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『番外編』No.0 夢列車 ~Dream train~
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みんなは夢列車って知ってる?星型の切符を手に入れた人だけが乗れる列車なんだって。その列車は夢の中で素敵な場所へ連れてってくれるだとか。て言っても、学校の噂で聞いただけだけどね。
...私、あんまり眠れないタイプなんだ。毎日寝る前に自分との反省会。「あの子に迷惑かけていないかな」とか、「余計なこと言っちゃったかな」とか...。誰かに相談したって無駄無駄。いっつも「気にしすぎ」っていう返答だもん。実際、そのせいで眠りにつくのが遅くなっちゃう。眠れたと思ったら嫌な夢ばかり。誰かに追いかけられているような...そんな夢。めっちゃ悪夢...。
だからいつか見てみたい。素敵な場所へ連れてってくれる夢列車の夢を。
━━━━━━━━━━━━━━━
私には将来の夢がある。それは、歌手になること。でも覆面歌手がいい。顔に自信はないけど、歌声には自信がある。カラオケだって高得点ばかりだし(いつも一人カラオケだけどね...)、音楽の歌のテストだっていっつも一位。他の教科の成績は普通でも、音楽なら好成績。それだけじゃない。何より、歌っている時はほんとに楽しい。人生楽しいのが一番って私は信じてる。だから歌っていたい。今の時代、動画配信アプリで顔出しNGでも何とかなるもんね。
「ねぇ、遥ちゃん...相談に乗ってほしいことがあるんだけどいいかな?」
「もちろん、いいよ!」
私はいつも周りに合わせている。そして、誰かの相談に乗っている。クラスメイトのみんなに頼られるのは嬉しいけど、毎日疲れたぁって言って家に帰るとソファの上に寝転がる。宿題とか家のお手伝いとか、やらなきゃいけないこともあるが、...やる気が出ない。疲れきった私は、ソファの上で一時間ぐらいごろごろした後行動に移す。こんな私に、好きな事している時間なんて作れやしない。それに、他人を気遣っている上、人の多い都会に住んでるから余計疲れる。もっと自然のいっぱいな所へ行きたい...。
今は高校二年の十月頃、私の学校では進路が決める頃だった。両親は進路は好きにすればいいよって言ってるけど、きっといい大学に行ってほしいって思ってるだろうなぁ。
この前、都市伝説番組で紹介されていた『ミスカタ島』。神様が住んでるって話だけど、それってほんと?オカルトじみた話で、ちょっと信じ難い...。その島はテレビで紹介できても、島の中までは映させてくれなかったらしい。紹介してた人は、そこへ行くとなんでも夢が叶うって話していた。けど、その島へ行けれる人は限られてるんだって。運がいい人だけ...とか、日頃の行いがいい人...とか、なんか適当な事言ってた...。でも、もし歌手(覆面歌手)の夢が叶うんだったら、その島...行ってみたいなぁ。けど、親は許してくれるかな?その夢。
親や先生、クラスメイトのみんなに迷惑をかけちゃいけない。そんなこと考えてずっと生きてきた。...本当は変わりたい。本当はもっと本音を言いたい。本当の私を認めてくれる人に、出会いたい...
━━━━━━━━━━━━━━━
ある日の帰宅途中、いつも通りかかる公園に、移動販売車が来ていた。珍しいな、こんなところで。てゆうか、この公園に移動販売車が来たのって初めてかも。なんのお店だろうと思い、興味本位で私はそのお店に立ち寄った。そこにあったのは、キラキラの宝石やストラップ、他にも見たこともない綺麗な布など、色んなものが置いてあった。雑貨屋さんかな?
「いらっしゃい!」
販売車の横に、私と同い年くらいの女の子がいた。水色のストライプ模様のワンピースを着たオシャレな女の子。
「...店員さん、ですか?」
「そうだよ~。ゆっくり見ていってね。」
すごく明るい子だなぁ。笑顔も素敵。
「あの、ここって何屋さんですか?」
「ははっ、分かんないよねぇ。ここはお守り屋だよ。」
「お守り?神社とかで売ってるあの?」
「まぁ、それと似たような感じかな。今日は出張でここに来たんだ。」
お守り...言われてみるとそう見えなくもないような...。
「なんか悩んでいることある?あれば聞くよ。君にあったお守りがあるかもしれないしね。」
「悩み事か...いっぱいあるんですよね。周りの目を気にしすぎちゃうとか、好きな事する時間がないとか、夜眠れないとか...」
「...マジでいっぱいあるね。」
「そう、マジで...」
「時間...は無理だしなぁ。あ、夜眠れないっていうならいいのがあるよ。」
そう言うと女の子は、汽車の絵が描かれている木の板を私に見せた。
「...かわいい。」
「気に入った?これは夢のお守りだよ。きっとよく眠れるはず。」
「…じゃあ買おっかな。いくらですか?」
「1000円!」
あっ...結構するんだ。
「あははっ高いよねぇ。今日は特別に半額にしてあげる!」
「いいの!?ありがと...」
あれ?気のせいかな...?
