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二章 聖女さん、新しい日常を謳歌します。
56 聖女さん、改めて謝罪される
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それから私達は一旦二手に分かれる事にした。
私とミカが喫茶店の方に。シルヴィとステラとシズクがステラのお店へ向かって子供を親元へと返す。
それからは、さっきのマフィアさん達の事務所で合流する事になってる。
シズク達曰くしーちゃんやルカは、さっきのマフィアさん達の事務所にいるらしいからね。
行かない訳にはいかない。
二人と話すことは一杯あるだろうし、今回の明らかにイレギュラーな事尽くしだった一件について当事者達で話さないといけない事も山程あるだろうし。
とにかく、やる事が終わったらミカの案内でマフィアの事務所へレッツゴーだ。
……字面だけ見たらなんかヤバい事しに行くみたいだ。
……カチコミ?
「腕、大丈夫ですか?」
「うん、ほぼ治ったかな」
地下を歩き疲れて寝ちゃった女の子を背負うミカからそう言われて、私は回復魔術で左腕の治療をしながら答える。
回復魔術は時間が掛かるし、あのレベルの戦闘中に治療するなんて事はできないけれど、そうでなければやっていける訳で、子供達を連れて脱出している間治療を続けていた結果、ほぼ完治した気がする。
まあ流石にまだこれで誰かをぶん殴ったりなんて事は避けたいけど。
「だから変わろっか? 元々私がその子を助けに行ってたんだし」
「いえ、怪我はしっかり治しておいた方が良いですよ」
それに、とミカは言う。
「その子を助けに行ってたのはルカ君も同じですから。引き継ぎます」
……うん、従者がアレならその主人もアレだ。すっごい真面目。
「そういう事ならお願いしようかな」
「はい」
そういうやり取りを交わしてしばらく歩いた後、ミカが言う。
「そういえば、その……改めてになりますけど、先日は本当にご迷惑をお掛けしました」
先日というと十中八九例の山での事かな。
「いいよ、別に。そっちも……というか私達より遥かに大変な状況に置かれてる訳なんだからさ、色々仕方ない所あるでしょ」
「ルカ君から色々聞いてるんですよね」
「そうだね。今ミカの居た国がどうなっているのかとか、そういう話は教えてもらえた。あの山で何をしていたのかみたいな事は殆んど教えてくれなかったけど」
「……すみません。ルカ君が言わないって判断をしたのなら、私の口からもそれは言えないです」
「いいよ別に。アイツの考えている事だから悪い事じゃないってのは分かるしね」
流石にその辺はもう疑ってない。
本人もそう言っていたように、国を救う為にやっていたんだって思う。
その辺は間違いないと思う。
「信頼……してるんですね」
「ん? まあそうだね。中々信頼できる奴だとは思うよ」
……って言う私の言葉を聞いて、ミカはなんだか嬉しそうな表情を浮かべている反面、どこか不安そうな感情も滲み出しているように思えた。
うーんミカ的にルカの事持ち上げられて不安になるような事ある?
……あ、なるほど。そういう事か。
「あ、一応言っとくけど、信頼してるっていっても、ミカが不安になってるような事は無いから」
「え、えーっと……そ、そうですか。なんか気を使わせちゃってすみません」
ミカは少し顔を赤らめて、そして少しほっとしたような表情を浮かべてそう言う。
うん、これはアレだ。完全にそういう矢印がルカの方に向いてるやつだ。完全に好きじゃん。
いやー凄いね。アイツ一国のお姫様からそういう目で見られてるよ。
まあ確かにアイツ普通に顔は良いし、気遣いとかフォローも凄い出来るし、敵対していた私にすら優しいし、とにかく普通に良い奴だし。
そりゃモテるわって感じだよ。
……無事なのは分かったけど、重い怪我とか負ってないといいな。いくらある程度治療はてきるとはいえ。
……それはさておき、私とミカはしばらく会話を交わしながら進んでいく。
その過程で聞いたんだけど、どうやらしーちゃんとシズクとは友達みたいな感じみたい。
……なーんとなく普通の出会い方はしてなさそうだよね。
と、そんな所で。
「此処ですね」
私達はルカと話をしていた喫茶店へと戻ってきた。
「此処だけど……なんで此処って知ってるの?」
「え、あ、いや……その……喫茶店見えたから此処かなって思いまして。アハハハ……!」
「……?」
まあいいや。
早くとにかくこの子をお母さんの所に連れて行こう。
そして私達は喫茶店の中へと足を踏み入れた。
私とミカが喫茶店の方に。シルヴィとステラとシズクがステラのお店へ向かって子供を親元へと返す。
それからは、さっきのマフィアさん達の事務所で合流する事になってる。
シズク達曰くしーちゃんやルカは、さっきのマフィアさん達の事務所にいるらしいからね。
行かない訳にはいかない。
二人と話すことは一杯あるだろうし、今回の明らかにイレギュラーな事尽くしだった一件について当事者達で話さないといけない事も山程あるだろうし。
とにかく、やる事が終わったらミカの案内でマフィアの事務所へレッツゴーだ。
……字面だけ見たらなんかヤバい事しに行くみたいだ。
……カチコミ?
