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club-shion①
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週に2回の休日。
久しぶりに街をブラブラしようと1人、夜の街を歩いた。
けれども、オシャレなお店に行っては新作のブランドバッグやキレイなアクセサリーを眺めたりしただけ。
別に高くて買えないとか、そんなんじゃない。
お金ならとりあえず不自由ないくらい持っている。
ただ、別に欲しいとか思わないって言うか。
そういうのって、自分で買うのかなぁって言うか。
自分を刺激するものが何もなくて、貯まっていくお給料を仕事用のドレスに少し使うぐらいの生活をしている。
キャバ嬢
…て呼ばれるものよりかは、もう少し言いにくい仕事なんだけれども。
キレイなドレスを着てお客さんの接待して。
料金上乗せのコースを希望した人には場所を変え、そのドレスを脱いで身体1つで接待する。
みんなストレスを溜めた中年のエロジジイばっかで正直たまんないんだけど、おかげで収入だけは満足できるものだった。
あたしは、高城 悠里、今年24才。
貧乏臭くてやたら過保護な両親にウンザリして、高校卒業してすぐに都会で1人暮らしを始めた。
高卒で生活費を稼ぐのは、なかなか容易な事じゃない。
学歴はステータス。
生涯、付きまとうもの。
だけど、今の仕事を見つけてからは発想は逆転した。
学歴なんかはいらない。
キレイなドレスに身を包んで身体を張れば、汚い男たちはあたしにドンドンお金をくれる。
源氏名は、愛。
…愛なんて、一度も感じた事もないのにね。
仕事の関係上、昼間はアパートにいる事が多く、活動するのは夕方以降。
週の真ん中である水曜日。
退屈な生活に刺激を求めてるんだと思う。休みの日は街をブラつく事が多いんだけど、でも結局なかなか心を満足させるものは見つからないでいる。
何か夢中になれるものはないのかしら…。
「そういえば…」
同じ職場に勤める子が面白い事を言ってた。
多少の差はあるものの、高額のお給料をもらうのは自分だけに限らない。
割と条令スレスレの仕事をしてる所だけあって、ここに勤める子はだいたい良いお給料をもらっている。
生活費や商売道具以外特にお金の使い道もなく、それで他の同僚の子にお給料を何に使っているのか訊いた事があった。
すると大抵がみんな同じく、ドレスだとかアクセサリーだとかエステだとか。
結局全て仕事で儲けて仕事に返してるわけなんだ。
だけど、4つも年下のある子は、こんな事を言っていたな。
「アタシは休みの日にホストクラブに行って、パーっと使っちゃいまーす」
ホストクラブ…。
聞いた事はあるけど、行った事は一度もない。
イケメンたちに囲まれて、高いお酒を注文しては自分というよりもホストの方に飲ませて遊ぶ…ような所なのよね。
どんな女たちがそんな所に行くものなのかと思っていたのだけど、訊いてみると案外同僚のいろんな子が行ってる事がわかった。
「愛さん、知らないの?
ホストクラブってのは、最後にお金が集まっていく場所なんだよ」
「最後に集まる場所?」
「いろんな店で巡り巡ったお金が収入源であるエロジジイたちによってアタシらの所に集まるでしょ?