「おい、そろそろ閉店して飯食いに行こうぜ。」
突如、販売車の運転席から男性の声がした。
「ちょっとぉ、お客さん来てるのよ。それにまだ夕方だし。」
「腹減った。早くしろ。」
「もぉ、しょうがないなぁ。ごめんね突然。」
「い、いえ...。」
私はお代をその子に渡した。
「よかったらまた会おうね。君素敵な子だし、また会いたいな!」
「ありがとう...ございます。」
素敵な子...だなんて。あまり言われた事ないから、ちょっと照れるなぁ。
━━━━━━━━━━━━━━━
今日は家に帰っても自然と体が動いた。いつもだったら、疲れが出てソファで横になっているけど。
家事の手伝いを終え、食事を終え、宿題を終え、お風呂を終え...あと諸々終え、私は布団に潜った。今日はいつもより一時間早く布団に入れた。なんだかちょっと嬉しい。
「あ、このお守りここに置こ。」
私はベットのそばにある机にお守りを置いた。なんだか今日は、本当にいい夢見られそう…
━━━━━━━━━━━━━━
......ここは?
星空?上にも下にもある。夜空の中に浮かんでるみたい。すごく綺麗...。
「いてっ!」
頭に流れ星が当たって床に落ちた。私はそれを拾い、見てみると...
「星型の...切符?...これってまさか!」
噂に聞いた夢列車に乗れる切符!?切符って夢の中で手に入るものだったんだ。って今更だけどなんでこんなところにいるんだっけ?星空に見とれてたせいで頭が回ってなかった。...もしかして、あのお守りのおかげ?だとしたらここは夢の中...?パジャマのままだし…
私は試しに頬っぺを引っ張ろうたとた...が、せっかく夢列車に乗れるかもしれないんだから目覚めたら勿体ない。と思い、引っ張るのをやめた。
「!、今の音って...」
ポッポーっと蒸気機関車の汽笛のような音が聞こえた。音が聞こえた方へ行ってみると、本当に汽車があった...。ここは、駅のホームなのかな?どこもかしこも星空だからどこにいるのか分かりずらい。でも...目の前の汽車の入口が開いているのは分かる。これ...乗っていいのかな?周りに誰もいないからどうしたらいいか分かんない...。
「......ええい、乗っちゃえ!」
とりあえず私は、勢い任せにその汽車に乗った。中はレトロな喫茶店の雰囲気。私の知っている汽車とは違い、ちょっと豪華なイメージだった。
「あら?他にもお客様がいたのね。」
左端の席にトレンチコートを着た女の人が座っていた。
「こんばんは。...その格好でここに来たってことは、お守り屋さんの仕業ね。」
「えっどうしてそれを?」
「あの子とは友達なのよ。あなた、夢のお守りを買ったのね。」
「は、はい...。えっと...」
「私の名前は雪(ゆき)。あなたは?」
「遥っていいます。雪...さんもあのお守りを?」
「私はくじ引きで当たったのよ。やっとの思いでね。」
「くじ、引き...?くじ引きに当たって来れるものなんですか?一体どうやって...」
「ミスカタ島の住人だけ、この列車に乗れるのはくじで当たった人だけなの。」
「ミスカタ島!?ミスカタ島ってあの!?じゃあ、あなたは...」
話している途中、ポッポーっと汽車の音が鳴った。
「そろそろ出発するわ。立ってると疲れるでしょ。よかったらお隣どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
そう言われて、私は雪さんと向かい合って座った。...にしても、ほんと綺麗な人だなぁ。色白で上品で...
