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一章 聖女さん、追放されたので冒険者を始めます。
57 聖女さん達、時間潰し
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その後私達は、シズクの案内で夕飯の買い出しへと行くことにした。
「食料品全般、この先の商店街で大体揃うんで覚えとくと良いっすよ」
「そうする。普段使ってる店を使おうとしたら不法入国になるから使えないしね」
「いや、自宅帰ってる時点で不法入国っすよ」
確かに。
まあその辺はバレなきゃセーフだし、これからもっとバレにくくするから別に気にする必要はなくて。
一つ気にする事があるとすれば。
「そういえば、なんだかんだ解散の流れで三人で行動しちゃってますけど……いっそのことステラさんも誘っちゃいます? 実質アンナさんの家に遊びに行くみたいな感じですし」
「目的変わっちゃってる気がするっすけど……それいいっすね。どうっすかアンナさん」
「そうだね……」
確かに、普通に解散になる流れでステラ以外全然解散になってないから、ちょっとあまり良くない感じな気はするし。
ステラは少し時間掛かるかもしれないって言ってたし、実際店長さんや女将さんと色々話す事もあるだろうから時間は掛かると思うし、そういうのは急かしちゃいけない。
でもまあ、実際この流れだとステラだけ仲間外れみたいな感じになっちゃってるし、そういうのはちょっと嫌なんだよね。
偶然三人揃って何かしてるなら別に良いけど、四人で居て別れて三人で行動してるのはちょっと。
……よし。
「じゃあ少し時間潰してから声掛けに行ってみる? すぐに行ったら流石に迷惑だろうし」
「そうっすね」
「そんな訳でシズク、この辺りにちょっと時間潰せる所ある?」
「この辺りっすか……ああ、それなら向こうに時間制で飲み放題で、本が山のようにある喫茶店があるんすけどどうっすかね? 個室完備でリラックスして本読めるっす」
「そ、それ喫茶店なんですか?」
「よく分からないけど時間潰し目的としては100点満点みたいな回答が帰ってきたね」
……まあとりあえず。
私達はシズクに案内された、結構特殊な業務形態の喫茶店で時間を潰す事にした。
「お二人はどんな本を読んでたんですか?」
「ん? 私は小説読んでた。そこそこ好きな作家の新作でまだ読んでなかったのあったんだけど、それあったから。いやー名作だったね」
「って事は一時間で読みきったんすか?」
「うん、まあ300ページ位しかなかったし」
小一時間程時間を潰した私達はそんな会話を交わしながらステラの店へと足取りを向ける。
「300ページもあるの間違いじゃないですかね……読めませんよそんなに早く」
「特技のレベルっすよ多分」
「あ、そうだシズクさんはなに読んでました?」
「ボクは漫画っす。っていうか良く小説とか読めるっすね。ボク頭入っていかなくて同じページ何度も読んじゃうんすよ」
「それ読んでる奴が向いてない感じなんじゃないかな? 文体にも愛称とかあるし、そもそも興味が無いような奴無理して読んでるとか。今までどんなの読もうとしてたの?」
「とりあえず世界的な文豪って言われてるような人の作品をっすかね。読書初心者は有名どころの名作読んどけば良いかなって」
「それ結構な落とし穴だよ。良かったらシズクに合うかは分からないけど、私的に読みやすいと思った奴貸そうか?」
「あ、じゃあ何か借りていいっすか?」
「いいよ。じゃあ後で家来たときに……っと、そうだ。シルヴィは何読んでたの」
「ふぁ、ファッション誌です」
「へぇ、シルヴィそういうの読んでるんだ」
「ま、まあ……はい」
……というか今更だけど、今日私達は動きやすい服装を来て集まってる訳だけど……なんか冷静に考えたらシルヴィだけ私達より頭一つセンス良くない?
