12 / 28
囮調査開始
しおりを挟む
夜、嘉武は一人で裏路地を行く。各所でのフォローは有るものの、完全に囮捜査だ。目当てのガヴァルドは居ないものの、変なヤツは多い。わざわざ喧嘩を吹っ掛けて来ないから良いものの嘉武は多くの眼光とジャンキーな雰囲気に引っ張られ緊張と恐怖で動きが硬い。
(皆、僕を獲物かなんかだと思ってるのか・・・)
ビビってんじゃないわよと影からあざ笑うイヴ。緊張の色はない。嘉武から見える範囲に居るというのにイヴの存在に気づくこと無く裏路地を歩く。
仕方の無いことなのだが、嘉武が往く人来る人をチラチラ見るものだから全員がガンを飛ばし、圧力を掛けてくる。その度、へらへらと笑う嘉武。どうしても人間の根本はそんなすぐに変わらない。
すると、路地に座り込んでいたトカゲ風の男がおもむろに立ち上がり、嘉武に声をかける。
「お前、こんな所でキョロキョロしやがって気持ちわりいんだよ。何の用だ?言ってみろ」
「お、っと、えーっと、ガヴァルドって人を探しています。知りませんか?」
「お前みたいな小せぇのがまたガヴァルドに何の用だよ。あんなヤツに首突っ込むのはやめとけ?最近じゃ完全にグレちまったって話だ」
「大切なモノを盗られてしまって・・・」
「それなら冒険者や自警団にでも依頼するんだな、正直俺たちだってあいつらが暴れてくれてるおかげで商売になんねぇ。さっさと出て行ってくれねぇかと皆言ってるぜ」
トカゲ風の男は話せば意外と良い人で嘉武は不思議とこの雰囲気にも慣れてきた。どうやらガヴァルドは同業者と言って良いのかはわからないが、同じゴロツキの中でも手を焼く存在であることが理解できた。最近ではかなりのシマを勝手に荒らしているらしい。完全にグレているというのはきっと『ロータス』との関係を意味するのだろう。何か、後戻りできないような事になっていなければ良いのだが。
(ガヴァルド・・・初めて出会ったのはもう少し先だ。行ってみよう)
嘉武は更に奥へと進む。ガヴァルドに再び会うために。
その裏では、イーミルがガヴァルドの下っ端を確認していた。そしてイヴへと報告。大体の居場所がわかったと同時にガヴァルドも嘉武の情報を集めていたようだ。敵意を持って即発するだろう。イーミルはそのままハインの元へと駆けつける。
報告を受けたハインも周りから人を遠ざけ、表を封鎖し待ち構える。そこにはユーリ、オルディスの冒険者が何人も待機していた。
「こっちは完璧な布陣だ。後は頼むぜ囮役」
ハインは空へと言う。
エルガーの元へは伝令が行く。ご苦労の一言で伝令は元の場所まで待機に向かう。
「・・・ガヴァルドのヤツも、動いたか」
エルガーはゆっくりと目を開き、額をピリ付かせた。
(皆、僕を獲物かなんかだと思ってるのか・・・)
ビビってんじゃないわよと影からあざ笑うイヴ。緊張の色はない。嘉武から見える範囲に居るというのにイヴの存在に気づくこと無く裏路地を歩く。
仕方の無いことなのだが、嘉武が往く人来る人をチラチラ見るものだから全員がガンを飛ばし、圧力を掛けてくる。その度、へらへらと笑う嘉武。どうしても人間の根本はそんなすぐに変わらない。
すると、路地に座り込んでいたトカゲ風の男がおもむろに立ち上がり、嘉武に声をかける。
「お前、こんな所でキョロキョロしやがって気持ちわりいんだよ。何の用だ?言ってみろ」
「お、っと、えーっと、ガヴァルドって人を探しています。知りませんか?」
「お前みたいな小せぇのがまたガヴァルドに何の用だよ。あんなヤツに首突っ込むのはやめとけ?最近じゃ完全にグレちまったって話だ」
「大切なモノを盗られてしまって・・・」
「それなら冒険者や自警団にでも依頼するんだな、正直俺たちだってあいつらが暴れてくれてるおかげで商売になんねぇ。さっさと出て行ってくれねぇかと皆言ってるぜ」
トカゲ風の男は話せば意外と良い人で嘉武は不思議とこの雰囲気にも慣れてきた。どうやらガヴァルドは同業者と言って良いのかはわからないが、同じゴロツキの中でも手を焼く存在であることが理解できた。最近ではかなりのシマを勝手に荒らしているらしい。完全にグレているというのはきっと『ロータス』との関係を意味するのだろう。何か、後戻りできないような事になっていなければ良いのだが。
(ガヴァルド・・・初めて出会ったのはもう少し先だ。行ってみよう)
嘉武は更に奥へと進む。ガヴァルドに再び会うために。
その裏では、イーミルがガヴァルドの下っ端を確認していた。そしてイヴへと報告。大体の居場所がわかったと同時にガヴァルドも嘉武の情報を集めていたようだ。敵意を持って即発するだろう。イーミルはそのままハインの元へと駆けつける。
報告を受けたハインも周りから人を遠ざけ、表を封鎖し待ち構える。そこにはユーリ、オルディスの冒険者が何人も待機していた。
「こっちは完璧な布陣だ。後は頼むぜ囮役」
ハインは空へと言う。
エルガーの元へは伝令が行く。ご苦労の一言で伝令は元の場所まで待機に向かう。
「・・・ガヴァルドのヤツも、動いたか」
エルガーはゆっくりと目を開き、額をピリ付かせた。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる