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マルイヨシキ
マルイヨシキ その3
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――あの女が現れたのは、教師になってかれこれ五年は経った頃だった。その年、俺は一年の担任になった。入学式の後、指定された教室に行くと、どこか余所余所しい新入生たちの顔が並んでいた。その中の一つに、あの女がいた。アマザキヒカリ。あの女を見た瞬間、呆れるぐらい馬鹿なことが俺の身に起こった。
たぶん、たぶんだけれど、一目惚れだった。心臓が巨大な手に掴まれたみたいにきゅっとなって、呼吸が一瞬止まった。急に動きを止めた俺に、新入生たちが訝しがり始めたから、どうにか息を吐いて、自己紹介を始めた。しかし、口は動きつつも、気持ちは上の空だった。なるべくそちらに目を向けないようにしたけれど、視界の端にはアマサキの顔が映っていた。新入生たちの自己紹介が始まっても、まるで頭に入ってこなかった。アマサキの番のときだけ耳垢が取れたように聴覚がはっきりとした。
「杉原中学校から来ました、アマサキヒカリです。趣味は身体を動かすこと。スポーツはどれも好きだけど、一番好きなのは水泳! サッカーやテニスの試合を観るのも好きです! あと動物も好きです。特に猫! それから好きな食べ物はクッキーです! チョコチップとか! 自分でも焼きます! それ以外のお料理はあんまり得意じゃないんですけど。こんな私ですけど、仲良くしてくれたら嬉しいです!」
アマサキは滑舌の良い明瞭な声音ではきはきと喋った。生徒たちの反応も当然良かった。俺は笑顔で着席するアマサキを、ただ呆然と見ていた。ぼんやり意識を奪われているうちに自己紹介は終わっていて、どうにも締まらない状態のまま初のホームルームを終えた。
職員室に戻った後も、心臓の高鳴りがしばらく止まらなかった。俺は自分の身体を疑った。何か心臓でも患ったかと思い、帰宅時に病院に立ち寄った。特に異常はないと言われて、軽めの精神安定剤だけをもらったが、寝る前にそれを飲んでも、脳裏にアマサキの笑顔を思い浮かべると、またどくどくと鳴る心音が耳に届いた。
その晩、まだアマサキと一度しか顔を合わせていないというのに、アマサキが出てくる夢を見た。アマサキは裸だった。服を身にまとっていないアマサキの身体には、モザイクがかかっていた。それでも俺はその先にあるアマサキの腰のラインが、その白い肌がくっきりと見えるような気がした。アマサキは裸のまま俺の上に乗っかった。笑顔で。そして俺の顔にそっと触れて、ゆっくりと顔を近づけてきた。唇に柔らかな感触が走った、と思った瞬間、目覚まし時計の耳障りな音に叩き起こされた。パンツが湿っていた。
その日から、俺はアマサキの存在に強く悩まされるようになった。アマサキを目にする度に眩暈がするほど頭に熱が昇ってくるから、できるだけ見ないように心がけていたが、気づけばちらりちらりとその姿を目で追っていた。見れば見るほどアマサキは――安直な表現だけれど、美しかった。そのさらさらと滑らかなセミロングの髪も、純粋な雪のように白い肌も、目鼻立ちの整った顔も、ピンク色の唇も、背筋が真っ直ぐ伸びた姿勢も、そのすべてがアマサキヒカリという存在を鮮やかに表していた。
当然ながらクラスメイトたちからも、アマサキは人気だった。快活だから友達を作るのも早く、いつも休み時間は女子生徒の何人かに囲まれて笑っていたし、男子生徒たちもアマサキの姿を横目に見て、目元を呆けさせながら魅力的だどうだと下品な話に興じていた。俺は自分の方針を変えることはなく、これといってアマサキに話しかけることはなかった。それが俺の為すべきことだと信じているし、同時にこのよくわからない感情は一時の気の迷いだと信じていた。しかし、こちらから声をかけなくても、アマサキが話しかけてきたり、アマサキが男子生徒と仲睦まじく会話している姿を見たりすると、血が逆流してくるような気分になったり、胃のあたりにちくちくと小さな針を刺されているような気分になった。