……そういえば昨日も落ち着いているようで、凄い良い感じなコーディネートだった気が……。
わ、私のセンスが悪いとは思わないけど……なんか自信なくなってきたよ。
「ボクは読んだことないっすねそういうの。私服は自分の直感に任せてるんで」
「「……」」
……なんだろう、今シズクは受付嬢の制服着てるからファッションセンス云々は全く分からないんだけどさ……不思議とシズクには勝っているような、そんな謎の自信が沸いてくる。
私ですらほら、多少は色々参考にするわけだし。
「なんで二人とも無言で見てくるんすか」
「いや、なんでもないよごめん」
「その……すみません」
「ボクなんで謝られてるんすか?」
いや、ノリと雰囲気でそう決め付けただけで確証とかは無いわけだからさ……とりあえずごめん。
……とまあそんなやり取りを交わしながら、ステラの店の近くまで戻ってきた。
と、凄い絶妙なタイミングで。
「あ、ステラ出てきた」
ステラが店の外に出てきた。
「食料品全般、この先の商店街で大体揃うんで覚えとくと良いっすよ」
「そうする。普段使ってる店を使おうとしたら不法入国になるから使えないしね」
「いや、自宅帰ってる時点で不法入国っすよ」
確かに。
まあその辺はバレなきゃセーフだし、これからもっとバレにくくするから別に気にする必要はなくて。
一つ気にする事があるとすれば。
「そういえば、なんだかんだ解散の流れで三人で行動しちゃってますけど……いっそのことステラさんも誘っちゃいます? 実質アンナさんの家に遊びに行くみたいな感じですし」
「目的変わっちゃってる気がするっすけど……それいいっすね。どうっすかアンナさん」
「そうだね……」
確かに、普通に解散になる流れでステラ以外全然解散になってないから、ちょっとあまり良くない感じな気はするし。
ステラは少し時間掛かるかもしれないって言ってたし、実際店長さんや女将さんと色々話す事もあるだろうから時間は掛かると思うし、そういうのは急かしちゃいけない。
でもまあ、実際この流れだとステラだけ仲間外れみたいな感じになっちゃってるし、そういうのはちょっと嫌なんだよね。
偶然三人揃って何かしてるなら別に良いけど、四人で居て別れて三人で行動してるのはちょっと。
……よし。
「じゃあ少し時間潰してから声掛けに行ってみる? すぐに行ったら流石に迷惑だろうし」
「そうっすね」
「そんな訳でシズク、この辺りにちょっと時間潰せる所ある?」
「この辺りっすか……ああ、それなら向こうに時間制で飲み放題で、本が山のようにある喫茶店があるんすけどどうっすかね? 個室完備でリラックスして本読めるっす」
「そ、それ喫茶店なんですか?」
「よく分からないけど時間潰し目的としては100点満点みたいな回答が帰ってきたね」
……まあとりあえず。
私達はシズクに案内された、結構特殊な業務形態の喫茶店で時間を潰す事にした。
「お二人はどんな本を読んでたんですか?」
「ん? 私は小説読んでた。そこそこ好きな作家の新作でまだ読んでなかったのあったんだけど、それあったから。いやー名作だったね」
「って事は一時間で読みきったんすか?」
「うん、まあ300ページ位しかなかったし」
小一時間程時間を潰した私達はそんな会話を交わしながらステラの店へと足取りを向ける。
「300ページもあるの間違いじゃないですかね……読めませんよそんなに早く」
「特技のレベルっすよ多分」
「あ、そうだシズクさんはなに読んでました?」
「ボクは漫画っす。っていうか良く小説とか読めるっすね。ボク頭入っていかなくて同じページ何度も読んじゃうんすよ」
「それ読んでる奴が向いてない感じなんじゃないかな? 文体にも愛称とかあるし、そもそも興味が無いような奴無理して読んでるとか。今までどんなの読もうとしてたの?」
「とりあえず世界的な文豪って言われてるような人の作品をっすかね。読書初心者は有名どころの名作読んどけば良いかなって」
「それ結構な落とし穴だよ。良かったらシズクに合うかは分からないけど、私的に読みやすいと思った奴貸そうか?」
「あ、じゃあ何か借りていいっすか?」
「いいよ。じゃあ後で家来たときに……っと、そうだ。シルヴィは何読んでたの」
「ふぁ、ファッション誌です」
「へぇ、シルヴィそういうの読んでるんだ」
「ま、まあ……はい」
……というか今更だけど、今日私達は動きやすい服装を来て集まってる訳だけど……なんか冷静に考えたらシルヴィだけ私達より頭一つセンス良くない?
……そういえば昨日も落ち着いているようで、凄い良い感じなコーディネートだった気が……。
わ、私のセンスが悪いとは思わないけど……なんか自信なくなってきたよ。
「ボクは読んだことないっすねそういうの。私服は自分の直感に任せてるんで」
「「……」」
……なんだろう、今シズクは受付嬢の制服着てるからファッションセンス云々は全く分からないんだけどさ……不思議とシズクには勝っているような、そんな謎の自信が沸いてくる。
私ですらほら、多少は色々参考にするわけだし。
「なんで二人とも無言で見てくるんすか」
「いや、なんでもないよごめん」
「その……すみません」
「ボクなんで謝られてるんすか?」
いや、ノリと雰囲気でそう決め付けただけで確証とかは無いわけだからさ……とりあえずごめん。
……とまあそんなやり取りを交わしながら、ステラの店の近くまで戻ってきた。
と、凄い絶妙なタイミングで。
「あ、ステラ出てきた」
ステラが店の外に出てきた。
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