プレゼント

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一年に何度か以前付き合っていた彼女が夢に出てくる。
付き合っていた頃には一度も夢に出てきた事はないが不思議なものだ。

明日から新しい事を始めてみよう、そんな事を思ってみても大概何を始めていいか分からない。
残された時間がもし限られているなら
過去にやり残した事をやってみるのもいいかもしれない。


彼女の夢に私が出てくる事があるだろうか?
確認してみたい。
彼女のLINEは妻に葬られてしまったためないが
携帯の連絡先にはまだあるはずだ。
しかし、探してみると見当たらない。

ふと思い立ち、妻が風呂に入っている隙に私は妻の携帯の連絡先を開いてみた。
やはりそこには以前の彼女の番号があったが、私はそこで選択を迫られた。
妻は私の携帯を勝手に開き、あろうことか情報を盗んでいるのだ。
しかし、盗まれた情報を再び私が手に入れて以前付き合っていた彼女に連絡を取って妻にバレたら…
彼女の夢に私が出てきていようがいまいが、それを知ったところで望むような結果とは違うような気がした。

私は浴室にいる妻に声をかけた。

「ねぇ、今どこ洗ってるの?」

「髪洗ったから、これから身体洗う
ん?一緒にお風呂入りたいの?」

私は否定すると妻が出てくるまでまだ時間はあるなと思った。
行動によって償わなきゃいけないなら軽いほうがいいと私は思い
妻の携帯の横にあった財布を開き千円札を一枚抜いた。




やり残した事をやってみるより
私は新しい事を始めてみる事にした。
時折、妻の財布から税金を取るようにお金を抜いて
そのお金を貯めて妻にプレゼントをしようと思う。
そう思うと罪悪感はプレゼントを喜ぶ妻の笑顔でかき消されていった。
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