「...そんなに見られると恥ずかしいわ。」
「あっごめんなさい!綺麗だなって思ってつい...」
「ふふっありがとう。」
笑顔も素敵...。まるでモデルさんみたい。
「切符を拝見しまーす!」
「?...誰の声?」
「下ですよ下!」
謎の声に従って下を見てみると、帽子を被った二足歩行の小さな生き物がいた。
「カバが喋ってる!?」
「カ、カバじゃないですよ!」
「うふふっその子はカバじゃなくて、車掌さんのバク君よ。久しぶりね、バク君。」
「お久しぶりです、雪さん!」
「えっそこ知り合いなんですか?」
「まぁね。それより切符持ってる?」
「あ、はい!...えーっと」
私はズボンポケットから切符を取り出し、車掌さんに渡した。
「はーい、ありがとうございます!...僕はカバじゃないですからね。」
と、車掌さんは私を睨んだ...。
「ご、ごめんなさい...」
「バク君、よくカバって間違えられるからね。」
「それ言わないでくださいよ...」
雪さんも切符を切ってもらい、車掌さんは楽しんでくださいね、といい去っていった。
「さて、久々の列車旅だから楽しまないとね!遥ちゃん、外見てみると面白いわよ。」
私は雪さんの言われる通り、窓の外を見た。すると...
「...すごい...」
さっきの夜空とは違う、明るい海の中に泳いでいるような景色になっていた。
「切符を切った人は、頭の中で想像した景色を見られるようになってるの。私は海を泳いだことないからね。ここでしか海の中を見られないのよ。夢列車はなかなか乗れないから、今のうちに目に焼き付けておかないとね。他にも景色だけじゃなくて、好きな事をできる場所へ連れてってくれたりするのよ。」
「好きな事...」
「あなたは何かやりたい事ある?」
やりたい事...私は...
「私は、歌いたい。誰もいない場所で...」
...その瞬間、いきなり汽車が止まった。
「?、どうしたんだろう?」
「きっとあなたの望んだ場所に着いたのよ。さぁ、早く降りなきゃ発車しちゃうわ。」
「あ、えっと、雪さんは...」
「ここでお別れ。終点以外は一人しか降りられないからね。もっと一緒にいたかったけど…。機会があったらまた会いましょ!」
「雪さん...ありがとうございます!ではまた!」
私は雪さんに手を振り、汽車の出入口に向かった。
「...ねぇバク君、私の声聞こえる?よかったら遥ちゃんの歌声、聞きたいんだけど...いいかな?」
━━━━━━━━━━━━━━━
...不思議だなぁ。窓の外は海なのに、出口の向こう側は草原だ。私は裸足のままその草原へ飛び出した。芝生がふかふかで気持ちいい。どこまでも澄渡る青空も綺麗。そよ風も吹いている。自然が大好きな私にピッタリな場所。
「あれ?」
後ろを振り向くと汽車は消えていた。...いつの間に?夢...だからかな?
私はしばらく辺りを歩いてみた。本当に誰もいない、私の望んだ場所...。ここでなら...
「歌える...」
私は歌った。思いのままに。
学校の授業やカラオケだったら、いつも静かな歌を歌っている。けど、ここなら人の目を気にする事はない。激しい歌でもなんでも好きに歌った。私今、好きな歌えてるんだ...、好きな事しているんだ...!心の底から嬉しかった。私の望んだ時間ができて。
「フゥ...、楽しかった!」
...と言った途端、ガコンっと音がした。
「え!?何!?」
周りが汽車の中に変わり、勢いよく動き始めた。汽車の廊下に立っていた私は足を崩し、尻もちを着いた。
「いっ!...たたた...一体なんなの...?」
そして......
「ハッ.........」
気づけば私は布団の中にいた。起き上がると、いつもの私の部屋だ。
「やっぱり夢だったんだ...。」
私はすぐそばに置いておいたお守りを手に取った。
「このお守りのおかげかな?...でも、いい夢だったな。」
━━━━━━━━━━━━━━━
今日は休日。気分がいい私は外へ散歩しようと思い支度をしていた。そいえばお守り屋にお礼言いたいな。公園にも寄ろう。
私は公園に向かった。しかし...
「朝からは、いないか...」
今は午前七時三十分。販売車が来るには流石にまだ早い時間だ。
「また夕方くらいに来よ。そいえば出張でここに来たって言ってたっけ?」
もしかしたら、もうここには来ないかもしれない...。そう思った時だった。
「君は!」
振り向くと、そこにはがま口のカバンを肩に下げたお守り屋の女の子がいた。
「もしかして散歩中?」
「あ、あの!お守り、ありがとうございます!とってもよかったです!」
「ほんと!?嬉しい!まさかお礼を言いに来てくれたの?わざわざありがとう!」
「い、いえ!」
心からのお礼を言うなんて、久々でちょっと緊張した。けど、言えて嬉しかった。まさかこんなに喜んでくれるなんて...
「そうだっ。雪さんから聞いたよ。遥ちゃん、君とっても素敵な歌、歌うんだってね。」
「雪さん...、え!まさかほんとに知り合い!?」
「うん!」
夢で出会った雪さん。ただ夢の中に出てきた人っていうわけじゃなかったんだ。正直、本当にいるなんて思いもしなかった。てか...
