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隠し部屋から見ることになりましたが
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レイに連れられて、またお部屋を移動する。
玄関ホールに近いこの部屋は、さっきの書斎よりすこし小さな部屋だった。
けれど本が入った書棚はなく、大きな執務机と椅子が一脚だけが置かれたがらんとした部屋なので、なんとなく広く感じる。
窓さえないので、閉塞感はあるんだけどね。
どこか重々しい部屋の雰囲気に息苦しくなって、小さくため息をついた。
「美咲は、こっちな」
レイは私を手招きして呼び寄せると、机の後ろの壁に触れた。
すると壁の一部が動き、小さな部屋が現れた。
「うわぁ……」
忍者屋敷かスパイ映画の家かという仕掛けに、歓声をあげてしまう。
レイはどこか自慢そうに、その隠し部屋を案内してくれた。
「ここから、あっちの部屋が見えるようになってるんだよ」
レイは、隠し部屋に取り付けられた鏡を見せてくれた。
たしかにその鏡からは、先ほどまでいた部屋がよく見えた。
あちらは普通の壁だったのに、どうなっているんだろう。
隠し部屋の中は、小さいけれど居心地よく整っていた。
机と椅子、小さなキャビネットくらいしか家具はないけれど、椅子には綺麗な刺繍がほどこされたクッションが並び、机の上にはティーセットと小さな焼き菓子が用意されている。
「お茶も用意させたから、ここで聞いててくれよな」
「わかったわ」
ほんとはリジーさんに直接会いたい。
でも危険だというレイをなだめてここまできたものの、あまりわがままを言って、レイたちに危険が及んでも困る。
たぶん、リジーさんに関しては問題ないと思うけど。
ぜったいなんて、ないものね。
ありがたいことに、隠し部屋からレイのところまで、短いメッセージは送れるらしい。
レイが座る椅子の前にある執務机に、そういう仕掛けがあるそうだ。
それも見てみたかったけど、時間がないと言われた。
メッセージの送り方だけを教えてもらって、隠し部屋に隠れる。
隠し部屋のドアは、レイが閉めてくれた。
すぐに教えてもらった鏡の前に移動して、執務部屋の中を覗き見る。
レイは机の前に座り、引き出しから書類のようなものを出しているところだった。
レイがぱらぱらと書類をめくっていると、すぐに扉をノックする音が聞こえた。
「レイモンド様、失礼いたします。リジー・ホワイツを連れてまいりました」
「入れ」
レイが許可を出すと、扉が開いた。
小柄な黒髪の女の子が、警備兵に腕をとられて入ってくる。
まだ子どもじみたその顔は、涙でぐしょぐしょだった。
思わず、心臓がぎゅっと痛む。
リジーさんに、暴力を受けたような痕はなかった。
レイは、ひどい扱いはしないって言ってくれたし、それを信じている。
でも、やっぱり、まだ十代の女の子にとって、従者や警備兵といった大人の男に捕らえられ、尋問されるのは心に堪えただろう。
うつむきがちの顔が不安そうにレイを見て、また下へと視線が落ちる。
その小動物のようなしぐさに、なんとかしてあげたいという気持ちがわきあがった。
玄関ホールに近いこの部屋は、さっきの書斎よりすこし小さな部屋だった。
けれど本が入った書棚はなく、大きな執務机と椅子が一脚だけが置かれたがらんとした部屋なので、なんとなく広く感じる。
窓さえないので、閉塞感はあるんだけどね。
どこか重々しい部屋の雰囲気に息苦しくなって、小さくため息をついた。
「美咲は、こっちな」
レイは私を手招きして呼び寄せると、机の後ろの壁に触れた。
すると壁の一部が動き、小さな部屋が現れた。
「うわぁ……」
忍者屋敷かスパイ映画の家かという仕掛けに、歓声をあげてしまう。
レイはどこか自慢そうに、その隠し部屋を案内してくれた。
「ここから、あっちの部屋が見えるようになってるんだよ」
レイは、隠し部屋に取り付けられた鏡を見せてくれた。
たしかにその鏡からは、先ほどまでいた部屋がよく見えた。
あちらは普通の壁だったのに、どうなっているんだろう。
隠し部屋の中は、小さいけれど居心地よく整っていた。
机と椅子、小さなキャビネットくらいしか家具はないけれど、椅子には綺麗な刺繍がほどこされたクッションが並び、机の上にはティーセットと小さな焼き菓子が用意されている。
「お茶も用意させたから、ここで聞いててくれよな」
「わかったわ」
ほんとはリジーさんに直接会いたい。
でも危険だというレイをなだめてここまできたものの、あまりわがままを言って、レイたちに危険が及んでも困る。
たぶん、リジーさんに関しては問題ないと思うけど。
ぜったいなんて、ないものね。
ありがたいことに、隠し部屋からレイのところまで、短いメッセージは送れるらしい。
レイが座る椅子の前にある執務机に、そういう仕掛けがあるそうだ。
それも見てみたかったけど、時間がないと言われた。
メッセージの送り方だけを教えてもらって、隠し部屋に隠れる。
隠し部屋のドアは、レイが閉めてくれた。
すぐに教えてもらった鏡の前に移動して、執務部屋の中を覗き見る。
レイは机の前に座り、引き出しから書類のようなものを出しているところだった。
レイがぱらぱらと書類をめくっていると、すぐに扉をノックする音が聞こえた。
「レイモンド様、失礼いたします。リジー・ホワイツを連れてまいりました」
「入れ」
レイが許可を出すと、扉が開いた。
小柄な黒髪の女の子が、警備兵に腕をとられて入ってくる。
まだ子どもじみたその顔は、涙でぐしょぐしょだった。
思わず、心臓がぎゅっと痛む。
リジーさんに、暴力を受けたような痕はなかった。
レイは、ひどい扱いはしないって言ってくれたし、それを信じている。
でも、やっぱり、まだ十代の女の子にとって、従者や警備兵といった大人の男に捕らえられ、尋問されるのは心に堪えただろう。
うつむきがちの顔が不安そうにレイを見て、また下へと視線が落ちる。
その小動物のようなしぐさに、なんとかしてあげたいという気持ちがわきあがった。
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