してくれたと思ったら下ネタ連発か!!
そして、力が強くて離れない。
「あったんだ。
じゃあホントに抜いてないんだね。
今抜いてくれても構わないけど」
「誰が抜くかよ……バカ亜貴!」
「フッ……これ、よく見とけよ」
「……何これ」
後ろのポケットから何やら紙が引き抜かれ、手渡された。
「お前体育委員だろ?
時間ごとに準備物の割り当てがあるらしいよ。
お前は二回。
朝一と、午後一」
「ってこれ…もうすぐのヤツじゃん!!」
「あーそうだった」とのんびり答える亜貴に、また更に腹が立った。
「まぁ体育祭ぐらい、自分の身体で楽しませてやろうと思ったからさ。
早く行ってこいよ」
ムッ……なんだその上から目線!
かといって機嫌悪くするとマズイか。
いつまた元に戻るか、分かんねーしな。
「……じゃあな」
「待って」
離れようとしたところを、また片手を取られて引き戻された。
「ちょっ……!」
ギュッと後ろから抱き締められる。
も……もう!
懲りないヤツ……!
「……ん、おけ」
そのまま何か変なことをいうでもなく、オレを離した。
「じゃあな」
「あ……うん」
煮え切らない思いのまま、オレは屋上を出た。
なんか、ずっと、亜貴がおかしい。
(いや、亜貴のことなんてあんまり知らないけど)
場所は屋上。
あくびをかくジャージ姿の亜貴(オレの身体)に、イラッとする。
何が、めんどくさっだ。
あれから1週間は経った。
今日は新学期最初の親睦会……体育祭だ。
夏休み前に球技大会があるが、それとは別に、学年関係無しに組ごとでチーム分けされた運動会のようなものだ。
うちの高校は理系が多いから、1から6が理系で、7から8が文系。
オレは7組でこともあろうに鈴菜先輩と同じ紫チームだ。
……オレの身体であれば。
「……呼び出したのは、やっとオレの身体返す気になったんだよな?」
「ん?」
と、とぼけた返事をする亜貴に、ムカッとする。
あの日以降、亜貴は全く連絡を取り合ってくれなかった。
丸一日なら、まぁ、相当キレてるんだなぁと思った。
そりゃ話しかけるのもちょっと恐いし、諦めた。
けど、それ2日、3日と日にちが過ぎると、ただ事じゃ無くなる。
が、教室に行けばほとんどいないし、会ってもシカトされた上に健斗に追い払わせる始末。
部活ももちろん亜貴として頑張るしかなかった。
亜貴は部活に一応出てたけど、終わるとすぐに帰ってしまった。
そんなのが、1週間。
しかも、体育祭当日になってやっと連絡してくるわけだから、腹立つ。
オレはすっかり亜貴としてやるつもりでいたから、好きな科目選んでしまったし。
「怒んなよ。
寂しかった?」
「ちげーよ!
もう身体帰ってこないと思ってたわ!」
「んなことするかよ。
俺も男の方がいいからな」
「じゃあなんで……っ!」
グッと片手を引かれて、ギュッと抱き付かれた。
「どう?1週間心も身体も男になった?」
「なるわけ……っ……」
グラッと、視界が歪む。
久々過ぎて、急すぎて、焦った。
晴天の空が視界に入り、目を閉じる。
だから、このままだと頭……。
「っと、成功」
「……はっ!」
頭に声が降ってきたと思えば、オレ(純の身体)はしっかり受け止められていた。
顔を上げると、先ほどの晴天の中に、最近ずっと見てきた亜貴の顔が、少し微笑んでいる。
「入れ替わりにかかる時間、結構短いから、起きるさえ早ければ受け止められるんじゃないかと思ってたけど、やっぱりな」
「っ………あぶねーから試すなよ!!」
「どうせぶつかんのは俺だろ?
何?心配?」
ニヤッと笑う亜貴に、顔が熱を帯びた。
「なわけねーだろ!
お、オレの身体でもあるんだからな。
何かあったら、困る」
「おー、俺が言った時は否定したくせにな」
「う、うるさい!
離せよ!」
離れようと亜貴を押すと、ギュッと手首を掴まれた。
「で、俺の身体は毎日抜いてくれたのか?」
目を細め、口角を上げた亜貴。
「は、はぁ!?