それでも俺は振り切ろうとした。毎晩夢にアマサキが出てきて翌朝には射精していても、暇なときに何度もアマサキと手を繋いだり口づけしたりする自分を想像してしまっても、俺には達するべき目標があった。これを諦めることなんて今更できなかった。同じような失敗なんてしない、俺は今度こそ崩さずに真面目を積み上げるのだと、そう思っていた。ただ見たこともない大木が道を塞いでいるだけだと。乗り越えればいいと。
実際、俺は一度その大木を乗り越えた。――いや、乗り越えた気になっていた。なぜなら、アマサキヒカリが行方不明になったから。
兆候はあった。行方不明になる一か月ほど前から、アマサキの様子はどこかおかしかった。授業中でも何か気にしている様子でそわそわしていた。
急に体調が悪くなったと言って教室を出ていったり、何か急いでいる様子で廊下を走ったりと、怪しい行動が目立った。俺はアマサキのその言動に人並みに不信感を抱いていたけれど、それをアマサキに直接訊いたりはしなかった。俺はただのクラスの担任で、アマサキの私情になんて首を突っ込める立場ではなかったし、突っ込める立場だったとしても、俺はアマサキに過度に接触しようなどとは思わなかっただろう。アマサキに触れたいという気持ちは、毎晩夢に見るほどあるけれど、それは道を進むために抑えるべき心情だった。とにかく大木を乗り越えようと必死だったのだ。そしてその大木は、唐突に姿を消した。
アマサキ行方不明の情報は、職員の朝礼会議にて学年主任から告げられた。それを聞いたとき、俺は肩がすっと軽くなっていくと同時に、頭がすっと冷えていき、また鳩尾のあたりがぎっと重くなった。安堵と失笑と喪失感が混じった、わけのわからない感情だった。明るいのか暗いのかもわからなかった。それでも俺は後者の二つを飲み込んで、前者の一つを自分の中で反芻させた。良かった、これで良かったのだ。障害物は消えた、勝手に消えてくれた、こんなに有難いことはないではないか、と自分自身を納得させた。
「とりあえず今警察が調査しているが、特に情報がない」ので、担任の俺に対しては「他のクラスメイトたちには病欠と報せるように」との指示が出た。俺はそれに従った。疑うような素振りを見せる生徒はいなかった。
このままアマサキは見つからないで欲しいと思った。このままアマサキが帰ってこなければ、俺はまた何に悩まされることなく目標へと歩いていくことができるのだ。あんなくだらない性欲に、惑わされることなんてないのだ。アマサキの欲する感情は口の中で噛み切った。死体になっていてくれと、そこまで俺は願った。最低な人間だった。最低な人間でも良かった。真面目を積み上げられるなら、今度こそ最後まで崩さずに済むなら。
けれど――消えたはずの大木は、頭上から降ってきた。俺の真上から。
放課後、職員室に戻ると、自分の机の上に一枚の折り畳まれた紙切れが置かれていた。何気なく、拾い上げて広げた。そこには短い文章が、丸みを帯びた文字で書かれていた。
『東校舎一階の空き教室で、待っています。 アマサキヒカリ』
その一文を見た瞬間、心臓が急激な身震いを起こした。かっと頭にタライを落とされたような衝撃が走って、俺は思わず素っ頓狂な声を上げそうになり、口元を押さえた。職員室にはまだ仕事中の教職員が複数人いた。
俺の頭は竜巻が吹き荒れているが如く混乱していた。一瞬悪戯だと思おうとしたけれど、そこに書かれている文字がアマサキのものであることは、すぐにわかった。テストやら何やらに書かれたアマサキの文字が、まさしくこれと合致していた。
本当に――アマサキが――これを俺の机に置いたとして――。
いやいや変ではないか、と主張する俺もいた。まだ職員室にはこれだけの教職員がいるのだ。その目を掻い潜ってこれを机に置けるなんてまず有り得ない。その上ここに行方不明中であるはずのアマサキが現れれば、すぐさま保護することだろう。それでは誰がこれを置いたのか。誰がこんなものをここに置けるというのか――。
――本来なら、周囲の教職員に訊ねるべきだった。それは個人的な感情は関係ない、担任教師としてやるべきことだった。しかし、俺はそうはしなかった。誰も見られたくないように、紙切れをポケットにさっと隠した。自分がやっている行動が不合理であるという認識はあった。寄り道をするなと叱る声も聞こえた。それなのに――俺の足は職員室を出て、ある一点の場所へと歩き始めた。紙切れに書かれていた空き教室へ。