そしてそれがアタシらによって最後に流れ着く、そこがホストクラブなのよ」
あぁなるほど…と、思わず相槌を打った。
それを思い出したあたしは、特に行くアテもないし、それもアリかなと思った。
この都会の街にはいくつかホストクラブがあるのは知っている。
陽が落ちた後の街並みはキラキラ電飾で輝き、夜の顔を見せる。
何処でもいい。
今一番近くにあるホストクラブに、向かってみた。
飲食店やホテルなんかが建ち並ぶ通りの一角に、ネオンの輝く看板が目に入る。
特別規模の大きなお店じゃないとは思うんだけど、シンプルでいてオシャレな感じを醸し出している外観から嫌悪感は何もない。
常連になるとか、まさかそんなつもりもないのだ。
気に入らなければよそのお店にしても良かったんだけど、ちょっと気分転換になればぐらいの気持ちだったのもあって、あたしはこの店にする事にした。
久しぶりに街をブラブラしようと1人、夜の街を歩いた。
けれども、オシャレなお店に行っては新作のブランドバッグやキレイなアクセサリーを眺めたりしただけ。
別に高くて買えないとか、そんなんじゃない。
お金ならとりあえず不自由ないくらい持っている。
ただ、別に欲しいとか思わないって言うか。
そういうのって、自分で買うのかなぁって言うか。
自分を刺激するものが何もなくて、貯まっていくお給料を仕事用のドレスに少し使うぐらいの生活をしている。
キャバ嬢
…て呼ばれるものよりかは、もう少し言いにくい仕事なんだけれども。
キレイなドレスを着てお客さんの接待して。
料金上乗せのコースを希望した人には場所を変え、そのドレスを脱いで身体1つで接待する。
みんなストレスを溜めた中年のエロジジイばっかで正直たまんないんだけど、おかげで収入だけは満足できるものだった。
あたしは、高城 悠里、今年24才。
貧乏臭くてやたら過保護な両親にウンザリして、高校卒業してすぐに都会で1人暮らしを始めた。
高卒で生活費を稼ぐのは、なかなか容易な事じゃない。
学歴はステータス。
生涯、付きまとうもの。
だけど、今の仕事を見つけてからは発想は逆転した。
学歴なんかはいらない。
キレイなドレスに身を包んで身体を張れば、汚い男たちはあたしにドンドンお金をくれる。
源氏名は、愛。
…愛なんて、一度も感じた事もないのにね。
仕事の関係上、昼間はアパートにいる事が多く、活動するのは夕方以降。
週の真ん中である水曜日。
退屈な生活に刺激を求めてるんだと思う。休みの日は街をブラつく事が多いんだけど、でも結局なかなか心を満足させるものは見つからないでいる。
何か夢中になれるものはないのかしら…。
「そういえば…」
同じ職場に勤める子が面白い事を言ってた。
多少の差はあるものの、高額のお給料をもらうのは自分だけに限らない。
割と条令スレスレの仕事をしてる所だけあって、ここに勤める子はだいたい良いお給料をもらっている。
生活費や商売道具以外特にお金の使い道もなく、それで他の同僚の子にお給料を何に使っているのか訊いた事があった。
すると大抵がみんな同じく、ドレスだとかアクセサリーだとかエステだとか。
結局全て仕事で儲けて仕事に返してるわけなんだ。
だけど、4つも年下のある子は、こんな事を言っていたな。
「アタシは休みの日にホストクラブに行って、パーっと使っちゃいまーす」
ホストクラブ…。
聞いた事はあるけど、行った事は一度もない。
イケメンたちに囲まれて、高いお酒を注文しては自分というよりもホストの方に飲ませて遊ぶ…ような所なのよね。
どんな女たちがそんな所に行くものなのかと思っていたのだけど、訊いてみると案外同僚のいろんな子が行ってる事がわかった。
「愛さん、知らないの?
ホストクラブってのは、最後にお金が集まっていく場所なんだよ」
「最後に集まる場所?」
「いろんな店で巡り巡ったお金が収入源であるエロジジイたちによってアタシらの所に集まるでしょ?
そしてそれがアタシらによって最後に流れ着く、そこがホストクラブなのよ」
あぁなるほど…と、思わず相槌を打った。
それを思い出したあたしは、特に行くアテもないし、それもアリかなと思った。
この都会の街にはいくつかホストクラブがあるのは知っている。
陽が落ちた後の街並みはキラキラ電飾で輝き、夜の顔を見せる。
何処でもいい。
今一番近くにあるホストクラブに、向かってみた。
飲食店やホテルなんかが建ち並ぶ通りの一角に、ネオンの輝く看板が目に入る。
特別規模の大きなお店じゃないとは思うんだけど、シンプルでいてオシャレな感じを醸し出している外観から嫌悪感は何もない。
常連になるとか、まさかそんなつもりもないのだ。
気に入らなければよそのお店にしても良かったんだけど、ちょっと気分転換になればぐらいの気持ちだったのもあって、あたしはこの店にする事にした。
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