「私の歌聞かれてた!?恥ずかしい~...」
「アハハッ顔真っ赤っか!かぁわいいっ!」
「か、からかわないでくださいよ!」
「いいじゃない!君ずっと歌いたかったんでしょ?」
「...、えぇ...まぁ...」
「それに、歌は誰かに届けてこそだよ。好きな事を人に分け与える。それが人生だからね!人ってそういう事ができるからこそ人生って楽しいんじゃない?」
「楽しい...か、確かに、楽しいのが一番ですからね!」
「そうそう!分かってるじゃないっ!そんな君に、これあげる!」
女の子は夢列車のお守りとは別のものをカバンから取りだし、私に差し出した。
「これは?」
「いい方向へ導いてくれるお守りだよ。ま、君が歌を歌い続ける限りだけどね。君はこのお守りを持つ資格がある。よかったら受け取ってくれる?」
「えっお代は...?」
「お金はいいよ!私がプレゼントしたいだけだから!」
「そんな...あのお守りで助けてもらった上に、ただで受け取るなんて...ちゃんと払いますよ!」
「...君、本当に優しいね。わざわざお礼を言いに来てくれたし。そんなに優しかったら、普段よく人に頼られてるんじゃない?」
「え...、まぁ、よく頼られるっちゃ頼られますね...」
「でも、頑張りすぎているようだね。昨日会った時、顔が暗かったんだもの。」
「......私、人の目を気にして育って来たんです。いつも周りに合わせて、自分を出しちゃ、いけないって...」
「...そっか。人の目を、ねぇ。気にしすぎなんじゃない?」
「.........」
やっぱり、みんなそう思って...
「て、言われる方が嫌だよね。分かる分かる。」
と、女の子は頷き私の肩をポンポンと叩いた。
「え?」
「私も落ち込んでる時に限って気にしすぎだって言われて余計に落ち込んだことあるからぁ。次の日にはもうコロッと変わってるって言われるけどね。はははっ!」
「いいなぁ...。私もあなたみたいにすぐ立ち直る事ができたらいいのに...。」
「私からは笑顔でいる事が大切としか言えないなぁ。けど難しいよね。いきなり笑えって言われても。...でもね思うよ。自分の心から溢れた幸せを分け与える事が、本当の気遣いだって。」
「溢れた…幸せ?」
「そう。幸せが不足したまま人に何かを与えようとすると、結局疲れるだけ。周りの前に自分を満たしてあげないと。だから、君は歌い続ければいいと思うよ。」
そう言いながら女の子は私の手を取り、お守りを渡した。
自分の幸せ...私、ちゃんと考えてなかったかも。本当はもっと、自分を優先しても...
「...私、やっぱり歌いたい。私の好きをみんなに届けたい...」
私はお守りを、両手で大切に握った。もっと好きになろう。私の事...
「ありがとうございます...おかげで元気出ました。」
「歳近いんだから敬語じゃなくてもいいよ!」
「...うんっありがとう!」
「あ、そうだそうだ!昨日買ってったお守り。列車にはもう乗れないけど、悪夢を遠ざけてくれる力があるから持っておくといいよ。」
「そうなんだ!じゃあずっとベットのそばに置いておこっかな?」
「ちなみにあのお守りの期限は一年!」
「えっ嘘、期限あるの?一生使っていたいのに~...」
「プッ...あはは!もう笑わせないでよ!」
「......ははっ!あははっ!」
その子につられてつい私も笑ってしまった。…けど、今とっても楽しい。歳の近い子とこんなお喋りできたのは、久々だったから。
「おーい!」
公園のすぐそこの道に一人の男性が立っていた。あの声って...
「もしかしてあの人、販売車の運転席にいた人?」
「正解!よく分かったね!」
「さっさと片付け手伝え!間に合わなくなるぞ!」
「そんなに急がなくても夜中出発だから間に合うよ!まぁでも...荷物多いし早く行こ。販売車も返さなきゃいけないし。...あ!忘れてた!」
と言いカバンの中をあさり、水色の封筒手紙を取り出した。
「これも渡さなきゃだった!危ない危ない...」
「手紙?」
「開ければ分かるよ。じゃあまたね!遥ちゃん!」
「...うん!...あ!そいえばあなたの名前って!」
「私は笑子(わこ)!よろしくね!」
━━━━━━━━━━━━━━━
「...行っちゃった。」
もっとお話したかったなぁ。また会えるかな?笑子ちゃんのおかげで勇気が出た気がする。将来の事、両親と先生に話してみようかな。
「...そうだ。この手紙...」
私は笑子ちゃんからもらった手紙の封筒を開けた。すると、中には一枚の白いカードが入っていた。そこに書いてあったのは...