抜くわけ無いだろ…!」
「は、なんで?
俺の健全な身体は毎日抜くぐらいじゃないと」
「や、やるわけ……/////!」
「おー、ムッツリさん」
「そ、そんなんじゃ/////!」
「じゃあさ、朝起きてビックリしなかった?」
っ………!
耳に顔を近づけられる。
「夢精ってやつ」
「!!バカ/////!」
なんなんだよ!
久しぶりに話しかけてきて、やっと許してくれたと思ったら下ネタ連発か!!
そして、力が強くて離れない。
「あったんだ。
じゃあホントに抜いてないんだね。
今抜いてくれても構わないけど」
「誰が抜くかよ……バカ亜貴!」
「フッ……これ、よく見とけよ」
「……何これ」
後ろのポケットから何やら紙が引き抜かれ、手渡された。
「お前体育委員だろ?
時間ごとに準備物の割り当てがあるらしいよ。
お前は二回。
朝一と、午後一」
「ってこれ…もうすぐのヤツじゃん!!」
「あーそうだった」とのんびり答える亜貴に、また更に腹が立った。
「まぁ体育祭ぐらい、自分の身体で楽しませてやろうと思ったからさ。
早く行ってこいよ」
ムッ……なんだその上から目線!
かといって機嫌悪くするとマズイか。
いつまた元に戻るか、分かんねーしな。
「……じゃあな」
「待って」
離れようとしたところを、また片手を取られて引き戻された。
「ちょっ……!」
ギュッと後ろから抱き締められる。
も……もう!
懲りないヤツ……!
「……ん、おけ」
そのまま何か変なことをいうでもなく、オレを離した。
「じゃあな」
「あ……うん」
煮え切らない思いのまま、オレは屋上を出た。
なんか、ずっと、亜貴がおかしい。
(いや、亜貴のことなんてあんまり知らないけど)
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
元暗殺者の俺だけが、クラスの地味系美少女が地下アイドルなことを知っている
甘酢ニノ
恋愛
クラス一の美少女・強羅ひまりには、誰にも言えない秘密がある。
実は“売れない地下アイドル”として活動しているのだ。
偶然その正体を知ってしまったのは、無愛想で怖がられがちな同級生・兎山類。
けれど彼は、泣いていたひまりをそっと励ましたことも忘れていて……。
不器用な彼女の願いを胸に、類はひまりの“支え役”になっていく。
真面目で不器用なアイドルと、寡黙だけど優しい少年が紡ぐ、
少し切なくて甘い青春ラブコメ。
SSS級の絶世の超絶美少女達がやたらと俺にだけ見え見えな好意を寄せてくる件について。〜絶対に俺を攻略したいSSS級の美少女たちの攻防戦〜
沢田美
恋愛
「ごめんね、八杉くん」
中学三年の夏祭り。一途な初恋は、花火と共に儚く散った。
それ以来、八杉裕一(やすぎ・ゆういち)は誓った。「高校では恋愛なんて面倒なものとは無縁の、平穏なオタク生活を送る」と。
だが、入学した紫水高校には《楽園の世代》と呼ばれる四人のSSS級美少女――通称《四皇》が君臨していた。
• 距離感バグり気味の金髪幼馴染・神行胱。
• 圧倒的カリスマで「恋の沼」に突き落とす銀髪美少女・銀咲明日香。
• 無自覚に男たちの初恋を奪う、おっとりした「女神」・足立模。
• オタクにも優しい一万年に一人の最高ギャル・川瀬優里。
恋愛から距離を置きたい裕一の願いも虚しく、彼女たちはなぜか彼にだけ、見え見えな好意を寄せ始める。
教室での「あーん」に、放課後のアニメイトでの遭遇、さらには女神からの「一緒にホラー漫画を買いに行かない?」というお誘いまで。
「俺の身にもなれ! 荷が重すぎるんだよ!」
鋼の意志でスルーしようとする裕一だが、彼女たちの純粋で猛烈なアプローチは止まらない。
恋愛拒否気味な少年と、彼を絶対に攻略したい最強美少女たちの、ちょっと面倒で、でも最高に心地よい「激推し」ラブコメ、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる