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本編
海の上こそビタミンを!
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嵐に大渦、モンスターと、航海する上での脅威は山ほど有ります。
しかし今船内で恐怖に陥れているのは病気でした。
「だから大人しく三巳ちゃんの手作りレキュ水飲みゃいいのに」
そう言ってベッドに横たわるブラインにレキュ水を飲ませるのはエイミーです。
「だってよぅ、それ酸っぱいじゃんよ」
弱々しく覇気のないブラインに、心配してお見舞いに来た三巳が耳を垂らしました。
「うにゅ……。美味しく作れなくてゴメンなんだよ……」
「いや!別に三巳ちゃんは悪くねぇよ!?」
シオシオショモンとするモフモフに、ブラインは罪悪感で胸がチクチク痛みます。
「そうよ。あんなに酸っぱいレキュをここまで飲み易くしてくれてるのに飲まないブラインが悪い」
エイミーは追い討ちを掛ける様にブラインの額をペチリと叩きました。
「ごもっともです」
撃沈したブラインが力なく言うと、エイミーは苦笑して三巳の方を向きます。
「そんな訳だからブラインのは自業自得。三巳ちゃんが心配してあげる必要なんて無いから気にしなくて良いのよ」
「本当にそう。折角三巳ちゃんが船の上はびたみんとか言うの不足でかいけつ病とか言うのに罹り易いって教えてくれたのに」
「全くだぜ。船員の兄ちゃん達も船の病気の恐ろしさは身に染みてっから三巳に感謝してたってのによ」
エイミーに続いて他のパーティメンバーも次々に言うので、床に伏せるブラインは言葉の槍に貫かれて撃沈しました。
エイミーは大人しくなったブラインにここぞとばかりにレキュ水を追加で飲ませます。
その容赦の無さに三巳は心の中で手を合わせました。
「レキュだけじゃ無くて他の栄養もバランス良く取ってゆっくり休んでなー」
ブラインの症状が軽そうなので、三巳はお見舞いのバナナを人数分置いてブライン達の船室を出ました。
「何でバナナ?」
「今時期だっけ?」
バナナを貰ったブライン達は有り難くも謎を残されています。いくら南国と言えど、本格的な収穫は夏の暑い時期のイメージがあるからです。
早く取れたまだ少し青いバナナを三巳の尻尾収納で保存していたとは思いもよらないでしょう。
(お見舞いならメロンとか桃なんだけどなー。今無いし、バナナ栄養あるし、いっそココナッツもあげれば良かったかなー。バナナとココナッツのジュースも美味しそうなんだよ。そうだ!それにレキュ入れたら飲み易いかなぁ)
お見舞いにフルーツな文化圏で育った三巳は、疑問に思われているとは思いもせず美味しい想像をして涎を些か垂らしていました。
「よお三巳ちゃん。ブラインの旦那は大丈夫そうかい?」
そんなだらしない顔を船員に見られて微笑ましく笑われます。
三巳は涎を拭いて真面目な顔を作ってから頷きます。
「うぬ。酷くなる前にレキュ水飲んでたし、パッちゃんからお薬も貰ってたから大丈夫!」
「ブラインの旦那も運が良いんだか悪いんだか。忠告に従ってりゃ病気にならなかったし、けどやり手の商会が乗り合わせてたのは運が良いよな」
「うぬ。パッちゃんの商品は色々揃ってるし質も良さそうだったんだよ」
「今度船乗り用にレキュを大量に仕入れて拡散するって言ってたな」
性根逞しいパドウィックに、三巳も船員も感心しています。
「しかし三巳ちゃんは良く知ってたな。何だかの本で読んだって言ってたけど、何の本か聞いても良いか?」
「うにゅ?何の本……歴史の教科書?」
「歴史?そんなもんに教科書があるのか。変わった国だな」
どうやら船員の故郷では歴史は習うものではなく、言い伝えて聞き覚えるものだそうです。そして多くの国がそうだと教えて貰いました。
(それだと国や人によって若干違う歴史になったりするんじゃ……)
三巳は思いましたが、この世界では歴史はあくまでも失敗を学んで同じ過ちを繰り返さないようにしようというものです。つまり道徳として取り入れられているので、事実よりも相手にきちんと伝わることの方が大事なのです。
「三巳は歴史苦手だったけど三国志とか新撰組とか織田信長とかの話は好き。詳しくは覚えてなくて薄ぼんやりだけど凄い人達の凄い話なのは覚えてるんだよ」
「よくわからんが、ようは物語として成り立ってるってことか。吟遊詩人の歌みたいなもんだな」
「にゅ!そんな感じ!」
「それじゃ今夜はコリアンナ嬢に依頼してみるかね。長旅で皆辟易してるみたいだしよ」
「それは名案なんだよ!三巳も一緒に頼み行く!」
