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EXTRA CHAPTER タタカイノハジマリ
2 二人の神童
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「成程……カレーを焼くとは中々面白い発想だね」
訪れた店でシオンはメニューをみながらそんな事を呟いた。
一人言ではなく、明確に目の前に座る彼女に対して向けた言葉だ。
それがどれだけ異質な事なのかは分かっている。
この世界にとってどれだけ異質なのかは……嫌に成程知っている。
「注文はお決まりですか?」
店員の男性が運んできたお冷をテーブルに置きながらシオンにそう訪ねてくる。
まだメニュー全てに目を通したわけでは無かったが、もう注文するものは決まっていた。
「この焼きカレーというのを二つで」
「二つ……ですか」
店員が少し怪訝そうな表情を浮かべてシオンに言う。
「それですと一品を大盛りにされたほうがお安くなるんですが、それでもよろしいでしょうか?」
「いえ、二つ。二人前で」
「しかし……」
「単品二つでお願いします」
「わ、分かりました。焼き二つ入りまーす」
そう言いながらテーブルから去っていく店員には悪いことをしたなとシオンは思う。
常識的な事を考えれば向こうは正しいことを言っていて、こちらは意味の分からない事を言う面倒な客に他ならない。
だって常識的に考えれば、このテーブルに食事をする者は一人しかいないからだ。
精霊を生かしておくのに食事は必要ない。そんな事は子供でも知っている。皆当たり前のように知っている。
だけどそれが事実だとしても、そういう扱いをしてはいけない相手だと言うことは誰も知らない。
きっとこの世界の人間では、自分以外に誰も知らない。
おそらくこの後二人で食事を始めれば周囲の店員や客は異質な光景を見るような視線を向けてくるだろう。今までもそうだった。きっと昔の自分が今の自分を見れば同じことを思うだろう。
……実際そういった視線は痛いものだ。
名前も知らない目の前の精霊と契約を結んで暫くした頃、半ば思い付きでこういう事を始めたが、はじめの方は心が折れそうになるほどに痛かったのをよく覚えている。
だけど今なら耐えられる。寧ろこうした食事を楽しめる。
慣れたからというのもある。だけどそれでは楽しくはならない。
目の前の精霊が反応を示してくれるから。それはもう一人で必死になっていた時とは違う。
……ちゃんと誰かとの食事になっているから。それはとても楽しい事だ。
ほんの少しでも反応を見せてくれれば、それは本当に楽しく嬉しい事なんだ。
だからそんな視線はどうという事もない。もう大丈夫だ。
今ならどんな視線も。どんな言葉も。涼しく聞き流せる。そんな気がした。
そんな気がした時だった。
ふとシオンの視界の端に見覚えのある人間が移った。
(……ッ)
思わず一瞬怪訝な表情を浮かべてしまう。シオンにとってその相手はあまり顔を合わせたくない相手だった。別にその相手と因縁でも抱えている訳では無い。だけど今のシオンにとっては出会いたくない類の相手。
そしてその相手もこちらに気付いたようで、こちらに気付くなり、軽く手を振ってこちらの席に近づいてきた。
「おー偶然偶然。探す手間が省けたよ」
「……ルミア」
シオンはやや不機嫌になりながら目の前に現れた少女の名前を呼ぶ。
ルミア・マルティネス。
精霊の研究においてシオンの次に優れているとされていた、シオンと同じく神童と呼ばれている少女。
「やっほーシオン君久しぶり。大体半年ぶりくらいかな?」
「……そうなるね。もう半年も前か」
突然現れた彼女ぬ向ける言葉が明るくなる事は無い。
当然だ。彼女のやっている事には嫌悪感しか沸いてこない。
それこそ昔の自分を見ているようで嫌になる。時折雑誌で自分に変わって精霊絡みの何かを……目を背けたくなるような何かを悪気もなく発表しているのを見て本当にやるせない気持ちになる。
だから目の前の相手が嫌いなどではなく……この苦手意識はただの同族嫌悪なのだろう。
「半年前に偶然会った時もそうだったけど、なんか暗いね」
「こっちも色々あるんだよ」
きっと理解してくれない事が色々とあるのだ。
シオンは短く嘆息してからルミアに言う。
「それで探す手間が省けたって言ってたけど……僕に何か用かい? そもそもどうしてこの街に居る事が分かった」
「まあ位置情報に関しては簡単だよ。シオン君は有名人だからね。研究者としても……今まさに人とズレた事をしている変人としてもね」
一瞬ルミアは金髪の精霊へと視線を向け、再びシオンへと視線を戻す。
「だからその筋の人に聞けば簡単に位置を割出せる。割出したら色々先読みして特急列車ですぐだよ」
「なるほど、そういう事か」
だけどそれには手間と金がどうしても必要となってくる。
「それで、そうまでしてどうして態々僕に会いに来た。言っておくけど研究絡みの協力とかなら乗らないよ」
「知ってる。今のシオン君がそういう反応をすることは読めてたよ。でも大丈夫安心して。そういう目的じゃないから。まあ研究絡みの話もあるんだけど……それ以外にも色々話したい事があるから」