「ミスカタ島ご招待?......え!?」
...私、あんまり眠れないタイプなんだ。毎日寝る前に自分との反省会。「あの子に迷惑かけていないかな」とか、「余計なこと言っちゃったかな」とか...。誰かに相談したって無駄無駄。いっつも「気にしすぎ」っていう返答だもん。実際、そのせいで眠りにつくのが遅くなっちゃう。眠れたと思ったら嫌な夢ばかり。誰かに追いかけられているような...そんな夢。めっちゃ悪夢...。
だからいつか見てみたい。素敵な場所へ連れてってくれる夢列車の夢を。
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私には将来の夢がある。それは、歌手になること。でも覆面歌手がいい。顔に自信はないけど、歌声には自信がある。カラオケだって高得点ばかりだし(いつも一人カラオケだけどね...)、音楽の歌のテストだっていっつも一位。他の教科の成績は普通でも、音楽なら好成績。それだけじゃない。何より、歌っている時はほんとに楽しい。人生楽しいのが一番って私は信じてる。だから歌っていたい。今の時代、動画配信アプリで顔出しNGでも何とかなるもんね。
「ねぇ、遥ちゃん...相談に乗ってほしいことがあるんだけどいいかな?」
「もちろん、いいよ!」
私はいつも周りに合わせている。そして、誰かの相談に乗っている。クラスメイトのみんなに頼られるのは嬉しいけど、毎日疲れたぁって言って家に帰るとソファの上に寝転がる。宿題とか家のお手伝いとか、やらなきゃいけないこともあるが、...やる気が出ない。疲れきった私は、ソファの上で一時間ぐらいごろごろした後行動に移す。こんな私に、好きな事している時間なんて作れやしない。それに、他人を気遣っている上、人の多い都会に住んでるから余計疲れる。もっと自然のいっぱいな所へ行きたい...。
今は高校二年の十月頃、私の学校では進路が決める頃だった。両親は進路は好きにすればいいよって言ってるけど、きっといい大学に行ってほしいって思ってるだろうなぁ。
この前、都市伝説番組で紹介されていた『ミスカタ島』。神様が住んでるって話だけど、それってほんと?オカルトじみた話で、ちょっと信じ難い...。その島はテレビで紹介できても、島の中までは映させてくれなかったらしい。紹介してた人は、そこへ行くとなんでも夢が叶うって話していた。けど、その島へ行けれる人は限られてるんだって。運がいい人だけ...とか、日頃の行いがいい人...とか、なんか適当な事言ってた...。でも、もし歌手(覆面歌手)の夢が叶うんだったら、その島...行ってみたいなぁ。けど、親は許してくれるかな?その夢。
親や先生、クラスメイトのみんなに迷惑をかけちゃいけない。そんなこと考えてずっと生きてきた。...本当は変わりたい。本当はもっと本音を言いたい。本当の私を認めてくれる人に、出会いたい...
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ある日の帰宅途中、いつも通りかかる公園に、移動販売車が来ていた。珍しいな、こんなところで。てゆうか、この公園に移動販売車が来たのって初めてかも。なんのお店だろうと思い、興味本位で私はそのお店に立ち寄った。そこにあったのは、キラキラの宝石やストラップ、他にも見たこともない綺麗な布など、色んなものが置いてあった。雑貨屋さんかな?
「いらっしゃい!」
販売車の横に、私と同い年くらいの女の子がいた。水色のストライプ模様のワンピースを着たオシャレな女の子。
「...店員さん、ですか?」
「そうだよ~。ゆっくり見ていってね。」
すごく明るい子だなぁ。笑顔も素敵。
「あの、ここって何屋さんですか?」
「ははっ、分かんないよねぇ。ここはお守り屋だよ。」
「お守り?神社とかで売ってるあの?」
「まぁ、それと似たような感じかな。今日は出張でここに来たんだ。」
お守り...言われてみるとそう見えなくもないような...。
「なんか悩んでいることある?あれば聞くよ。君にあったお守りがあるかもしれないしね。」
「悩み事か...いっぱいあるんですよね。周りの目を気にしすぎちゃうとか、好きな事する時間がないとか、夜眠れないとか...」
「...マジでいっぱいあるね。」
「そう、マジで...」
「時間...は無理だしなぁ。あ、夜眠れないっていうならいいのがあるよ。」
そう言うと女の子は、汽車の絵が描かれている木の板を私に見せた。
「...かわいい。」
「気に入った?これは夢のお守りだよ。きっとよく眠れるはず。」
「…じゃあ買おっかな。いくらですか?」
「1000円!」
あっ...結構するんだ。
「あははっ高いよねぇ。今日は特別に半額にしてあげる!」
「いいの!?ありがと...」
あれ?気のせいかな...?