「三巳ちゃんが頼むなら直ぐにOKくれそうだな!宜しく頼むよ」
「うにゅ!宜しく頼まれたんだよ!」
という訳で狭い船内で鬱屈していた人達の為に、三巳はコリアンナへのお願いを頑張ったのでした。
しかし今船内で恐怖に陥れているのは病気でした。
「だから大人しく三巳ちゃんの手作りレキュ水飲みゃいいのに」
そう言ってベッドに横たわるブラインにレキュ水を飲ませるのはエイミーです。
「だってよぅ、それ酸っぱいじゃんよ」
弱々しく覇気のないブラインに、心配してお見舞いに来た三巳が耳を垂らしました。
「うにゅ……。美味しく作れなくてゴメンなんだよ……」
「いや!別に三巳ちゃんは悪くねぇよ!?」
シオシオショモンとするモフモフに、ブラインは罪悪感で胸がチクチク痛みます。
「そうよ。あんなに酸っぱいレキュをここまで飲み易くしてくれてるのに飲まないブラインが悪い」
エイミーは追い討ちを掛ける様にブラインの額をペチリと叩きました。
「ごもっともです」
撃沈したブラインが力なく言うと、エイミーは苦笑して三巳の方を向きます。
「そんな訳だからブラインのは自業自得。三巳ちゃんが心配してあげる必要なんて無いから気にしなくて良いのよ」
「本当にそう。折角三巳ちゃんが船の上はびたみんとか言うの不足でかいけつ病とか言うのに罹り易いって教えてくれたのに」
「全くだぜ。船員の兄ちゃん達も船の病気の恐ろしさは身に染みてっから三巳に感謝してたってのによ」
エイミーに続いて他のパーティメンバーも次々に言うので、床に伏せるブラインは言葉の槍に貫かれて撃沈しました。
エイミーは大人しくなったブラインにここぞとばかりにレキュ水を追加で飲ませます。
その容赦の無さに三巳は心の中で手を合わせました。
「レキュだけじゃ無くて他の栄養もバランス良く取ってゆっくり休んでなー」
ブラインの症状が軽そうなので、三巳はお見舞いのバナナを人数分置いてブライン達の船室を出ました。
「何でバナナ?」
「今時期だっけ?」
バナナを貰ったブライン達は有り難くも謎を残されています。いくら南国と言えど、本格的な収穫は夏の暑い時期のイメージがあるからです。
早く取れたまだ少し青いバナナを三巳の尻尾収納で保存していたとは思いもよらないでしょう。
(お見舞いならメロンとか桃なんだけどなー。今無いし、バナナ栄養あるし、いっそココナッツもあげれば良かったかなー。バナナとココナッツのジュースも美味しそうなんだよ。そうだ!それにレキュ入れたら飲み易いかなぁ)
お見舞いにフルーツな文化圏で育った三巳は、疑問に思われているとは思いもせず美味しい想像をして涎を些か垂らしていました。
「よお三巳ちゃん。ブラインの旦那は大丈夫そうかい?」
そんなだらしない顔を船員に見られて微笑ましく笑われます。
三巳は涎を拭いて真面目な顔を作ってから頷きます。
「うぬ。酷くなる前にレキュ水飲んでたし、パッちゃんからお薬も貰ってたから大丈夫!」
「ブラインの旦那も運が良いんだか悪いんだか。忠告に従ってりゃ病気にならなかったし、けどやり手の商会が乗り合わせてたのは運が良いよな」
「うぬ。パッちゃんの商品は色々揃ってるし質も良さそうだったんだよ」
「今度船乗り用にレキュを大量に仕入れて拡散するって言ってたな」
性根逞しいパドウィックに、三巳も船員も感心しています。
「しかし三巳ちゃんは良く知ってたな。何だかの本で読んだって言ってたけど、何の本か聞いても良いか?」
「うにゅ?何の本……歴史の教科書?」
「歴史?そんなもんに教科書があるのか。変わった国だな」
どうやら船員の故郷では歴史は習うものではなく、言い伝えて聞き覚えるものだそうです。そして多くの国がそうだと教えて貰いました。
(それだと国や人によって若干違う歴史になったりするんじゃ……)
三巳は思いましたが、この世界では歴史はあくまでも失敗を学んで同じ過ちを繰り返さないようにしようというものです。つまり道徳として取り入れられているので、事実よりも相手にきちんと伝わることの方が大事なのです。
「三巳は歴史苦手だったけど三国志とか新撰組とか織田信長とかの話は好き。詳しくは覚えてなくて薄ぼんやりだけど凄い人達の凄い話なのは覚えてるんだよ」
「よくわからんが、ようは物語として成り立ってるってことか。吟遊詩人の歌みたいなもんだな」
「にゅ!そんな感じ!」
「それじゃ今夜はコリアンナ嬢に依頼してみるかね。長旅で皆辟易してるみたいだしよ」
「それは名案なんだよ!三巳も一緒に頼み行く!」
「三巳ちゃんが頼むなら直ぐにOKくれそうだな!宜しく頼むよ」
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