すぐにでも足を止めて引き返すべきなんて言うまでもなかった。言い訳の一つとして思いつかなかった。ただただモザイクがかかったアマサキの夢が、壊れたビデオテープみたいに脳内でループ再生されていた。
たぶん、たぶんだけれど、一目惚れだった。心臓が巨大な手に掴まれたみたいにきゅっとなって、呼吸が一瞬止まった。急に動きを止めた俺に、新入生たちが訝しがり始めたから、どうにか息を吐いて、自己紹介を始めた。しかし、口は動きつつも、気持ちは上の空だった。なるべくそちらに目を向けないようにしたけれど、視界の端にはアマサキの顔が映っていた。新入生たちの自己紹介が始まっても、まるで頭に入ってこなかった。アマサキの番のときだけ耳垢が取れたように聴覚がはっきりとした。
「杉原中学校から来ました、アマサキヒカリです。趣味は身体を動かすこと。スポーツはどれも好きだけど、一番好きなのは水泳! サッカーやテニスの試合を観るのも好きです! あと動物も好きです。特に猫! それから好きな食べ物はクッキーです! チョコチップとか! 自分でも焼きます! それ以外のお料理はあんまり得意じゃないんですけど。こんな私ですけど、仲良くしてくれたら嬉しいです!」
アマサキは滑舌の良い明瞭な声音ではきはきと喋った。生徒たちの反応も当然良かった。俺は笑顔で着席するアマサキを、ただ呆然と見ていた。ぼんやり意識を奪われているうちに自己紹介は終わっていて、どうにも締まらない状態のまま初のホームルームを終えた。
職員室に戻った後も、心臓の高鳴りがしばらく止まらなかった。俺は自分の身体を疑った。何か心臓でも患ったかと思い、帰宅時に病院に立ち寄った。特に異常はないと言われて、軽めの精神安定剤だけをもらったが、寝る前にそれを飲んでも、脳裏にアマサキの笑顔を思い浮かべると、またどくどくと鳴る心音が耳に届いた。
その晩、まだアマサキと一度しか顔を合わせていないというのに、アマサキが出てくる夢を見た。アマサキは裸だった。服を身にまとっていないアマサキの身体には、モザイクがかかっていた。それでも俺はその先にあるアマサキの腰のラインが、その白い肌がくっきりと見えるような気がした。アマサキは裸のまま俺の上に乗っかった。笑顔で。そして俺の顔にそっと触れて、ゆっくりと顔を近づけてきた。唇に柔らかな感触が走った、と思った瞬間、目覚まし時計の耳障りな音に叩き起こされた。パンツが湿っていた。
その日から、俺はアマサキの存在に強く悩まされるようになった。アマサキを目にする度に眩暈がするほど頭に熱が昇ってくるから、できるだけ見ないように心がけていたが、気づけばちらりちらりとその姿を目で追っていた。見れば見るほどアマサキは――安直な表現だけれど、美しかった。そのさらさらと滑らかなセミロングの髪も、純粋な雪のように白い肌も、目鼻立ちの整った顔も、ピンク色の唇も、背筋が真っ直ぐ伸びた姿勢も、そのすべてがアマサキヒカリという存在を鮮やかに表していた。
当然ながらクラスメイトたちからも、アマサキは人気だった。快活だから友達を作るのも早く、いつも休み時間は女子生徒の何人かに囲まれて笑っていたし、男子生徒たちもアマサキの姿を横目に見て、目元を呆けさせながら魅力的だどうだと下品な話に興じていた。俺は自分の方針を変えることはなく、これといってアマサキに話しかけることはなかった。それが俺の為すべきことだと信じているし、同時にこのよくわからない感情は一時の気の迷いだと信じていた。しかし、こちらから声をかけなくても、アマサキが話しかけてきたり、アマサキが男子生徒と仲睦まじく会話している姿を見たりすると、血が逆流してくるような気分になったり、胃のあたりにちくちくと小さな針を刺されているような気分になった。
それでも俺は振り切ろうとした。毎晩夢にアマサキが出てきて翌朝には射精していても、暇なときに何度もアマサキと手を繋いだり口づけしたりする自分を想像してしまっても、俺には達するべき目標があった。これを諦めることなんて今更できなかった。同じような失敗なんてしない、俺は今度こそ崩さずに真面目を積み上げるのだと、そう思っていた。ただ見たこともない大木が道を塞いでいるだけだと。乗り越えればいいと。