「おい、そろそろ閉店して飯食いに行こうぜ。」
突如、販売車の運転席から男性の声がした。
「ちょっとぉ、お客さん来てるのよ。それにまだ夕方だし。」
「腹減った。早くしろ。」
「もぉ、しょうがないなぁ。ごめんね突然。」
「い、いえ...。」
私はお代をその子に渡した。
「よかったらまた会おうね。君素敵な子だし、また会いたいな!」
「ありがとう...ございます。」
素敵な子...だなんて。あまり言われた事ないから、ちょっと照れるなぁ。
━━━━━━━━━━━━━━━
今日は家に帰っても自然と体が動いた。いつもだったら、疲れが出てソファで横になっているけど。
家事の手伝いを終え、食事を終え、宿題を終え、お風呂を終え...あと諸々終え、私は布団に潜った。今日はいつもより一時間早く布団に入れた。なんだかちょっと嬉しい。
「あ、このお守りここに置こ。」
私はベットのそばにある机にお守りを置いた。なんだか今日は、本当にいい夢見られそう…
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......ここは?
星空?上にも下にもある。夜空の中に浮かんでるみたい。すごく綺麗...。
「いてっ!」
頭に流れ星が当たって床に落ちた。私はそれを拾い、見てみると...
「星型の...切符?...これってまさか!」
噂に聞いた夢列車に乗れる切符!?切符って夢の中で手に入るものだったんだ。って今更だけどなんでこんなところにいるんだっけ?星空に見とれてたせいで頭が回ってなかった。...もしかして、あのお守りのおかげ?だとしたらここは夢の中...?パジャマのままだし…
私は試しに頬っぺを引っ張ろうたとた...が、せっかく夢列車に乗れるかもしれないんだから目覚めたら勿体ない。と思い、引っ張るのをやめた。
「!、今の音って...」
ポッポーっと蒸気機関車の汽笛のような音が聞こえた。音が聞こえた方へ行ってみると、本当に汽車があった...。ここは、駅のホームなのかな?どこもかしこも星空だからどこにいるのか分かりずらい。でも...目の前の汽車の入口が開いているのは分かる。これ...乗っていいのかな?周りに誰もいないからどうしたらいいか分かんない...。
「......ええい、乗っちゃえ!」
とりあえず私は、勢い任せにその汽車に乗った。中はレトロな喫茶店の雰囲気。私の知っている汽車とは違い、ちょっと豪華なイメージだった。
「あら?他にもお客様がいたのね。」
左端の席にトレンチコートを着た女の人が座っていた。
「こんばんは。...その格好でここに来たってことは、お守り屋さんの仕業ね。」
「えっどうしてそれを?」
「あの子とは友達なのよ。あなた、夢のお守りを買ったのね。」
「は、はい...。えっと...」
「私の名前は雪(ゆき)。あなたは?」
「遥っていいます。雪...さんもあのお守りを?」
「私はくじ引きで当たったのよ。やっとの思いでね。」
「くじ、引き...?くじ引きに当たって来れるものなんですか?一体どうやって...」
「ミスカタ島の住人だけ、この列車に乗れるのはくじで当たった人だけなの。」
「ミスカタ島!?ミスカタ島ってあの!?じゃあ、あなたは...」
話している途中、ポッポーっと汽車の音が鳴った。
「そろそろ出発するわ。立ってると疲れるでしょ。よかったらお隣どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
そう言われて、私は雪さんと向かい合って座った。...にしても、ほんと綺麗な人だなぁ。色白で上品で...
