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六章 君ガ為のカタストロフィ
63 隠れ蓑への道
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山形県内で身を隠す為に目的地を立ち入り禁止になっていた飯豊山に設定した俺達は、いくつかの乗り換えの末に登山口のある飯豊町に辿りついた。
だが目的地への移動は此処からが本番と言っても過言では無い。
思ったよりも厳しいものがある。
登山口まで相当な距離はあるうえに、一応立ち入り禁止になっている場所だ。馬鹿正直にタクシーなどで向かう訳にもいかない。
だから俺達は人が違和感なく利用できるようなギリギリの地点までタクシーで移動して、そこからは徒歩での移動となった。運転免許も何も持っていない俺達としてはそれしか手段がない。
とはいえそこから先の移動の全てを徒歩で済ませるつもりは無い。そんな距離をエルに歩かせるわけにはいかない。
タクシーを下りて人がいないような所まで歩いた所で俺達は立ち止った。
途中から背負っていたエルを一旦下ろしてから、周囲を確認する。
「人はいないな」
「そうですね。ここなら大丈夫ですか」
「最悪見つかってもカメラで取られたりでもしない限り、見間違いみたいな感じで処理してくれるだろ」
もう周囲に人の居るような感じはないし、車も全く走っていない。だったらもう使っても問題ないだろう。
……精霊術を。
「じゃあエル。此処からは一気に行くぞ」
「はい、エイジさん」
そう言って俺はエルを刀へと変化させ、そして走りだした。
精霊術未使用の状態と比べれば移動速度には天と地ほどの差がある。周囲の目さえ気にならなければ、俺達が取れる最善の移動手段。
これで一気に辿りつく。
もっとも俺も疲れきっていて、二時間も歩いて。そこから肉体強化という身体的に負荷がかかる手段を取ると、流石に一気には無理だったけれど。
だが目的地への移動は此処からが本番と言っても過言では無い。
思ったよりも厳しいものがある。
登山口まで相当な距離はあるうえに、一応立ち入り禁止になっている場所だ。馬鹿正直にタクシーなどで向かう訳にもいかない。
だから俺達は人が違和感なく利用できるようなギリギリの地点までタクシーで移動して、そこからは徒歩での移動となった。運転免許も何も持っていない俺達としてはそれしか手段がない。
とはいえそこから先の移動の全てを徒歩で済ませるつもりは無い。そんな距離をエルに歩かせるわけにはいかない。
タクシーを下りて人がいないような所まで歩いた所で俺達は立ち止った。
途中から背負っていたエルを一旦下ろしてから、周囲を確認する。
「人はいないな」
「そうですね。ここなら大丈夫ですか」
「最悪見つかってもカメラで取られたりでもしない限り、見間違いみたいな感じで処理してくれるだろ」
もう周囲に人の居るような感じはないし、車も全く走っていない。だったらもう使っても問題ないだろう。
……精霊術を。
「じゃあエル。此処からは一気に行くぞ」
「はい、エイジさん」
そう言って俺はエルを刀へと変化させ、そして走りだした。
精霊術未使用の状態と比べれば移動速度には天と地ほどの差がある。周囲の目さえ気にならなければ、俺達が取れる最善の移動手段。
これで一気に辿りつく。
もっとも俺も疲れきっていて、二時間も歩いて。そこから肉体強化という身体的に負荷がかかる手段を取ると、流石に一気には無理だったけれど。
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