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南部辺境遠征編
126 カナタ、準備する
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カナタの転移魔法がレベル4になったため、カナタを除く携行人数が4人となった。
つまりカウント外となるニクに、騎獣1匹と他3人を連れて転移が出来る。
これはカナタが設定した第1パーティーに該当する。
だが、ここにはニクを除いた7人の戦闘職の随行者がいた。
グラスヒルまでは、カナタ+第2パーティ―の4人で丁度良い転移人数なのだが、グラスヒルでサキと別れてレナとヨーコ、馬車を拾うと5人+馬1頭で転移人数が溢れる。
となるとグリーンバレーまでの転移を3往復しなければならなくなる。
「今後も利用するだろうから常設転移門を設置するか」
つまり携行人数制限のない転移門を設置した方が良いということになる。
「問題は何処に設置するかだ」
グリーンバレーには拠点を持っていない。
あまり良い思い出のないグリーンバレーには、お店も開いていないぐらいだった。
カナタは悩んだあげくにある事に気付いた。
「あ、そうか」
グリーンバレーの鉱山とダンジョンにはカナタは行ったことがあった。
つまりそこへと直接転移すれば獣車や馬車で移動する必要がなかったのだ。
1回の転移の携行人数が4人なのだから騎獣や馬がいなければ8人を2度の転移で連れて行ける。
そもそも転移門を作るための魔宝石が今は無い。
それを入手しにグリーンバレーに行こうということだったのだ。
現地に売っているものでもダンジョンからのガチャオーブでも、どちらから魔宝石を得ても構わなかった。
「そもそも転移門を作るための魔宝石が無いではないか。
魔宝石は常に必要とするだろうから、安定して堀りに行けるように後で常設転移門を設置すればいいか。
そのための設置場所は現地で見てから考えよう」
問題は先送りにされたが、それが正解だと言えた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「つまり、工房の従業員を20人と臣下の騎士を1人雇ったということなのね?
それに男爵叙爵に領地拝領とか、もっと迅速に教えて欲しいものだわ。
何のための音声通信機かしら?」
戦闘職全員を連れて――2回に分けてだが――グラスヒルの拠点に到着するとヨーコが怖い顔で待っていた。
「戦闘職はお店の護衛として育成するつもりだよ?
だからダンジョンで魔宝石採取のレベリングをするんだよ」
ヨーコは拠点に戻って来たララから、工房で働く奴隷購入の話は聞いていたはずなのだが、その人数と美人ばかりという点は全く知らなかった。
それが今回、新たな戦闘職を6人連れて来たことで発覚したのだ。
「ふーん、それと美人ばかりという点に何の因果関係があるの?」
いや、そもそも奴隷商が用意した奴隷が全員美人だったのだ。
それをララが更に美人の方から選んだので選りすぐりの精鋭ばかりになっただけのことだ。
実はカナタに黙って事前の打ち合わせで美人女性ばかりを要求したのもララなのだ。
つまりララが全面的に悪い事案だった。
「それは美人しかいなかったんだよ」
幸か不幸か買えるだけの予算があったのも悪い。
「もう。私達にもその女性たちにも責任が持てるのでしょうね?」
ヨーコの言う責任とは、所謂「責任とってね」というあれの方だ。
「もちろん責任はとるよ」
胸を張って言うカナタの責任とは、家族同然の保護義務という意味合いの方だった。
カナタの知らないところでカナタハーレムの既成事実が積み上げられていく。
「で、サキが留守番でお店の警護をする代わりに、レナと私が行けばいいのね?」
「うん。二人のレベルアップも兼ねて来て欲しい。
第2パーティ―のバランス的にも魔法職が、ヨーコが欲しいんだ」
カナタはいずれはヨーコ主導で魔宝石採取を執り行って欲しいと思っていた。
元々ヨーコはハズレオーブの回収を任務としている。
屋敷とグリーンバレー間の常設転移門の設置が完了すれば、近いうちに第2パーティ―だけでその任務が完遂可能になる。
そのためのヨーコ投入だった。
「わかったわ♡ どうせハズレオーブも回収しなければならなかったし」
なぜかヨーコはモジモジしてそう言った。
カナタの台詞の最後部分を良いように解釈したらしい。
ヨーコが納得してカナタは安堵に胸を撫で下していた。
カナタはヨーコが何に怒っていたのか理解出来ていなかった。
そこには女性の嫉妬というものがあったのだが、11歳のカナタには良く理解できない感情だった。
「皆、装備はお店にあるアイテムとこれで賄って。
携帯食糧と水、ダンジョン装備一式はマジックバッグに入れて各自で持つこと」
カナタはマジックバックその他を【ロッカー】から出すと戦闘職6人に渡した。
加えてお店組に向けてガチャオーブを出した。
「それと、これスキルオーブ。中身が何かはオーブに直に書いておいた。
使っても良いし、余ったらお店で試験販売してみて」
戦闘職6人にはお店で売っている武器防具の装備類や、カナタの【ロッカー】に収納されていたレア装備が渡された。
そしてお店組にはこそっとスキルオーブの販売も頼んでいた。
これでグリーンバレーに向かう準備は完了した。
「皆、装備は整ったね? ではグリーンバレーに行こうか」