「...そんなに見られると恥ずかしいわ。」
「あっごめんなさい!綺麗だなって思ってつい...」
「ふふっありがとう。」
笑顔も素敵...。まるでモデルさんみたい。
「切符を拝見しまーす!」
「?...誰の声?」
「下ですよ下!」
謎の声に従って下を見てみると、帽子を被った二足歩行の小さな生き物がいた。
「カバが喋ってる!?」
「カ、カバじゃないですよ!」
「うふふっその子はカバじゃなくて、車掌さんのバク君よ。久しぶりね、バク君。」
「お久しぶりです、雪さん!」
「えっそこ知り合いなんですか?」
「まぁね。それより切符持ってる?」
「あ、はい!...えーっと」
私はズボンポケットから切符を取り出し、車掌さんに渡した。
「はーい、ありがとうございます!...僕はカバじゃないですからね。」
と、車掌さんは私を睨んだ...。
「ご、ごめんなさい...」
「バク君、よくカバって間違えられるからね。」
「それ言わないでくださいよ...」
雪さんも切符を切ってもらい、車掌さんは楽しんでくださいね、といい去っていった。
「さて、久々の列車旅だから楽しまないとね!遥ちゃん、外見てみると面白いわよ。」
私は雪さんの言われる通り、窓の外を見た。すると...
「...すごい...」
さっきの夜空とは違う、明るい海の中に泳いでいるような景色になっていた。
「切符を切った人は、頭の中で想像した景色を見られるようになってるの。私は海を泳いだことないからね。ここでしか海の中を見られないのよ。夢列車はなかなか乗れないから、今のうちに目に焼き付けておかないとね。他にも景色だけじゃなくて、好きな事をできる場所へ連れてってくれたりするのよ。」
「好きな事...」
「あなたは何かやりたい事ある?」
やりたい事...私は...
「私は、歌いたい。誰もいない場所で...」
...その瞬間、いきなり汽車が止まった。
「?、どうしたんだろう?」
「きっとあなたの望んだ場所に着いたのよ。さぁ、早く降りなきゃ発車しちゃうわ。」
「あ、えっと、雪さんは...」
「ここでお別れ。終点以外は一人しか降りられないからね。もっと一緒にいたかったけど…。機会があったらまた会いましょ!」
「雪さん...ありがとうございます!ではまた!」
私は雪さんに手を振り、汽車の出入口に向かった。
「...ねぇバク君、私の声聞こえる?よかったら遥ちゃんの歌声、聞きたいんだけど...いいかな?」
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...不思議だなぁ。窓の外は海なのに、出口の向こう側は草原だ。私は裸足のままその草原へ飛び出した。芝生がふかふかで気持ちいい。どこまでも澄渡る青空も綺麗。そよ風も吹いている。自然が大好きな私にピッタリな場所。
「あれ?」
後ろを振り向くと汽車は消えていた。...いつの間に?夢...だからかな?
私はしばらく辺りを歩いてみた。本当に誰もいない、私の望んだ場所...。ここでなら...
「歌える...」
私は歌った。思いのままに。
学校の授業やカラオケだったら、いつも静かな歌を歌っている。けど、ここなら人の目を気にする事はない。激しい歌でもなんでも好きに歌った。私今、好きな歌えてるんだ...、好きな事しているんだ...!心の底から嬉しかった。私の望んだ時間ができて。
「フゥ...、楽しかった!」
...と言った途端、ガコンっと音がした。
「え!?何!?」
周りが汽車の中に変わり、勢いよく動き始めた。汽車の廊下に立っていた私は足を崩し、尻もちを着いた。
「いっ!...たたた...一体なんなの...?」
そして......
「ハッ.........」
気づけば私は布団の中にいた。起き上がると、いつもの私の部屋だ。
「やっぱり夢だったんだ...。」
私はすぐそばに置いておいたお守りを手に取った。
「このお守りのおかげかな?...でも、いい夢だったな。」
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今日は休日。気分がいい私は外へ散歩しようと思い支度をしていた。そいえばお守り屋にお礼言いたいな。公園にも寄ろう。
私は公園に向かった。しかし...
「朝からは、いないか...」
今は午前七時三十分。販売車が来るには流石にまだ早い時間だ。
「また夕方くらいに来よ。そいえば出張でここに来たって言ってたっけ?」
もしかしたら、もうここには来ないかもしれない...。そう思った時だった。
「君は!」
振り向くと、そこにはがま口のカバンを肩に下げたお守り屋の女の子がいた。
「もしかして散歩中?」
「あ、あの!お守り、ありがとうございます!とってもよかったです!」
「ほんと!?嬉しい!まさかお礼を言いに来てくれたの?わざわざありがとう!」
「い、いえ!」
心からのお礼を言うなんて、久々でちょっと緊張した。けど、言えて嬉しかった。まさかこんなに喜んでくれるなんて...
「そうだっ。雪さんから聞いたよ。遥ちゃん、君とっても素敵な歌、歌うんだってね。」
「雪さん...、え!まさかほんとに知り合い!?」
「うん!」
夢で出会った雪さん。ただ夢の中に出てきた人っていうわけじゃなかったんだ。正直、本当にいるなんて思いもしなかった。てか...