「話したい事……か」
研究絡みのこともあるという事は、そちらも碌でもない話である可能性も大いにあるだろう。
だけど態々多大な手間を掛けてまで旧知が会いに来たのだ。それを無下にする事は良心が痛む。
相手がどうしようもない人間だとすればそれでもいいか……少なくとも彼女はまともな人間だ。
この世界においてはまともな人間なんだ。
「いいよ、分かった。で、なんだい話って」
「まあここで話すような事でもないし、後でまた会おうよ。とりあえず二時間後にもう一度この店の前で待ち合わせって事で」
二時間。少し遅いような気もするが、此処での食事を含め色々とやる事はある。その位時間的な余裕があった方がいいだろう。
「分かった。二時間後だね」
「うん。じゃあそういう事で」
そう言ってルミアは店の奥へと消えていく。彼女は偶然シオンを見付けたと言っていたので、この店に入ってきた理由は当然の事ながら食事の為だったのだろう。
そしてそんな彼女と入れ替わりに店員がカレーを運んで来る。
「お待たせしました、焼きカレーになります」
そう言ってシオンの前に二人前の焼きカレーが置かれ、店員はごゆっくりどうぞと告げてその場を去っていく。
そんな店員を見て軽くため息を付きながら、シオンはカレーの皿を金髪の精霊の方へと移動させる。
これは彼女の分だ。
「いただきます」
「……」
そうして彼と彼女の食事が始まる。
そんな二人に向けられたのは、それを異質な光景と捕えるような視線。
だけどそんな物は気にしない。もう、気にしない。
「……おいしいな、これ」
その言葉に目の前の精霊が頷いてくれる。
それだけで……もう、何でも良かった。
この空間が、幸せなものに思えた。
そんな光景を見る視線が一つだけ違う物だった事を、まだ彼は気付けない。
「それじゃあ行ってくるよ」
食事を追え、軽く回買い物を済ませた後、宿泊先の宿へと戻った。
そこで暫く体を休めた末に、シオンは金髪の精霊にそう言い残して部屋を後にした。
ルミアとの話に、彼女は連れていかない。
別に彼女を除け者にしようという意味ではない。そんな意味では断じてない。
ただ彼女と言葉を交わせば少なくとも一度は出てくるであろう、精霊にとっては聞きたくない様な言葉を、彼女に聞かせたくはなかった。
だから一人で彼女との待ち合わせ場所へと向かう。
暫く歩いて先程の焼きカレーの店の前へとやってくると、そこには既にルミアが待っていた。
「おまたせ」
「ううん、全然待ってないよ。私も今来たところだから」
そんなありがちな会話を交わした後に、二人は動きだす。
「じゃあいこっか。場所は私が借りてる部屋でもいいかな」
「僕はどこでもいいよ」
決してありがちではない会話を交わす為に、二人はルミアの部屋を目指した。
訪れた店でシオンはメニューをみながらそんな事を呟いた。
一人言ではなく、明確に目の前に座る彼女に対して向けた言葉だ。
それがどれだけ異質な事なのかは分かっている。
この世界にとってどれだけ異質なのかは……嫌に成程知っている。
「注文はお決まりですか?」
店員の男性が運んできたお冷をテーブルに置きながらシオンにそう訪ねてくる。
まだメニュー全てに目を通したわけでは無かったが、もう注文するものは決まっていた。
「この焼きカレーというのを二つで」
「二つ……ですか」
店員が少し怪訝そうな表情を浮かべてシオンに言う。
「それですと一品を大盛りにされたほうがお安くなるんですが、それでもよろしいでしょうか?」
「いえ、二つ。二人前で」
「しかし……」
「単品二つでお願いします」
「わ、分かりました。焼き二つ入りまーす」
そう言いながらテーブルから去っていく店員には悪いことをしたなとシオンは思う。
常識的な事を考えれば向こうは正しいことを言っていて、こちらは意味の分からない事を言う面倒な客に他ならない。
だって常識的に考えれば、このテーブルに食事をする者は一人しかいないからだ。
精霊を生かしておくのに食事は必要ない。そんな事は子供でも知っている。皆当たり前のように知っている。
だけどそれが事実だとしても、そういう扱いをしてはいけない相手だと言うことは誰も知らない。
きっとこの世界の人間では、自分以外に誰も知らない。
おそらくこの後二人で食事を始めれば周囲の店員や客は異質な光景を見るような視線を向けてくるだろう。今までもそうだった。きっと昔の自分が今の自分を見れば同じことを思うだろう。
……実際そういった視線は痛いものだ。
名前も知らない目の前の精霊と契約を結んで暫くした頃、半ば思い付きでこういう事を始めたが、はじめの方は心が折れそうになるほどに痛かったのをよく覚えている。
だけど今なら耐えられる。寧ろこうした食事を楽しめる。
慣れたからというのもある。だけどそれでは楽しくはならない。
目の前の精霊が反応を示してくれるから。それはもう一人で必死になっていた時とは違う。
……ちゃんと誰かとの食事になっているから。それはとても楽しい事だ。
ほんの少しでも反応を見せてくれれば、それは本当に楽しく嬉しい事なんだ。
だからそんな視線はどうという事もない。もう大丈夫だ。
