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魔界の章
22 薬屋の衝動 (ダンタリオンの視点)
しおりを挟む「誰がチビだと!?舐めた口を利くな!!」
対するちっこい悪魔も、負けじと喧嘩を売る。
(おお…!凄い勇気だな)
俺が感心していたところで、その勇敢さは一瞬で踏みにじられた。
「ったく。うるせえんだよ、チビ」
ハイエナ男たちが、ちっこい悪魔を一斉に踏みつけ、ぺしゃんこにつぶしたのだ。
「ふぎゃああああっ!」
ちっこい悪魔は、断末魔の叫び声をあげて、痛みにもがく。
「へへっ、だっせえー。何度でも潰してやるぜぇ?」
悦楽に表情をゆがめたハイエナ男たちが、ひときわ大きく足を振りあげる。
「……!!」
考えるより先に手が出た俺は、気付けばハイエナたちの足をがっちりと受け止めていた。
(……しまった。何してるんだ俺)
「はあ?なんだてめ」
「薬屋の弱小悪魔が、邪魔してんじゃねーぞ、コラ!?」
2体分の鋭いハイエナの視線が、俺を睨みつけている。
喧嘩になれば面倒だ。
俺は可及的速やかに、この状況を終わらせたかった。
「……失礼」
俺はそう謝ると、ハイエナの悪魔たちの足を高く持ち上げ、そのまま押し返す。
そうすれば彼らは遠くへと跳ね飛ばされ、けたたましい衝突音と共に建物の壁にぶつかって倒れた。
「なっ……てめっ、くそ、この!」
「ふざけやがってよぉ」
ハイエナ男たちが、驚きに目を見開いている。
(……やりすぎたか)
図体のでかい俺は元々腕っぷしが強く、たまに力の加減を忘れてしまう。
「ちっ!覚えてろよっ!」
よろめきながら立ち上がったハイエナの男たちは、舌打ちを残して退散していった。
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