「私の歌聞かれてた!?恥ずかしい~...」
「アハハッ顔真っ赤っか!かぁわいいっ!」
「か、からかわないでくださいよ!」
「いいじゃない!君ずっと歌いたかったんでしょ?」
「...、えぇ...まぁ...」
「それに、歌は誰かに届けてこそだよ。好きな事を人に分け与える。それが人生だからね!人ってそういう事ができるからこそ人生って楽しいんじゃない?」
「楽しい...か、確かに、楽しいのが一番ですからね!」
「そうそう!分かってるじゃないっ!そんな君に、これあげる!」
女の子は夢列車のお守りとは別のものをカバンから取りだし、私に差し出した。
「これは?」
「いい方向へ導いてくれるお守りだよ。ま、君が歌を歌い続ける限りだけどね。君はこのお守りを持つ資格がある。よかったら受け取ってくれる?」
「えっお代は...?」
「お金はいいよ!私がプレゼントしたいだけだから!」
「そんな...あのお守りで助けてもらった上に、ただで受け取るなんて...ちゃんと払いますよ!」
「...君、本当に優しいね。わざわざお礼を言いに来てくれたし。そんなに優しかったら、普段よく人に頼られてるんじゃない?」
「え...、まぁ、よく頼られるっちゃ頼られますね...」
「でも、頑張りすぎているようだね。昨日会った時、顔が暗かったんだもの。」
「......私、人の目を気にして育って来たんです。いつも周りに合わせて、自分を出しちゃ、いけないって...」
「...そっか。人の目を、ねぇ。気にしすぎなんじゃない?」
「.........」
やっぱり、みんなそう思って...
「て、言われる方が嫌だよね。分かる分かる。」
と、女の子は頷き私の肩をポンポンと叩いた。
「え?」
「私も落ち込んでる時に限って気にしすぎだって言われて余計に落ち込んだことあるからぁ。次の日にはもうコロッと変わってるって言われるけどね。はははっ!」
「いいなぁ...。私もあなたみたいにすぐ立ち直る事ができたらいいのに...。」
「私からは笑顔でいる事が大切としか言えないなぁ。けど難しいよね。いきなり笑えって言われても。...でもね思うよ。自分の心から溢れた幸せを分け与える事が、本当の気遣いだって。」
「溢れた…幸せ?」
「そう。幸せが不足したまま人に何かを与えようとすると、結局疲れるだけ。周りの前に自分を満たしてあげないと。だから、君は歌い続ければいいと思うよ。」
そう言いながら女の子は私の手を取り、お守りを渡した。
自分の幸せ...私、ちゃんと考えてなかったかも。本当はもっと、自分を優先しても...
「...私、やっぱり歌いたい。私の好きをみんなに届けたい...」
私はお守りを、両手で大切に握った。もっと好きになろう。私の事...
「ありがとうございます...おかげで元気出ました。」
「歳近いんだから敬語じゃなくてもいいよ!」
「...うんっありがとう!」
「あ、そうだそうだ!昨日買ってったお守り。列車にはもう乗れないけど、悪夢を遠ざけてくれる力があるから持っておくといいよ。」
「そうなんだ!じゃあずっとベットのそばに置いておこっかな?」
「ちなみにあのお守りの期限は一年!」
「えっ嘘、期限あるの?一生使っていたいのに~...」
「プッ...あはは!もう笑わせないでよ!」
「......ははっ!あははっ!」
その子につられてつい私も笑ってしまった。…けど、今とっても楽しい。歳の近い子とこんなお喋りできたのは、久々だったから。
「おーい!」
公園のすぐそこの道に一人の男性が立っていた。あの声って...
「もしかしてあの人、販売車の運転席にいた人?」
「正解!よく分かったね!」
「さっさと片付け手伝え!間に合わなくなるぞ!」
「そんなに急がなくても夜中出発だから間に合うよ!まぁでも...荷物多いし早く行こ。販売車も返さなきゃいけないし。...あ!忘れてた!」
と言いカバンの中をあさり、水色の封筒手紙を取り出した。
「これも渡さなきゃだった!危ない危ない...」
「手紙?」
「開ければ分かるよ。じゃあまたね!遥ちゃん!」
「...うん!...あ!そいえばあなたの名前って!」
「私は笑子(わこ)!よろしくね!」
━━━━━━━━━━━━━━━
「...行っちゃった。」
もっとお話したかったなぁ。また会えるかな?笑子ちゃんのおかげで勇気が出た気がする。将来の事、両親と先生に話してみようかな。
「...そうだ。この手紙...」
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