おっぱい星人がやってきた

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真相を語る宇佐美さん

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「で、結局、お前、あん時なんで急に迫ってきたん?」

 それからもう一回戦交わった後、一緒に風呂に入って、宇佐美が『泊まってったらええやん』と言うてくれたので、お言葉に甘えて泊まらせてもらうことになったんやけど。

 寝室のベッドの上でごろごろしながら世間話しとった時、ふと思い付いて聞いてみた。

「あん時?」
「あの、言い合いになった時。それまで乳しか興味示さへんかったのに、急にキスしてきたやん」
「ああ……あれな」

 宇佐美がその時のことを回想するように少し黙った後、説明してくれた。

「あれは……ちょお、焦ったんやろうな、俺」
「焦った?」
「おん。年季の入っとった気持ちやったから、焦らんとじっくり攻めてこう思うてたんやけど。あの日、あの後輩の田中がな、小野のことで相談してきてん」

 そこで、すっかり忘れとった後輩田中くんを思い出した。そう言えば、宇佐美が田中くんに相談受けたなんや言うてたな。

「俺のことって何を?」
「……お前に惚れとったらしいで、あいつ」
「は?」
「小野を本気で落としたいんやけど、協力してくれへんかって言われた」
「そうやったん?」
「おん。まあ、『あいつにはもうずっと付き合っとる顔もよくて仕事もできるエッチが上手い相手がおる』って言うといたけど」
「はあ……」

 それで、最近田中くんが妙によそよそしくなった理由が分かったわ。

「田中だけやったら別にどうでもよかったんやけど。小野があいつのこと印象ええとか、話合うとか言うから。可能性がないこともないんかと思うたら、早いとこモノにせえへんとって思うてん」
「いや、そんなん、言うたことも覚えてないけど…」
「しかも、お前、俺に触られたくない言うてキレるし。俺、気持ちズタズタやったわ、あん時」
「……ごめん」
「もう誤解は解けたからええけど」

 ふっと、宇佐美が優しく笑った。

「まあ、それで急展開になって、小野が俺のもんになったんやから。田中には感謝せんとあかんかもしれへんけどな」
「……なあ、宇佐美」
「ん?」
「宇佐美って、そしたら結局んところ、俺の乳に惹かれたわけちゃうの?」
「どういうこと?」
「だって、最初から俺狙いやったんやろ? 乳から入ったわけちゃうんやろ?」
「まあ、そうやけど。でも、小野のおっぱいは触りたい思うてたで」
「そうなん?」
「おん。俺、おっぱい星人やから。おっぱいセンサーが働いて、ええおっぱいが分かんねん」
「それ、初耳やわ」
「やから。小野のはよう感じるええおっぱいやろうなと思うてた」

 そう得意げに答える宇佐美に、どんなセンサーやねんな、と内心苦笑いする。

「お前が触らしてくれる言うから。そら乗るやろ」
「嫌がってたやん」
「そんな、最初から飛びついとったら見え見えやん」

 そんなの恥ずかし過ぎるやん。そう続ける宇佐美をじっと見る。

 ほんま、急展開やったけど。どうやら宇佐美はこんな膨らみもない色気もない俺の乳でも満足してくれとるみたいやし。宇佐美以外で俺のアソコが元気になるかは確認できへんけど。

 まあ、よかったかな。これで。

「宇佐美」
「ん?」
「好きやで」
「…………」

 そこで宇佐美が急に黙った。やけど、これが悪い意味での沈黙やないことは俺にはもう分かる。極端な宇佐美のことやから。

 がばっと、宇佐美が起き上がった。勢いよく俺の上に乗ってくる。数秒見つめ合うと、そのまま宇佐美の顔が下りてきてチュッと可愛くキスされた。

 やっぱりな。

 言葉じゃなくて。それ以上で返してくれる。宇佐美は俺の期待の上を行ってくれるわ。

 俺は宇佐美の首に両腕回して、今度は俺からチュッと音を鳴らしてやった。

 こうして。おっぱい星人はまた俺の家にやってくるようになった。


【終】
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