実際、俺は一度その大木を乗り越えた。――いや、乗り越えた気になっていた。なぜなら、アマサキヒカリが行方不明になったから。
兆候はあった。行方不明になる一か月ほど前から、アマサキの様子はどこかおかしかった。授業中でも何か気にしている様子でそわそわしていた。
急に体調が悪くなったと言って教室を出ていったり、何か急いでいる様子で廊下を走ったりと、怪しい行動が目立った。俺はアマサキのその言動に人並みに不信感を抱いていたけれど、それをアマサキに直接訊いたりはしなかった。俺はただのクラスの担任で、アマサキの私情になんて首を突っ込める立場ではなかったし、突っ込める立場だったとしても、俺はアマサキに過度に接触しようなどとは思わなかっただろう。アマサキに触れたいという気持ちは、毎晩夢に見るほどあるけれど、それは道を進むために抑えるべき心情だった。とにかく大木を乗り越えようと必死だったのだ。そしてその大木は、唐突に姿を消した。
アマサキ行方不明の情報は、職員の朝礼会議にて学年主任から告げられた。それを聞いたとき、俺は肩がすっと軽くなっていくと同時に、頭がすっと冷えていき、また鳩尾のあたりがぎっと重くなった。安堵と失笑と喪失感が混じった、わけのわからない感情だった。明るいのか暗いのかもわからなかった。それでも俺は後者の二つを飲み込んで、前者の一つを自分の中で反芻させた。良かった、これで良かったのだ。障害物は消えた、勝手に消えてくれた、こんなに有難いことはないではないか、と自分自身を納得させた。
「とりあえず今警察が調査しているが、特に情報がない」ので、担任の俺に対しては「他のクラスメイトたちには病欠と報せるように」との指示が出た。俺はそれに従った。疑うような素振りを見せる生徒はいなかった。
このままアマサキは見つからないで欲しいと思った。このままアマサキが帰ってこなければ、俺はまた何に悩まされることなく目標へと歩いていくことができるのだ。あんなくだらない性欲に、惑わされることなんてないのだ。アマサキの欲する感情は口の中で噛み切った。死体になっていてくれと、そこまで俺は願った。最低な人間だった。最低な人間でも良かった。真面目を積み上げられるなら、今度こそ最後まで崩さずに済むなら。
けれど――消えたはずの大木は、頭上から降ってきた。俺の真上から。
放課後、職員室に戻ると、自分の机の上に一枚の折り畳まれた紙切れが置かれていた。何気なく、拾い上げて広げた。そこには短い文章が、丸みを帯びた文字で書かれていた。
『東校舎一階の空き教室で、待っています。 アマサキヒカリ』
その一文を見た瞬間、心臓が急激な身震いを起こした。かっと頭にタライを落とされたような衝撃が走って、俺は思わず素っ頓狂な声を上げそうになり、口元を押さえた。職員室にはまだ仕事中の教職員が複数人いた。
俺の頭は竜巻が吹き荒れているが如く混乱していた。一瞬悪戯だと思おうとしたけれど、そこに書かれている文字がアマサキのものであることは、すぐにわかった。テストやら何やらに書かれたアマサキの文字が、まさしくこれと合致していた。
本当に――アマサキが――これを俺の机に置いたとして――。
いやいや変ではないか、と主張する俺もいた。まだ職員室にはこれだけの教職員がいるのだ。その目を掻い潜ってこれを机に置けるなんてまず有り得ない。その上ここに行方不明中であるはずのアマサキが現れれば、すぐさま保護することだろう。それでは誰がこれを置いたのか。誰がこんなものをここに置けるというのか――。
――本来なら、周囲の教職員に訊ねるべきだった。それは個人的な感情は関係ない、担任教師としてやるべきことだった。しかし、俺はそうはしなかった。誰も見られたくないように、紙切れをポケットにさっと隠した。自分がやっている行動が不合理であるという認識はあった。寄り道をするなと叱る声も聞こえた。それなのに――俺の足は職員室を出て、ある一点の場所へと歩き始めた。紙切れに書かれていた空き教室へ。
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