「腕、大丈夫ですか?」
「うん、ほぼ治ったかな」
地下を歩き疲れて寝ちゃった女の子を背負うミカからそう言われて、私は回復魔術で左腕の治療をしながら答える。
回復魔術は時間が掛かるし、あのレベルの戦闘中に治療するなんて事はできないけれど、そうでなければやっていける訳で、子供達を連れて脱出している間治療を続けていた結果、ほぼ完治した気がする。
まあ流石にまだこれで誰かをぶん殴ったりなんて事は避けたいけど。
「だから変わろっか? 元々私がその子を助けに行ってたんだし」
「いえ、怪我はしっかり治しておいた方が良いですよ」
それに、とミカは言う。
「その子を助けに行ってたのはルカ君も同じですから。引き継ぎます」
……うん、従者がアレならその主人もアレだ。すっごい真面目。
「そういう事ならお願いしようかな」
「はい」
そういうやり取りを交わしてしばらく歩いた後、ミカが言う。
「そういえば、その……改めてになりますけど、先日は本当にご迷惑をお掛けしました」
先日というと十中八九例の山での事かな。
「いいよ、別に。そっちも……というか私達より遥かに大変な状況に置かれてる訳なんだからさ、色々仕方ない所あるでしょ」
「ルカ君から色々聞いてるんですよね」
「そうだね。今ミカの居た国がどうなっているのかとか、そういう話は教えてもらえた。あの山で何をしていたのかみたいな事は殆んど教えてくれなかったけど」
「……すみません。ルカ君が言わないって判断をしたのなら、私の口からもそれは言えないです」
「いいよ別に。アイツの考えている事だから悪い事じゃないってのは分かるしね」
流石にその辺はもう疑ってない。
本人もそう言っていたように、国を救う為にやっていたんだって思う。
その辺は間違いないと思う。
「信頼……してるんですね」
「ん? まあそうだね。中々信頼できる奴だとは思うよ」
……って言う私の言葉を聞いて、ミカはなんだか嬉しそうな表情を浮かべている反面、どこか不安そうな感情も滲み出しているように思えた。
うーんミカ的にルカの事持ち上げられて不安になるような事ある?
……あ、なるほど。そういう事か。
「あ、一応言っとくけど、信頼してるっていっても、ミカが不安になってるような事は無いから」
「え、えーっと……そ、そうですか。なんか気を使わせちゃってすみません」
ミカは少し顔を赤らめて、そして少しほっとしたような表情を浮かべてそう言う。
うん、これはアレだ。完全にそういう矢印がルカの方に向いてるやつだ。完全に好きじゃん。
いやー凄いね。アイツ一国のお姫様からそういう目で見られてるよ。
まあ確かにアイツ普通に顔は良いし、気遣いとかフォローも凄い出来るし、敵対していた私にすら優しいし、とにかく普通に良い奴だし。
そりゃモテるわって感じだよ。
……無事なのは分かったけど、重い怪我とか負ってないといいな。いくらある程度治療はてきるとはいえ。
……それはさておき、私とミカはしばらく会話を交わしながら進んでいく。
その過程で聞いたんだけど、どうやらしーちゃんとシズクとは友達みたいな感じみたい。
……なーんとなく普通の出会い方はしてなさそうだよね。
と、そんな所で。
「此処ですね」
私達はルカと話をしていた喫茶店へと戻ってきた。
「此処だけど……なんで此処って知ってるの?」
「え、あ、いや……その……喫茶店見えたから此処かなって思いまして。アハハハ……!」
「……?」
まあいいや。
早くとにかくこの子をお母さんの所に連れて行こう。
そして私達は喫茶店の中へと足を踏み入れた。
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