カナタは第1パーティ―にヨーコを加えてグリーンバレーに転移した。
続けて屋敷に戻ると第2パーティ―の残りと共に転移したのだった。
つまりカウント外となるニクに、騎獣1匹と他3人を連れて転移が出来る。
これはカナタが設定した第1パーティーに該当する。
だが、ここにはニクを除いた7人の戦闘職の随行者がいた。
グラスヒルまでは、カナタ+第2パーティ―の4人で丁度良い転移人数なのだが、グラスヒルでサキと別れてレナとヨーコ、馬車を拾うと5人+馬1頭で転移人数が溢れる。
となるとグリーンバレーまでの転移を3往復しなければならなくなる。
「今後も利用するだろうから常設転移門を設置するか」
つまり携行人数制限のない転移門を設置した方が良いということになる。
「問題は何処に設置するかだ」
グリーンバレーには拠点を持っていない。
あまり良い思い出のないグリーンバレーには、お店も開いていないぐらいだった。
カナタは悩んだあげくにある事に気付いた。
「あ、そうか」
グリーンバレーの鉱山とダンジョンにはカナタは行ったことがあった。
つまりそこへと直接転移すれば獣車や馬車で移動する必要がなかったのだ。
1回の転移の携行人数が4人なのだから騎獣や馬がいなければ8人を2度の転移で連れて行ける。
そもそも転移門を作るための魔宝石が今は無い。
それを入手しにグリーンバレーに行こうということだったのだ。
現地に売っているものでもダンジョンからのガチャオーブでも、どちらから魔宝石を得ても構わなかった。
「そもそも転移門を作るための魔宝石が無いではないか。
魔宝石は常に必要とするだろうから、安定して堀りに行けるように後で常設転移門を設置すればいいか。
そのための設置場所は現地で見てから考えよう」
問題は先送りにされたが、それが正解だと言えた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「つまり、工房の従業員を20人と臣下の騎士を1人雇ったということなのね?
それに男爵叙爵に領地拝領とか、もっと迅速に教えて欲しいものだわ。
何のための音声通信機かしら?」
戦闘職全員を連れて――2回に分けてだが――グラスヒルの拠点に到着するとヨーコが怖い顔で待っていた。
「戦闘職はお店の護衛として育成するつもりだよ?
だからダンジョンで魔宝石採取のレベリングをするんだよ」
ヨーコは拠点に戻って来たララから、工房で働く奴隷購入の話は聞いていたはずなのだが、その人数と美人ばかりという点は全く知らなかった。
それが今回、新たな戦闘職を6人連れて来たことで発覚したのだ。
「ふーん、それと美人ばかりという点に何の因果関係があるの?」
いや、そもそも奴隷商が用意した奴隷が全員美人だったのだ。
それをララが更に美人の方から選んだので選りすぐりの精鋭ばかりになっただけのことだ。
実はカナタに黙って事前の打ち合わせで美人女性ばかりを要求したのもララなのだ。
つまりララが全面的に悪い事案だった。
「それは美人しかいなかったんだよ」
幸か不幸か買えるだけの予算があったのも悪い。
「もう。私達にもその女性たちにも責任が持てるのでしょうね?」
ヨーコの言う責任とは、所謂「責任とってね」というあれの方だ。
「もちろん責任はとるよ」
胸を張って言うカナタの責任とは、家族同然の保護義務という意味合いの方だった。
カナタの知らないところでカナタハーレムの既成事実が積み上げられていく。
「で、サキが留守番でお店の警護をする代わりに、レナと私が行けばいいのね?」
「うん。二人のレベルアップも兼ねて来て欲しい。
第2パーティ―のバランス的にも魔法職が、ヨーコが欲しいんだ」
カナタはいずれはヨーコ主導で魔宝石採取を執り行って欲しいと思っていた。
元々ヨーコはハズレオーブの回収を任務としている。
屋敷とグリーンバレー間の常設転移門の設置が完了すれば、近いうちに第2パーティ―だけでその任務が完遂可能になる。
そのためのヨーコ投入だった。
「わかったわ♡ どうせハズレオーブも回収しなければならなかったし」
なぜかヨーコはモジモジしてそう言った。
カナタの台詞の最後部分を良いように解釈したらしい。
ヨーコが納得してカナタは安堵に胸を撫で下していた。
カナタはヨーコが何に怒っていたのか理解出来ていなかった。
そこには女性の嫉妬というものがあったのだが、11歳のカナタには良く理解できない感情だった。
「皆、装備はお店にあるアイテムとこれで賄って。
携帯食糧と水、ダンジョン装備一式はマジックバッグに入れて各自で持つこと」
カナタはマジックバックその他を【ロッカー】から出すと戦闘職6人に渡した。
加えてお店組に向けてガチャオーブを出した。
「それと、これスキルオーブ。中身が何かはオーブに直に書いておいた。
使っても良いし、余ったらお店で試験販売してみて」
戦闘職6人にはお店で売っている武器防具の装備類や、カナタの【ロッカー】に収納されていたレア装備が渡された。
そしてお店組にはこそっとスキルオーブの販売も頼んでいた。
これでグリーンバレーに向かう準備は完了した。
「皆、装備は整ったね? ではグリーンバレーに行こうか」
カナタは第1パーティ―にヨーコを加えてグリーンバレーに転移した。
続けて屋敷に戻ると第2パーティ―の残りと共に転移したのだった。
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