今ならどんな視線も。どんな言葉も。涼しく聞き流せる。そんな気がした。
そんな気がした時だった。
ふとシオンの視界の端に見覚えのある人間が移った。
(……ッ)
思わず一瞬怪訝な表情を浮かべてしまう。シオンにとってその相手はあまり顔を合わせたくない相手だった。別にその相手と因縁でも抱えている訳では無い。だけど今のシオンにとっては出会いたくない類の相手。
そしてその相手もこちらに気付いたようで、こちらに気付くなり、軽く手を振ってこちらの席に近づいてきた。
「おー偶然偶然。探す手間が省けたよ」
「……ルミア」
シオンはやや不機嫌になりながら目の前に現れた少女の名前を呼ぶ。
ルミア・マルティネス。
精霊の研究においてシオンの次に優れているとされていた、シオンと同じく神童と呼ばれている少女。
「やっほーシオン君久しぶり。大体半年ぶりくらいかな?」
「……そうなるね。もう半年も前か」
突然現れた彼女ぬ向ける言葉が明るくなる事は無い。
当然だ。彼女のやっている事には嫌悪感しか沸いてこない。
それこそ昔の自分を見ているようで嫌になる。時折雑誌で自分に変わって精霊絡みの何かを……目を背けたくなるような何かを悪気もなく発表しているのを見て本当にやるせない気持ちになる。
だから目の前の相手が嫌いなどではなく……この苦手意識はただの同族嫌悪なのだろう。
「半年前に偶然会った時もそうだったけど、なんか暗いね」
「こっちも色々あるんだよ」
きっと理解してくれない事が色々とあるのだ。
シオンは短く嘆息してからルミアに言う。
「それで探す手間が省けたって言ってたけど……僕に何か用かい? そもそもどうしてこの街に居る事が分かった」
「まあ位置情報に関しては簡単だよ。シオン君は有名人だからね。研究者としても……今まさに人とズレた事をしている変人としてもね」
一瞬ルミアは金髪の精霊へと視線を向け、再びシオンへと視線を戻す。
「だからその筋の人に聞けば簡単に位置を割出せる。割出したら色々先読みして特急列車ですぐだよ」
「なるほど、そういう事か」
だけどそれには手間と金がどうしても必要となってくる。
「それで、そうまでしてどうして態々僕に会いに来た。言っておくけど研究絡みの協力とかなら乗らないよ」
「知ってる。今のシオン君がそういう反応をすることは読めてたよ。でも大丈夫安心して。そういう目的じゃないから。まあ研究絡みの話もあるんだけど……それ以外にも色々話したい事があるから」
「話したい事……か」
研究絡みのこともあるという事は、そちらも碌でもない話である可能性も大いにあるだろう。
だけど態々多大な手間を掛けてまで旧知が会いに来たのだ。それを無下にする事は良心が痛む。
相手がどうしようもない人間だとすればそれでもいいか……少なくとも彼女はまともな人間だ。
この世界においてはまともな人間なんだ。
「いいよ、分かった。で、なんだい話って」
「まあここで話すような事でもないし、後でまた会おうよ。とりあえず二時間後にもう一度この店の前で待ち合わせって事で」
二時間。少し遅いような気もするが、此処での食事を含め色々とやる事はある。その位時間的な余裕があった方がいいだろう。
「分かった。二時間後だね」
「うん。じゃあそういう事で」
そう言ってルミアは店の奥へと消えていく。彼女は偶然シオンを見付けたと言っていたので、この店に入ってきた理由は当然の事ながら食事の為だったのだろう。
そしてそんな彼女と入れ替わりに店員がカレーを運んで来る。
「お待たせしました、焼きカレーになります」
そう言ってシオンの前に二人前の焼きカレーが置かれ、店員はごゆっくりどうぞと告げてその場を去っていく。
そんな店員を見て軽くため息を付きながら、シオンはカレーの皿を金髪の精霊の方へと移動させる。
これは彼女の分だ。
「いただきます」
「……」
そうして彼と彼女の食事が始まる。
そんな二人に向けられたのは、それを異質な光景と捕えるような視線。
だけどそんな物は気にしない。もう、気にしない。
「……おいしいな、これ」
その言葉に目の前の精霊が頷いてくれる。
それだけで……もう、何でも良かった。
この空間が、幸せなものに思えた。
そんな光景を見る視線が一つだけ違う物だった事を、まだ彼は気付けない。
「それじゃあ行ってくるよ」
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ルミアとの話に、彼女は連れていかない。
別に彼女を除け者にしようという意味ではない。そんな意味では断じてない。
ただ彼女と言葉を交わせば少なくとも一度は出てくるであろう、精霊にとっては聞きたくない様な言葉を、彼女に聞かせたくはなかった。
だから一人で彼女との待ち合わせ場所へと向かう。
暫く歩いて先程の焼きカレーの店の前へとやってくると、そこには既にルミアが待っていた。
「おまたせ」
「ううん、全然待ってないよ。私も今来たところだから」
そんなありがちな会話を交わした後に、二人は動きだす。
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